鹿児島・奄美大島で自主トレ中の阪神・下柳剛投手(42)が8日、昨年10月13日に第1子となる女の子が誕生していたことを明かした。現在は復活に向け、オフに取り組んでいる直球強化策の一環として、陸上男子100メートルの日本記録保持者・伊東浩司氏(40)=甲南大准教授=から送られたiPadの動画を参考に股関節と肩回りの柔軟性向上に取り組んでいる。
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胸に刻んだ復活への決意。奄美大島で自主トレ中の下柳が、その思いをさらに熱くたぎらせる新しい命が誕生していたことを告白した。
パパになった。あの猛虎最年長左腕がついに、パパになった‐。
昨年10月13日に夫人が待望の第1子となる女の子を出産。母子ともに健康で、間もなく生後3カ月を迎える。昨季最後の登板となった9月15日の横浜戦後に戦線を離れていた左腕は、チームが直後に巨人とのCS第1ステージを控えていたことに配慮。親しい友人や関係者に誕生を報告しただけで、公表を控えていた。
「子どもも生まれたし、頑張らないとね」と左腕。自身の携帯電話に保存したまな娘の写真に目を細めながら、今季の活躍を固く誓った。
初めての子育てと同時進行で、復活への土台も整えた。直球の強化をテーマとする下柳は昨年12月に、日本ハム時代から親交がある陸上男子100メートル日本記録保持者・伊東浩司氏が准教授を務める兵庫県の甲南大を訪問。股関節と肩回りの柔軟性を向上させる新メニューへの取り組みを開始した。
「陸上の観点から見ると体の偏りがありました。左ひざの古傷のため動作が作れず、足だけの動きになっていた」と伊東氏。12月まで伊東氏とともに定期的にメニューをこなした下柳。奄美大島で自主トレ中の現在も、iPad端末で伊東氏から動画を入手し、同氏の教え子である女子選手の基本動作を手本に、強化メニューを継続的に消化している。
「投球につながる部分だからね。(動画を確認することで)やり方を間違えないようにできるし、ケガの防止にもなる」と左腕。この日の自主トレでも、短い間隔で設置したハードルを片足でまたぎながら股関節の柔軟性を養うなど、伊東氏から送られたレシピを着実に消化した。
キャッチボールはすでに50メートルの遠投を開始。最後は約20メートルの距離で強めの立ち投げを行うなど、週明けに予定されるブルペン練習開始に備えた。画像が心を支え、動画が肉体を支える。左腕の調整は心身ともに、充実一途だ。