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棚橋が至宝奪還!小島の右腕ブッ壊した

 「新日本」(4日、東京ドーム)

 新日本の3トップが復権を果たした。IWGPヘビー級選手権試合は棚橋弘至(34)がフリーの王者・小島聡(40)を破って第56代王者となった。昨年のG1クライマックス決勝で史上初の外敵優勝を許した“大罪”をつぐなった。中邑真輔(30)はノアの若きエース・潮崎豪(28)に昨年8月22日、箱舟マットで敗れた借りを返し、真壁刀義(38)も宿敵のゼロワン・田中将斗(37)を爆殺。外敵へのリベンジそろい踏みで最高の新年を迎えた。

  ◇  ◇

 新王者は「気持ちです。意地です」と勝因を語り、前王者は「愛の深さと意地の深さに負けた」と、敗因を語った。

 棚橋は公約通り、必殺のラリアートを放つ右腕を破壊しにかかった。ジャンピングボディープレス、跳び蹴り、ドラゴンスクリュー…手首をつかんでマットに何度もたたきつけるに至っては技ですらない。「どうしても泥くさい動きになるけど、らしくなくても勝てるんだったらそれでもいい」‐。マット界きってのだて男のなりふりかまわぬ執念が最後に生きた。

 20分過ぎ、ラリアートをついに被弾したが、ここで最後の大リーグボール3号を投げた星飛雄馬のように右腕が壊れた小島はもん絶。左腕だけのカバーはわずかに遅れ、棚橋はカウント2でキックアウト。その後はラリアートをかわしては飛龍原爆2発、スリングブレイドと詰め、ダイビングボディーアタック、ハイフライフローでついに3カウントを奪った。

 昨夏、記念すべき20回目のG1決勝で小島のラリアートに沈み、G1史上初の外敵優勝を許した。A級戦犯として過ごした長い日々…小島はその間、IWGPヘビー級王座を真壁から強奪すると、王者にもかかわらずシリーズにはフル参戦せず、中邑との防衛戦をゴリ押しするなど、傍若無人に振る舞った。

 この屈辱は、やはり20回目の1・4東京ドーム大会のメーンで、自らの手で晴らすしかなかった。棚橋は「ようやく取り戻せて胸いっぱい。(ドームと)同じくらい大きな20回目のG1で敗れてしまった借りをしっかり返しました」と、復権の味をかみしめた。

 この日は真壁が挑戦を表明し、米国遠征も決まるなど、早くもドーム後が動き出した。棚橋は「もう一度、これからのプロレス界をオレに任せて下さい。プロレスのステージをより高い位置に持っていくのが、オレの生まれてきた使命です」と、王者の覚悟を示した。

(2011年1月5日)

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