2010年11月9日 10時49分 更新:11月9日 13時6分
日銀が9日発表した10月の貸出・資金吸収動向(速報)によると、大手銀行など「都銀等」の貸出残高(月中平均)は前年同期比4.3%減の199兆9536億円となり、1991年7月の統計開始以来、初めて200兆円を割り込んだ。
前年割れは12カ月連続で、減少率も5年1カ月ぶりの大きさ。景気の先行き不透明感を反映して「企業の資金需要は引き続き弱い」(日銀)ことが浮き彫りになった。大手企業が収益回復などで豊富な資金を抱え、融資を受ける必要性が低くなっていることも影響しているとみられる。
銀行・信用金庫合計は1.9%減の456兆9761億円で、11カ月連続のマイナス。地銀(第二地銀含む)は、住宅ローンの伸びで0.4%増の194兆3871億円、信金は1.2%減の62兆6354億円だった。【清水憲司】