クリスマスイブの夜に、福岡県太宰府市で男女7人が死亡した事故の状況が、明らかになってきました。
事故を目撃した女性の証言と、現場の状況などが一致していて、警察は慎重に裏づけを進めています。
●事故を目撃した男性
「ドーンっていう音がして、振り返ったら池に突っ込んで落ちていっている状況だった。1分もたたないうちに沈んでしまった」
生後6か月の男の子を含む7人が犠牲となったクリスマスイブの事故。
太宰府市の県道でワゴン車と乗用車が衝突し、ワゴン車は衝突の弾みで歩道に乗り上げ、深さおよそ2.5メートルの池に転落しました。
警察は当初、現場の状況などから、ワゴン車と乗用車が並走していて衝突した可能性もあるとみて調べていました。
しかし、事故を目撃したという具体的な証言が得られなかったため、警察は、事故が発生したのと同じ時間帯に検問を実施して、目撃情報を集めていました。
その後、警察に新たな目撃証言が寄せられます。
●目撃者証言
「ワゴン車から見て右側にあるガソリンスタンドの方から、乗用車が出てきて衝突した」
事故を目撃したのは、県内に住む女性で、当時、ワゴン車の後ろを走っていました。
ワゴン車が交差点に差しかかろうとした際、ワゴン車の右側から乗用車が出てきたと話しています。
●林記者
「目撃証言によると、事故が起きたのは、この交差点のあたりになります。この付近で、ワゴン車の右側と衝突したとすると、乗用車はあちらのガソリンスタンドの方から出てきたことになります」
これまでの警察の調べでは、ワゴン車の右側面と、乗用車の左側前方が衝突したことがわかっています。
警察は先月29日、女性立ち会いのもと実況見分を実施。
女性の目撃情報と車の破損状況が一致していることや、乗用車を運転していた男性の自宅の位置などから、警察はこの情報の信頼性は高いと判断しました。
警察は今後、乗用車が事故の直前、どこに立ち寄っていたのかを特定するとともに、生存者の話や事故車両の鑑定結果を基に、事故の状況を慎重に調べる方針です。