2011年1月8日19時15分
朝に活動する「朝活(あさかつ)」。とくに若い世代が積極的だ。業種の違う人と交流したり、読書会に参加したり。不況の出口が見えない時代。時間が取りやすい朝を使って、組織に頼らず自分の能力を高めておかなければという危機感ものぞく。早起きが苦手のあなたも、朝活に今年こそチャレンジしてみませんか。
朝8時。日が差し込む福岡市博多区のカフェ。昨年暮れの日曜日、20〜30代の女性11人が集まった。
「2011年、私は社労士の資格を取るでしょう」
軽い朝食を楽しみながら、次々と新しい年の「自分予報」を発表する。月に1度、早朝にカフェやホテルで開く「福岡ステキ女子委員会」のひとコマだ。会社員須藤美香さん(29)が昨年1月、ネットで呼びかけて始めた。
「20〜30代のすてきな女子、すてきになりたい女子をつなげ、皆で幸せになる」のが目的。朝に開くのは「前向きな言葉が出やすい。いい気分で一日のスタートを切れるから」という。すでに延べ150人近くが参加した。
「ふくおか明るい読書会」は月2回ほど、市内のコーヒー店でビジネス書の感想を交わしたり、お薦めの絵本を紹介したりしている。始まった09年5月当初は夜だったが、半年後に朝7時10分に変えた。主宰の1級建築士藤本香織さん(32)は「忙しくなると、仕事が夜に押してくる。朝なら確実に集まれる」。
天神の街を学びの場とする「福岡テンジン大」と、街づくり団体「We Love天神協議会」も昨年10月から、朝7時半開講の「天神朝キャンパス」を開く。ボイストレーニング講座に参加した会社員神野暁子(かみの・もとこ)さん(31)は「出勤時はいつもぼーっとしているが、きょうは仕事がはかどりそう」と笑顔だった。
なぜ、若い世代に朝活が広がっているのか。