GTDという仕事術があります。ここ数年ぐらいで流行りだしてネットでもよくその名前を見かけるようになりました。これを実行すれば生産性が上がるわ行動力が高まるわストレスとは無縁になるわ武道家のような集中の境地に至れるわでそりゃもうえらい事だそうです。
俺はいわゆる「ライフハック」として喧伝されている仕事術や生活術はどうでもいい内容のものが大半だと思っているのであまり好きではないのですが、このGTDは面白そうだと思いました。
頭の中のタスクリストを100%外部メディアに追い出して管理し、必要なときに参照しましょう。行動を決定するのに頭も時間も使わないで済むし、「何かやるべきことが残っているのでは?」と不安になることもなくなりますよ、というのがGTDです。
この、いざ行動を決定する際に全く頭を使う必要がないというのが魅力的。俺は「楽」とか「自動的」というワードに非常に惹かれるのです。楽をするためには苦労も厭わないよ。
「聖典」を読んだ
はじめてのGTD ストレスフリーの整理術
著者:デビッド・アレン
販売元:二見書房
発売日:2008-12-24
おすすめ度:
で、GTDについて調べると必ず紹介されている「聖典」であるところの「ストレスフリーの整理術」(以下、「整理術」)を読んでみたのですが。ぶっちゃけこの本分かりづらくないですか。文章は平易だし、やるべきことも全て書いてある。具体的なTIPSも盛りだくさんで、それらの効果もくどいほどに書いてある。
でも、こんなやり方があるよ、こんなやり方もあるよ、こういうのはおすすめしないよ、と一つ一つの項目について丁寧に書きすぎているせいで全体のフローが分かりづらい。実際にGTDを始めてから参照するにはいいんですが、始めるための参考書としては不向きな気がします。
なんかゲームの説明書読んでるみたいな感じなんですよね。やってみれば簡単なことを文章で説明しようとして長々と分かりづらくなってしまっているというか。
ていうか、デビッドさんはGTDの素晴らしさを述べすぎ。自信たっぷりなのは分かるんですが、もうちょい簡潔に書いてください。
(GTDの理念を理解するためにも是非読むべきだとは思いますが。)
適当な解釈で始める
GTDの始め方については「写真でわかるGTD」の一連の記事が具体的で分かりやすかったです。
さらにざっくりまとめると、GTDの流れは
たとえば、宴会の幹事をやらなければならないとします。ここでタスクリストにそのまま「宴会の手配」と書くのはNG。まず出欠を確認して、会場を探して、電話で予約して、会費を集めて…といった流れですから、リストにはまず「出欠確認のメールを出す」と書く。
余裕のあるときに前もって「次の行動」を複数考えておけば、実際に行動選択をする際はリストから選ぶだけ。次に何をすべきかで悩むことなく常に最適な行動が取れるわけです。
ここさえしっかり出来ていれば、他はいい加減でも続けていくうちに最適化されていくんじゃないかなーと考えています。
タスクリストの作成
タスクリスト作成の手順は「写真でわかるGTD」を見てもらえばいいのですが、ここも適当にまとめるとこんな感じです。
まず、最初に「1.やるべきこと、気になることを全て書き出す」で作成したリストを眺めます。で、下記のように分類。
どこで手を抜くか
さて、「整理術」によれば、GTDを始めるときにはまとまった時間、できれば丸2日ぐらい確保するのが理想的、とあります。
以下は「ヤだよめんどくさい。2時間ぐらいで楽に始められないの?」というのが基本スタンス。なのでこれから先は自己流の、どんどんいい加減な話になっていきます。
(真面目にGTDをやってる人は怒らないでください)
処理の基本ツール
「整理術」には最初にツールを含めた環境を整えるべし、とあります。
GTDはアナログな手法だと死ぬほどメモを取ったり書き写したりする必要がでてきます。それは大層めんどくさそうなので全部Evernoteで処理します。1つの項目はかならずひとつのノートで書くこと。んで、PCアプリケーションで「リストビュー」にします。
これのいいところは、道具を揃えなくていい、手で文字を書かなくていいという事以外にもあって、まずリスト間の項目移動がドラッグ&ドロップで簡単にできること、そして各リストの残項目数が分かること。

ノート数=残項目数
ノート作成時間が分かるので、時間でソートすれば長期間放置しているタスクがすぐに分かることなんかもメリットです。さらに自宅と会社でリストを共有できる上に、携帯を使えばやらなきゃいけないことを思いついたその場で忘れずにinbox(整理前リスト)に放り込むことができます。
最後のほうはEvernote自体のメリットでもありますが。
収集
「1.やるべきこと、気になることを全て書き出す」の部分です。
理由。
これには「多少取りこぼしがあってもいいや」という大雑把な心が必要になりますが、「それでもGTDを始める前よりはマシ」と思えばほら、気にならない。やりながら理解して、やりながら完成度を上げていけばいいじゃん、と思いながらやってます。
カレンダー
GTDにはリマインダーとしてのカレンダーが必須アイテム。

Evernoteのリストビューだと一覧性がいいので、「次の行動」リストのタスク自体に日付入れておけば十分リマインダになると思うんですよね。どうせ行動前には常に確認するもんだし、タスクの最初に日付を入れれば題名ソートで実行順に並ぶし。
まあカレンダーぐらい無理に省略しないでGoogleカレンダーでも何でも使えばいいんですが、「全てがEvernoteに集約されているのでそれだけ見てればいい」という安心感にはなります。
その他
このやり方でGTDを始めてみてどうか
この適当なやり方がGTDと呼べるかはさておき、これ自体は始めるのも維持するのもかなり楽です。俺がぐうたら社会人なのでそれほど仕事に追われていないというのもありますが。
個人的には事の大小を問わず一緒くたに管理するというのが気に入っています。主にプライベートのタスクを管理するにあたっての話。
なんか退屈だけど特にやることも思いつかないので、だらだらネットを見てしまう、なんてときに「次の行動」リストに「やるべきこと」もしくは「やりたいこと」が残っていたらそれを実行すれば非常に有意義な時間を過ごした気分になります。
特に「やりたいこと」っていざそれが出来る時間ができたときには結構忘れてるんですよね。だから余裕ができたら「いつかやる」リストから見繕って、実行可能なものからやっていけばいい。「やれる時」を見逃さずに「したかった事」を「確実にできる」というのは中々の充実感です。
まだ始めたばっかりで、仕事ができるようになる気は全然しないのですが、プライベートの楽しみはどんどん増えそうな予感です。
それに伴って「やりたいことをやる」ための出費が増えてきている気もしますが、その辺はそのうちGTDのおかげで仕事がバリバリこなせるようになって何とかなるでしょう。なるんじゃないかな。なるといいね。
■関連記事
「俺ね、5年以内に起業して年収1000万超えるから。」
俺はいわゆる「ライフハック」として喧伝されている仕事術や生活術はどうでもいい内容のものが大半だと思っているのであまり好きではないのですが、このGTDは面白そうだと思いました。
頭の中のタスクリストを100%外部メディアに追い出して管理し、必要なときに参照しましょう。行動を決定するのに頭も時間も使わないで済むし、「何かやるべきことが残っているのでは?」と不安になることもなくなりますよ、というのがGTDです。
この、いざ行動を決定する際に全く頭を使う必要がないというのが魅力的。俺は「楽」とか「自動的」というワードに非常に惹かれるのです。楽をするためには苦労も厭わないよ。
「聖典」を読んだ
著者:デビッド・アレン
販売元:二見書房
発売日:2008-12-24
おすすめ度:
で、GTDについて調べると必ず紹介されている「聖典」であるところの「ストレスフリーの整理術」(以下、「整理術」)を読んでみたのですが。ぶっちゃけこの本分かりづらくないですか。文章は平易だし、やるべきことも全て書いてある。具体的なTIPSも盛りだくさんで、それらの効果もくどいほどに書いてある。
でも、こんなやり方があるよ、こんなやり方もあるよ、こういうのはおすすめしないよ、と一つ一つの項目について丁寧に書きすぎているせいで全体のフローが分かりづらい。実際にGTDを始めてから参照するにはいいんですが、始めるための参考書としては不向きな気がします。
なんかゲームの説明書読んでるみたいな感じなんですよね。やってみれば簡単なことを文章で説明しようとして長々と分かりづらくなってしまっているというか。
ていうか、デビッドさんはGTDの素晴らしさを述べすぎ。自信たっぷりなのは分かるんですが、もうちょい簡潔に書いてください。
(GTDの理念を理解するためにも是非読むべきだとは思いますが。)
適当な解釈で始める
GTDの始め方については「写真でわかるGTD」の一連の記事が具体的で分かりやすかったです。
さらにざっくりまとめると、GTDの流れは
- やるべきこと、気になることを全て書き出す
- 次にやらなければならないことをリスト化する
- リストを最新の状態に保つ
たとえば、宴会の幹事をやらなければならないとします。ここでタスクリストにそのまま「宴会の手配」と書くのはNG。まず出欠を確認して、会場を探して、電話で予約して、会費を集めて…といった流れですから、リストにはまず「出欠確認のメールを出す」と書く。
余裕のあるときに前もって「次の行動」を複数考えておけば、実際に行動選択をする際はリストから選ぶだけ。次に何をすべきかで悩むことなく常に最適な行動が取れるわけです。
ここさえしっかり出来ていれば、他はいい加減でも続けていくうちに最適化されていくんじゃないかなーと考えています。
タスクリストの作成
タスクリスト作成の手順は「写真でわかるGTD」を見てもらえばいいのですが、ここも適当にまとめるとこんな感じです。
まず、最初に「1.やるべきこと、気になることを全て書き出す」で作成したリストを眺めます。で、下記のように分類。
- 今行動する必要があるもの
- 2分で片付く
→2分でやって捨てる - 具体的行動になっているもの
→「次の行動」リストに入れる - 曖昧でやるべき事が多いやつ(上の「宴会の幹事」とか)
→とりあえず「プロジェクト」リストに入れる
→次にとるべき具体的な行動を「次の行動」リストに書く - 人に任せるもの
→任せて「待ち」リストに入れる
- 2分で片付く
- 今すぐ動く必要のないもの/動けないもの
- 日付が決まっている
→「カレンダー」に記入
- いつかやりたいな、ってもの
→「いつかやる」リストに入れる
- 特に行動することがないメモとか
→「資料」として保存、もしくは捨てる
- 日付が決まっている
- やることは常に増えていくので、どんどん追加して仕分け。
- 「カレンダー」の期日が来たら「次の行動」に移動。
- 人に任せて「待ち」の仕事が帰ってきたら「次の行動」へ移動。
- 「いつかやる」を「よし、やるぞ」と決めたら「プロジェクト」なり、「次の行動」なりに移動。
どこで手を抜くか
さて、「整理術」によれば、GTDを始めるときにはまとまった時間、できれば丸2日ぐらい確保するのが理想的、とあります。
以下は「ヤだよめんどくさい。2時間ぐらいで楽に始められないの?」というのが基本スタンス。なのでこれから先は自己流の、どんどんいい加減な話になっていきます。
(真面目にGTDをやってる人は怒らないでください)
処理の基本ツール
「整理術」には最初にツールを含めた環境を整えるべし、とあります。
- 「整理術」
書類トレー/A4の紙/ペン/付箋紙/ペーパークリップ/ダブルクリップ/ホッチキスと針/テープ/輪ゴム/ラベルライター/ファイル、バインダー/カレンダー/ゴミ箱、リサイクルボックス - 手抜き
Evernote/PC/携帯(iPhoneが便利だけど他のでも)
GTDはアナログな手法だと死ぬほどメモを取ったり書き写したりする必要がでてきます。それは大層めんどくさそうなので全部Evernoteで処理します。1つの項目はかならずひとつのノートで書くこと。んで、PCアプリケーションで「リストビュー」にします。
これのいいところは、道具を揃えなくていい、手で文字を書かなくていいという事以外にもあって、まずリスト間の項目移動がドラッグ&ドロップで簡単にできること、そして各リストの残項目数が分かること。
ノート数=残項目数
ノート作成時間が分かるので、時間でソートすれば長期間放置しているタスクがすぐに分かることなんかもメリットです。さらに自宅と会社でリストを共有できる上に、携帯を使えばやらなきゃいけないことを思いついたその場で忘れずにinbox(整理前リスト)に放り込むことができます。
最後のほうはEvernote自体のメリットでもありますが。
収集
「1.やるべきこと、気になることを全て書き出す」の部分です。
- 「整理術」
やるべきことを100%完璧に収集するつもりで時間と労力をかけるべし。通常1時間から6時間ぐらい。
- 手抜き
最初のうちはパッと思いつくやつだけリストアップしとく
理由。
- どうせ常にメンテするんだからそのうち完成度上がるだろ
- 思い出せないなら大した事じゃないんじゃない?
- 大事なことなら放置しとけばいずれ大変なことになるからその時に思い出すでしょう
これには「多少取りこぼしがあってもいいや」という大雑把な心が必要になりますが、「それでもGTDを始める前よりはマシ」と思えばほら、気にならない。やりながら理解して、やりながら完成度を上げていけばいいじゃん、と思いながらやってます。
カレンダー
GTDにはリマインダーとしてのカレンダーが必須アイテム。
- 「整理術」
「必ずその日にやるべきこと」のみをカレンダーに記入
- 手抜き
「次の行動」リストに日付書いとけばカレンダー要らなくない?
Evernoteのリストビューだと一覧性がいいので、「次の行動」リストのタスク自体に日付入れておけば十分リマインダになると思うんですよね。どうせ行動前には常に確認するもんだし、タスクの最初に日付を入れれば題名ソートで実行順に並ぶし。
まあカレンダーぐらい無理に省略しないでGoogleカレンダーでも何でも使えばいいんですが、「全てがEvernoteに集約されているのでそれだけ見てればいい」という安心感にはなります。
その他
- タグ付けとかしない。やってて必要性を感じてから考える
- 仕事とプライベートの「次の行動」リストだけは分けておく
- ゴミみたいな情報でも全部「資料」として保存
- Evernoteなら整理してなくてもすぐ検索できるし
- ちょっとでも気になった本とか映画のタイトルは「いつかやる」リストに入れておくと便利
- 「次の行動」リストの管理だけはしっかりやる。
- 週次レビューの時だけでなく、気づいたときにちょこちょこ修正しとくと楽
このやり方でGTDを始めてみてどうか
この適当なやり方がGTDと呼べるかはさておき、これ自体は始めるのも維持するのもかなり楽です。俺がぐうたら社会人なのでそれほど仕事に追われていないというのもありますが。
個人的には事の大小を問わず一緒くたに管理するというのが気に入っています。主にプライベートのタスクを管理するにあたっての話。
なんか退屈だけど特にやることも思いつかないので、だらだらネットを見てしまう、なんてときに「次の行動」リストに「やるべきこと」もしくは「やりたいこと」が残っていたらそれを実行すれば非常に有意義な時間を過ごした気分になります。
特に「やりたいこと」っていざそれが出来る時間ができたときには結構忘れてるんですよね。だから余裕ができたら「いつかやる」リストから見繕って、実行可能なものからやっていけばいい。「やれる時」を見逃さずに「したかった事」を「確実にできる」というのは中々の充実感です。
まだ始めたばっかりで、仕事ができるようになる気は全然しないのですが、プライベートの楽しみはどんどん増えそうな予感です。
それに伴って「やりたいことをやる」ための出費が増えてきている気もしますが、その辺はそのうちGTDのおかげで仕事がバリバリこなせるようになって何とかなるでしょう。なるんじゃないかな。なるといいね。
■関連記事
「俺ね、5年以内に起業して年収1000万超えるから。」
Comment
僕も「手抜きGTD」から始めたいと思います。
それが無くなるだけでも効果ありだと思います。
それはタイムリーなことで。
いい感じにはじめられるといいんですが。
>moyoriさん
そうなんですよね。
仕事以外にもなんでも一覧化するというのは効きますね。
コメントする