韓国の経済を見ることは、我々自身について知ることである(1)
復調韓国、雇用は不振 サービス業に不況直撃
http://www.asahi.com/business/topics/economy/TKY200909050265.html
日米欧に先駆けて景気回復が進む韓国で、「雇用なき回復」への懸念が高まっている。公共部門の一時雇用などで見かけの情勢悪化は一服したが、民間の雇用創出は進まない。経済構造の変化や急速な高学歴化にも対応が追いつかず、雇用不振の解決は長期戦の様相だ。
■対策、一時しのぎ
「韓国の4〜6月期の経済成長率は、経済協力開発機構(OECD)加盟国の中でトップ」。韓国でこんなニュースが一斉に伝えられた。
3日発表された4〜6月期の実質国内総生産(GDP、暫定値)成長率は前期比2・6%増。7月の鉱工業生産は前年同月比でも10カ月ぶりのプラス。リーマン・ショック前の水準を上回った。
だが、肝心の雇用がついてこない。「改善」もみられるが、これには事情がある。
ソウル近郊の仁川市。古くからの住宅街から坂を上った一角で8月下旬、男性数人が地面に板を並べ、散策路をつくっていた。市内に住む李基浩さん(60)は「先行きに不安はあるけど、今はこの仕事がある。感謝しないとね」。
政府が6月から始めた「希望勤労」事業だ。経済危機で仕事がなく生活の苦しい低所得層に公共の仕事を提供、月約83万ウォン(約6万2千円)分を現金と商品券で支給する。同じ日、ソウル西部の麻浦区でも、地元の50〜60代の女性らがごみからペットボトルなどを仕分けていた。
韓国政府は金融危機後、希望勤労以外にも雇用対策を矢継ぎ早に繰り出してきた。賃金削減などで雇用を維持するワークシェアリング推進や、公共機関や企業で若者が一時就業するインターンの拡大などだ。リストラで失業者があふれた97〜98年の通貨危機でなめた辛酸が背景にある。
その結果、6月の就業者数は前年同月比でわずか4千人増とはいえ、7カ月ぶりのプラス。7月も7万6千人減と、20万人程度の減少が続いた5月以前より改善した。減少幅が100万人を超えた98年当時より傷は浅い。7月までの失業率も4%程度。一気に6〜7%を超えた通貨危機時よりは低い。
当面の危機は、ある程度抑え込んだ。だが、結局は一時しのぎにすぎない。
2月に大学を卒業して求職活動中の男性(26)は「インターンで働く友人をみても、数カ月で終わる仕事では学ぶこともない」と冷ややかだ。6カ月間の希望勤労も清掃など単純作業ばかり。働く人も50〜60歳以上が多い。職を失った非正規職の若者や働き盛りの30〜40代の「希望」にはなっていない。
6月以降の就業者数も、希望勤労による25万人程度の増加をのぞけば、実質的には減少幅が拡大。韓国政府関係者も「雇用なき成長が懸念される」と認める。
■高学歴化、求人にズレ
景気とともに業績が回復しても、企業が採用拡大に動くまでには時間がかかる。だが韓国開発研究院の兪京濬・財政成果評価室長は「非正規職の増加や、輸出が好調でも雇用が増えないなど、雇用不振は構造的問題」と指摘する。
韓国でも先進国と同様に、雇用創出力の低下がじりじりと進む。製造業は工場の海外移転に加え、液晶パネルや半導体といった装置産業は必要な人手が少ない。「主な輸出製品で、部品などの輸入依存が高まっている」(韓国銀行)という問題も抱える。
就業者の約6割が働くサービス業は、小売りや飲食業など零細自営業者が多い。就業者全体の約3割を占める自営業は通貨危機後の失業者を吸収してきたが、昨年来の内需不振で廃業が相次いだ。
既存の受け皿の揺らぎに加え、深刻な若年失業問題は急速な高学歴化も要因だ。
95年に5割を超えた大学進学率は08年には8割超と、5割強の日本を大きく上回る。雇用情勢が悪化する中、少しでも良い職を、という意識が強いためだ。
だが、「大卒」の肩書を手にする人が増えても、期待する好待遇の職場はその分増えていない。7月の29歳以下の若年失業率は前年同月比1・1ポイント高い8・5%。統計上の失業者以外にも就職をあきらめたり、資格取得などで「就職準備中」だったり、事実上失業状態の人も多い。
8月末、ソウルで開かれた就職面接会。受付に長い行列ができ、各ブースでは参加者が熱心に面接を受けていた。「条件さえあえば、早く決めたい」と焦る若者も多かったが、ある中小企業の担当者は明かす。「経験不足なのに期待する賃金水準は高い。大企業志向も強く、すぐやめる心配もある。どうしても求人と求職にミスマッチがある」
政府も環境や医療福祉など成長産業の強化による雇用創出を打ち出す。良質の雇用をどれだけ生み出せるかが問われるが、成果は未知数だ。
このブログはよくある朝鮮・中国叩きのブログではないのですが、それでも韓国についての記事を書くと、ブログ拍手なるものの数が増えます。賢明な読者各位には、特定の外国が不幸になるといううわっぺりの結論だけを捉えて喜ぶような低次元な人間にならないように願っております。
さて、今回の記事ですが、かなり重要な問題提起を行っています。たとえば、ここです。
>4〜6月期の実質国内総生産(GDP、暫定値)成長率は前期比2・6%増。
経済成長したのに、なぜ雇用がついてこないのでしょうか。これを理解するには、経済成長率というものの持つ意味を理解しなくてはいけません。
実は日本でも、実質経済成長率が上昇していたのに、雇用がいっこうに回復しない時期がありました。小泉政権の中盤から安倍政権の時代にかけて(2006〜2007年)です。上のグラフの一番右は、いわゆる「リーマン・ショック」があった2008年ですが、そこまでは確かに年2%程度の「経済成長」をしています。
しかし、この「実質」というのがくせ者です。この数字は、名目の経済成長率に対して、物価指数の下落などを差し引いて修正したものなのです。
理屈としては、経済成長がそのままで、物価だけ下落したとすれば、国民経済全体の購買力(ものを買う力)は相対的にアップしたことになるわけですが、裏を返せば、デフレが悪化して物価がどんどん下がれば、本当の経済力(名目GDP)がマイナスになっても、「実質的に」プラスになったと評価されてしまうのです。
要するに、実質経済成長率がプラスになったからといって、国民が手にする賃金その他の購買力が向上しているというわけではありません。このへんは、マスコミも(意図的かどうかは分からないが)まぜこぜにして報道しているので要注意です。
記事の方の注釈を続けましょう。韓国政府は、かなりアクティブに雇用対策を打ち出しているようですが、その中身には疑問符をつけざるを得ません。
>賃金削減などで雇用を維持するワークシェアリング推進
>公共機関や企業で若者が一時就業するインターンの拡大
ワークシェアリングは、ひところ日本でも話題になりましたが、結局同じパイを分ける人数が増えているだけで、国民全体の購買力の拡大には寄与していません。
また、インターンがいくら拡大しても、通常の雇用ではないので、結局また職を探さざるを得ないという状況は変わりません。
もっとひどい言い方をすると、こうやって雇用を確保することで、かえって労働力がだぶつく結果を生み、数字の上での賃金は低下していく可能性すらあります。別にこの辺は統計など取らなくても、必要とされている雇用を上回る労働力が提供される(労働力のインフレ状態)なら、当然に起こりうることということができます。
確かに、「失業率」という数字は劇的に改善するのでしょうが、問題は雇用の質です。極端な例ですが、いくら完全雇用を達成しても、ほとんどの人間が年収100万円しかもらえないのだとしたら、消費活動は活発にならず、景気はよくなりません。韓国がやっていることは、これと全く同じことです。
こういう場面では、「職を選んでいるからあぶれるのだ」とか「努力しない人間が悪い」という、ネット右翼や小泉・竹中信者の決めゼリフ(というか、それしか言えない)は全く意味がありません。椅子取りゲームをしようと言っても、椅子が竹ひごでできている椅子になど、誰も座ろうとは思わないでしょう。
さらに、従来のサービス業についても、
>内需不振で廃業が相次いだ
ここらへんも、バブル崩壊後の日本とよく似ています。
●前の記事でも述べたように、もう韓国にはまともな内需と呼べるようなものは残っていません。もともと貿易依存率が70%を超える外需依存体質だったのですから、当然といえば当然です。
>「経験不足なのに期待する賃金水準は高い。大企業志向も強く、
>すぐやめる心配もある。どうしても求人と求職にミスマッチがある」
これも、日本とよく似た状況です。親の世代が経験して、当たり前のことだとして継承された価値観が、「時代の変化」と齟齬を来しているのです。
私もそうですが、「最悪でも結婚して家庭を持ち、マイホームとはいかなくてもマンションくらいは持てるのではないか」と思っていた時期もあります。今もそういう価値観の残りカスみたいなものがあり、頭を悩ませることがあります。
これを、「考えが甘い」と一概に切って捨てることはどうかと思います。たとえは悪いですが、「天皇陛下は現人神ですよ」と子供の頃から教わってきた人が、ある日突然天皇陛下に「すいません。私じつは人間でした」と言われたら、わけがわからなくなるでしょう。同時に、「いや、それでも自分にとって天皇陛下は雲の上の存在だ」と信じようともするでしょう。戦前を知らない子供や孫の世代が「テンノーってさあ」などと口にするようになっても、皇太子が民間から嫁さんをもらっても、皇族が東京都の職員の家に嫁いで普通の主婦として暮らしていても、そういう観念はなかなか変わらないものだと思います。
そこをどうやって軟着陸させるか、もっと有り体に言えば、諦めさせるか、というのは、社会の安定にも関わる問題です。「負け組」が生まれるのは、あるべき自分と、今の自分にあまりにも乖離があるからです。このへんは、もっと政治家や官僚が真剣に悩むべき問題でしょう。
しかし、最近私は、この辺についてはほぼ完全に諦めました。政府という存在に、現代の経済の仕組みが生み出す問題の根本的な解決は不可能だという確定した理解が得られたからです。
すみません。この辺で次回に続きます。上記の引用記事で、私は妙な場所を大きなフォントにして強調していますが、その謎解きも次回行います。
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なかなか若い人に車を買ってもらえないっていうのにしても「車も買わないなんて淋しい人生だな」とかそういうことは言われますが、「車を買ってもらえないのは自動車業界が努力しないからだ 待っているだけじゃだめだ」というのは聞かないような気がします
賃金が低いから車が買えないというのは聞きますが(たしかにそれもある)、そもそも車に関心がない人(事故や維持管理の問題もあって)やわざわざ買わなくてもレンタカーでいいという人が出てきていることに気づいていないだけです
まあ、そんなことを偉そうに書いている自分自身が世の中をよく分かっていないんですが
http://sun.ap.teacup.com/souun/1440.html
冗談ではなく、消費税の税率が上がると“自動”的にGDPが増大する!!
http://sun.ap.teacup.com/souun/737.html
冗談ではなく、公務員の給与が増えるとGDPは“自動”的に成長する!!
http://sun.ap.teacup.com/souun/738.html
>じゃだめだ」というのは聞かないような気がします
経団連企業と外資と財務省は、この国のメディアでは「アンタッチャブル」なんですよ。なんといっても、支配者層ですから。
だから、法人税の引きあげは絶対に話題にならず、キャピタルゲイン課税の強化を口にするメディアもいません。
田中真紀子氏が「消費税を上げるなら、食料など日用品を非課税にしろ」という、とても元自民党の政治家とは思えない素晴らしい主張をしても、マスメディアは「真紀子節」しか取り上げません。財務省の役人がめんどくさくなってしまいますからね。
「マスメディアは経団連と外資と財務省を傷つけるようなことはしない」という補助線を引いて様々な情報に触れるべきでしょうね。
車に関して言えば、税金が高すぎるというのも言えます。賃金の高い東京と、高知や青森が同じ税額というのはおかしいと思いますが、これも誰も言いません。
財務省様は、批判されてはいけないのです。マスコミ自身が脱税を摘発されたりするのが怖いのもあるかもしれません。
読ませていただきました。なんたる詐術。
やはり、近代国家にはもうあまり期待はできませんね。
いつからか、日本の支配者の手法が循環型から焼畑農法型に転換されてしまいました。
お上に従い、まじめに働いていれば(天災でもない限り)どうにか日々の糧にありつけるし世のため人のためになる、それなりに心豊かにしていられた。
それが今では、自分以外の人間は敵としか思えない、強迫観念に駆られた孤立した人間の群れの小競り合いの、上澄みをかっさらうような支配がまかり通っています。
利口なつもりが利用されているだけ、せめてそんな自分の惨めさを噛みしめるところから始めたいと思います。
>親の世代が経験して、当たり前のことだとして継承された価値観が、「時代の変化」と齟齬を来しているのです。
高度成長期はもちろん、バブルの記憶すら曖昧な歳の私は父と意見が合いませんでした。
父が私(我々若い世代)の現状に理解を示してくれたきっかけが去年の金融恐慌です。皮肉なものですね。
現在、家庭菜園を営んでおります。さほど広くないのですが一家庭ではとても食べきれない収穫があり、配るのに苦労するほどです。
私もほかの畑で採れた野菜をよく頂いております。見た目は別として味はなかなかですし、無農薬で体にもヘルシーです。それを通して新たな人間関係を構築できますし、そこから学べることも多い。前エントリでもありましたが、こういう僅かな活動が大きくなり、困難な時代を乗切る鍵となるかもしれません。
浪人様の「衆合地獄」と本記事を重ねてみると日本の病気がより一層浮かび上がって見えます。
今までは「自己責任」と言うことで終わっていたんですけどね。私も貧乏人で初年度登録13年経過した車を騙し騙し乗ってます。新車が買えるほど良い給料貰えれば買うんですけど良くなる兆しはなさそうですね(苦笑)
今度財務大臣になられる予定の藤井最高顧問にしても緊縮財政増税派のお方のようなのでお先真っ暗な状況は当分続きそうです。
にゅう様のような活動こそ明るく乗り切る鍵、そのように思います。
今後ともよろしくお願いします。
>利口なつもりが利用されているだけ、せめてそんな自分の惨めさを
>噛みしめるところから始めたいと思います。
別に惨めに思う必要はないと思いますが、向こうさんが投げ与えているエサ(価値観)に飛びつかないように警戒することは大切です。
ただの天の邪鬼だと、反作用でウヨクやサヨクになってしまったりしますから、気取らず自然で行くのが一番です。あとは、頭の中だけで完結させようとしないことですね。
>>にゅうさん
羨ましい生活をしている方がまたいらっしゃいましたね(笑)。
>父が私(我々若い世代)の現状に理解を示してくれたきっかけが去年の
>金融恐慌です。皮肉なものですね。
なるほど、そういうことがありましたか。
にゅうさんにはこちらの記事もご覧頂くといいかもしれません。
負け組犯罪はなぜ起こる?
http://blog.goo.ne.jp/roro_football-lover/e/e728ffd2ef32f6d53d272a47022d1013
http://blog.goo.ne.jp/roro_football-lover/e/872137506e57636fc518bca440290d5a
ネット右翼だった時期の記事ですが、問題意識としては間違っていないと思います。山谷えり子を持ち上げているとか、そういうところは「馬鹿だったんだな」と笑っていただいて構いません(笑)。
そもそもこのブログ自体、「子供や若者に夢を持て、自己実現しろという観念を植え付ける教育はまちがっているのではないか」というところから始まりました。世代間のギャップだとか、いろんな問題が絡んできている問題です。もう一度、こちらでも扱ってみたいと思います。
原点を呼び覚ましてくれるようなコメント、ありがとうございました。
>それを通して新たな人間関係を構築できますし、そこから学べることも多い。
もし「ミクシー」をやられていらっしゃるなら、秘匿コメントでハンドルネームなど教えていただけませんか。私もそういう活動をやり始めているので、いろいろアドバイスをいただきたいと思っています。
>>Salutさん
お久しぶりです。ブログやめられてから、どうしたものかと思っていましたよ。
>浪人様の「衆合地獄」
私が感心するのは、浪人さんという方は、今の日本の経済問題はマクロ経済の問題だということをちゃんと把握されているということですね。
まあ、こういうことを書き始めると、自称経済通みたい人が湧いてきてありがたい知恵をつけようとなさるので、やめておきます(笑)。
>今度財務大臣になられる予定の藤井最高顧問にしても緊縮財政増税派のお方のようなので
それ以前に、大蔵省出身ですから、立派な「財務族」ですよね。
まあ、「二大政党」には何も期待していないので、その点は気楽です。早速社民党がいろいろ文句をつけてくれているようなので、そのうちグダグダになるでしょう。国民新党とともに、頑張って欲しいものです。
いろんな経済本とか金融本にこう書いてあるのだけれど、その理由を説明している本を見たことがありません。
拡大し続けることを前提としているから無理が生じて、システムは疲弊する・・・。
食べていけるなら、無理な拡大などしなくても良いのではないか?
そろそろ私たちは「足るを知る」べきなのではないかな・・・って思っています。
上のにゅうさんのような生活って、今の時代、最も最先端を行っている生活だと思います。
そういう最先端の生活にはあこがれてしまいます!!!
緩やかに上がって「いかなければいけない」ということを言いたいのだと思います。
経済学、特に古典経済学というやつは、半分宗教みたいなものですからね。
>食べていけるなら、無理な拡大などしなくても良いのではないか?
そうすると困る人がいるわけでして、そういう連中が大学を乗っ取り、マスコミを支配し、通貨の発行権を左右しているわけです。
宿主が暴飲暴食を控えるようになると、寄生虫は養分を吸い取れなくなるということです。
>にゅうさんのような生活って、今の時代、最も最先端を行っている生活だと思います。
ほんとですね。もう自分の商品価値を高める意欲も、他人との競争に勝とうという意識もあまりないので、よけいにそう思います。
マンガとかで、「欲望があるから人はこうして文明を築いてこられたんだよ」みたいな分かったようなことを書いていることがありますが、だったら初めから余計なことすんなよって感じ(笑)。
http://sun.ap.teacup.com/souun/1839.html
全くその通りですね。
財源ザイゲンうるさい連中に限って、高額所得者への課税も、キャピタルゲイン課税強化も、法人税の税率アップも絶対に唱えません。消費税だけを資金調達手段だと言っている連中は、全てグローバリストの紐付きであると断言して構わないでしょう。
しかし、今の世の中で金持ちに税金をかけろという意見がマジョリティになれるとは思いません。アメリカ同様、今の日本人のビンボー人たち、中曽根政権以降のメディアによる新自由主義的な教育によって、金持ち=努力した人びとだと本気で思っている人が大半のようです。共産党だけがマニフェストに累進性の強化を謳っていますから、グローバリスト側としては「しめしめ」と思っているんじゃないでしょうか。
資本主義的な努力すれば報われるなどと、いまだに思っているなんて、正直アホじゃないかと思います。
もっとも、それもひとつの現実だとすれば、国民新党が唱えている「無利子国債+相続税減税」という形での個人金融資産の活用はいい手ではないかと思っています。紺谷則子や菊池英博の発案でしょうが、これなら金持ち爺さんたちも納得がいくでしょう。
>>秘匿コメントの方
残念でした。今後ともブログの方にどんどんコメントください。待ってます。
今のように、『一穴一棒』の調和を目指した結婚というシステムが機能しにくくなると、自由主義経済のごとく、モテる奴が女を総取、みたいな状態になってくるのは必然的な流れではないかと。
これを防止するには、ろろさんがおっしゃる通りコミュニケーション能力を高めることも必要ですが、「ガス抜き」のシステムについて、もっと考える必要があるのではないかと。
具体的には、ぽ○の画像とか、草食系男子向けのゲームとか、○会い系とか・・・もっと規制を緩やかにして、○欲をうまく処理できるようにするべきだと思います。もちろん、現実とバーチャルの区別を利用者がちゃんとつける必要がありますけどね。
また、江戸時代の日本のように、○的な規制をもっと緩やかにするというのも方策のひとつでしょう。
とりとめのないコメントですいません(ぺこり)
あ、僕が追放されたから、書いたコメントではありません(爆)
摘示されたものを検討します。
>ぽ○の画像
>草食系男子向けのゲーム
これで満足できるならいいですが、一度生身の異性を知ってしまうと物足りないという人は少なくない気がします。
また、昨今の魔女狩り的な風潮からすると、今後この分野はかなり厳しくなるでしょうね。以下の記事にそのへんの背景を書きました。
国際社会という「魔女狩り社会」の中で、いかに生きていくべきか
http://roronotokoro.blog113.fc2.com/blog-entry-263.html
>○会い系とか
こちらは二重の意味でよろしくないと思います。
一つは、システムとして安定性がないことです。匿名性がある中での○会い系サイトは、詐欺の危険を伴います。犯罪の温床になりかねない社会的なガス抜き手段として合意するのは困難です。楽しみたい人が。それこそ自己責任で行うべきでしょう。
また、これも結局は「競争」になります。「さえない男が何十人もの女性と・・・」みたいな話が書かれていたりしますが、その人物もネット上のコミュニケーション能力に長けていたという点で「勝ち組」になります。
私は、管理売春によってある程度解決できると思います。
この業界は脱税の事例がパチンコ業界やFXでの収入(こちらも自己申告)と並んで多い業界だと聞いたことがあります。管理をしっかりすれば政府の税収アップにもつながり、口実にしやすいという政治的な利点もあります。
そうはいっても、日本がデフレにならずに(つまり消費税を増税せずに)税収増を実現すると、経団連も財務省もアメリカも中国もみんな困ります。だから、おそらく実行されることはないでしょう。
もっとも、最近風向きが変わってきているような気もします。こんな話があるからです。
自民県議団有志がパチンコ税創設へ動き
http://maokapostamt.jugem.jp/?eid=7726
(ソース:http://wakayamashimpo.co.jp/news/2009/03/post_730.html)
勉強会に溝口敦を呼んでいるので、本気かも知れません。
「『負け組犯罪』は、なぜ起こる!?」、興味深く拝見させて頂きました。
私は大学生なのですが、友人と集まると、いつも「彼女が欲しい」のような話になり、皆で劣等感のようなものを感じて暗くなりがちなのですが、最近では、彼女なんてものはメディアがつくりあげた都市伝説と勝手に割り切るようにしています。実際この齢になっても周りに、「彼女いない歴=年齢」な友人がごろごろいるので、案外、本当に都市伝説なのかもしれないと思ったりもしています(笑)。まあ類は友を呼ぶとも言いますが・・・。
ところで、恋愛・結婚など男女関係全般においての自由主義?的な風潮が始まったのは比較的最近で高度成長期頃からなのでしょうが、それ以前は日本では見合い結婚が主流でした。このことから、自由恋愛が先進的で文明的とも考えることが出来ますが、逆に、見合いのような男女調整というか管理恋愛的な、昔からずっと続いていた制度のほうが、人間社会の秩序的な観点からは、ある意味”完成”された制度だったような気もします。私は知識がないのでよく分からないのですが、自由恋愛先進国?たる欧米諸国(有史以来ずっとなのか、近代に入ってからかは知りませんが、日本よりは先でしょう)では、日本以上に、様々な問題が噴出しているのではないでしょうか。もしかして彼の国では弱者(コミュニケーション能力とか見た目的に)の淘汰が既に完了しているのでしょうか。とにかく個人的には結構興味深い分野でもあります。
>話になり、皆で劣等感のようなものを感じて暗くなりがちなのですが
ははははは、いや、笑っちゃいけないのかもしれませんが、今の若い人にもそういうことがあるものなんですね。
これは冗談抜きで言っておきますが、このブログの考え方を日常生活で応用すると、確実にモテなくなります。馬鹿なウヨク系ブログと、そのへんは肩を並べているかも知れません(笑)。
多数派のやり方で楽しめる時はそれに乗っておくのも悪くないと思いますよ。
>見合いのような男女調整というか管理恋愛的な、昔からずっと続いていた
>制度のほうが、人間社会の秩序的な観点からは、ある意味”完成”された
>制度だったような気もします。
こちらのリンクにありますが、江戸時代に始まった風習のようですね。
http://www.kekkon-navi.org/info/history.html
武士の社会では家同士の結婚が主流だったといいますが、おそらく庶民の場合は、単に結婚相談所がカネを取ってテキトーにやっているのを、おせっかいでやってくれる人がいたのではないかと思います。
一つ言えるのは、そういう「強制」をなくしたところで、得になる個人は限られているということですね。
>弱者(コミュニケーション能力とか見た目的に)の淘汰が既に完了しているのでしょうか。
いえ、今でも「弱者」はいます。
ドイツの「お見合い特急」、リアル同乗記
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2572796/3818400
日本よりも、外に打って出ないと死ぬという文化が続いてきたので、外交的な男女は多いと思いますが、それでも高学歴化やグローバリゼーションによる生活水準の相対的低下が進むと、少子高齢化や晩婚化の問題が生じるようです。
これは個人的な考えですが、これだけ一つの社会に人口が多くなれば、異性との関係や、他人との生活に適応性のない(我慢が出来ない、協調性がない、分不相応な相手ばかり求めるなど)個体が多くなるのは当たり前です。少しくらい減ってもいいのではないでしょうか。エネルギーや土地の活用という点で言えば、人口減少が悪いことばかりだとは思えません。
ただし、個人も、社会も、GDP的成長を当然とする価値観を捨てなければいけませんが・・・そこさえクリアできれば、そんなに悪い世の中になるとは思っていません。
結婚して、子供を持って、家を買って、幸福な老後を・・・というのも、そういう直線的な価値観の産物かもしれません。それ以前に「生物として生き抜く」ということを優先して考えなければいけないような時代が来るかもしれません。
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