ブリ産地偽装でフジテレビ、無関係の業者名放映

　富山県氷見市の氷見漁協は８日、氷見産ブリの産地偽装疑惑を取り上げたフジテレビのニュース番組で、疑惑と無関係の市内の業者の名前が映し出され、この業者が出荷を予定していたブリ約９００本の注文がキャンセルされたとして、フジテレビ側に抗議したことを明らかにした。

　漁協によると、番組は７日夕に放送された「スーパーニュース」。疑惑を報じた映像に、ブリを入れた発泡スチロール製の箱にかぶせた業者名入りビニールが映し出された。漁協は「業者名が出たことで、偽装をしている会社だと疑われた」としている。

　フジテレビ広報部は「本物の氷見産ブリを紹介する際の映像で、放送は誤っていない」としている。氷見産ブリを巡っては、市内の別の業者が築地市場（東京）に出荷したブリの産地表示に疑いがあるとして、同市場の卸会社などが先月１６日付で氷見漁協に調査を求める要望書を出している。