2010年11月29日
「プログラミングをする」ことと「ピアノを弾く」ということ
ぼーっとはてなダイアリーの新着を見ていたら、iPhoneアプリを作るときの参考にさせて頂いているもとまかさんの日記が目に飛び込んできたので読んでいました。
ただ、一つだけ気になったのが、これからプログラムを始めて、
アプリを作ってみようと志してる方が、これらの記事を読んだ時に
果たしてどう思うんだろ?ってことでした。
「こんな高価で難しそうな本を読まないといけないの・・・?」
とか、思ってしまわないだろうか、と。
なんという大学生あるある。
「参考書→授業で必要→だから買う」「教科書→授業で必要→だから買う」は、当然買う必要のある本だから買う(買わなければ例えば先生が「ほげほげページのふげ行目にあるように〜」と言ったときに訳が分からないから買う)わけです*1。
さておき、(授業に)必要なら買う。これは学生の半ば義務として当然だけれど、必要かどうかわからない本をポンポン買えるかといったら、私は個人的には買えないor買わないです。だって、興味があるだけの趣味だから。ヘタの横好きだけど。読むかわからない本を買う・読むかわからない本を狭い部屋に置いておく・読むかわからない本のために読む時間を割くくらいなら、学校や私生活で必要なものを買い揃えたり、できれば女子力アップ(笑)のためにオシャレにお金を費やしたい。そして月々数万のアルバイト代の使い道を考えると、なかなか難しい*2。
本屋でペラペラめくって読んでみることはできるかもしれない。でも、買ったとしても全部読みきれるのかというとそうとも限らない。多くの場合は分厚すぎて持ち歩けないだろうし、そもそも多分持ち歩くものではない気がする。(裁断してPDFにして持ち歩けばいい、というのもひとつの手だけどなかなか勇気が要るように思う)
幸い、同居人がプログラマで技術書を既にたくさん持っているし、新しめの本も同居人が選んで買ってくるので割と自分で探したりしなくてもいい(読んでいてわからない部分は、既に一読している同居人に聞けば教えてくれる)ので快適だなー恵まれてるなーとは思う。
でも、少し興味があってやってみたいこと、例えば「これからピアノを弾いてみよう」という人に、「絶対に買わなければいけないピアノ入門本10選(例えばピアノの内部構造が詳細に解説されている専門書や、音楽用語辞典や、バイエルとかクラシック名曲100選とかの分厚い本がズラッと並んでいる紹介ページ)」をバッと見せて「さあ選べ!買え!読め!」とか言ってもそれはどうなのよ?と思っちゃいます。モチベーション的にもすごくギモンだし、「楽譜がカオスすぎて読めない」「えっなんかやっぱピアノって難しそうだ」ってなって、引いちゃうかもしれない。せっかく興味を持って意欲的に取り組もうとしているのに。勿体無い、実に勿体無い。
そこで更においうちをかけるように「そんなところで躓くなら無理」「あなたにはピアノ向いてないのよ」「ピアノ以外の楽器でいいじゃん」とか言ってしまうのは、絶対に間違っていると個人的に心底思う。そんな下らない何のアドバイスにもならないアドバイスのつもりのアドバイスを言うくらいなら、何も言わない方がまだマシだ。
「ピアノを弾きたい」のであれば、それは鍵盤楽器を弾きたいということであれば、道具はなんだっていいと私は思う。幼稚園生のころのピアニカだって、小学校のオルガンだって、音楽室のグランドピアノだって、家電売り場の一角にある電子ピアノだって、iPadのピアノアプリだって、ぶっちゃけなんだっていいと思う。
「ただ音を鳴らす」ことなら誰だってできる。
プロのピアニストが聞いたら「その"音を鳴らす"ことが一番大事で一番大変なんだよ!」と怒られてしまうかもしれないけれど、本当に「ただ音を鳴らす」ことなら何も知らない赤ちゃんだってできる*3。
概念や構造を勉強するよりも先に、音が鳴らせてしまうことを「それは危険だ」と言う人が居るかも知れない。その人の言いたいこともなんとなく分かるけれど、私はそうは思わない。本を読んで概念を理解して構造を把握して、さあ弾くぞ!となるまで一体全体どれくらいかかるのだろうか。途方もない。よっぽどのことがない限り、その間に興味が薄れるか飽きるか積むかするだろう。そしてどうせ全部を理解しきったところで、結局やっぱり最初のステップの「ただ音を鳴らす」ことから始めることになる。例えば「プロが教えるピアノの上手な弾き方」とか読んで「ココはこういう構造になってるから、こう指をしなやかに腰で押すように鍵盤を…」と、まさに教科書通りに思い描きながら弾こうとしても、思った通りの「プロのピアノの上手な」音は出ない。頭で覚えていても、身体が覚えていないから。頭でいくら考えても、身についてないから。
じゃあどうすれば「身につくのか」「身体が覚えるのか」といったら、「ただ音を鳴らす」ことを覚えた次のステップ。今度は「なにを弾きたいのか」「どう弾きたいのか」「どうやれば音が鳴るか」と、どんどん興味関心が広がりながら湧いてくる。
ピアノの喩えからもとに戻って、引用元から言葉を借りてくると、
本質は自分が作りたいゲームをどうコンピュータで動く形で表現するか
本質は「自分が弾きたい曲をどうピアノで弾いて表現するのか」にあると思うのです。
ピアノについてやたら詳しい人に実際ピアノを弾かせてみたら上手いかといったら全然そうでもないし(ただの口達者)、「プロが教えるなんとかかんとか」も読んでみたらその人個人のその人好みの弾き方でしかなく、単にやり方や手段のひとつであって、自分自身の「弾きたい音」が出せるかといったら必ずしもそうではないのです。
ここで思い出したわたしのどうでもいい体験談。
ほとんどピアノを弾いたことがない同居人に、楽器屋さんで電子ピアノを弾かせてみたときにそれらがよーく分かった。同居人がとあるゲームのBGM*4を弾きたがっていたので、私が適当に耳コピしたものを教えてみた。おそらく楽譜の読み方も知らないであろう同居人のために、私はドレミのカタカナと伸ばし棒で楽譜を書いて渡した。何回か弾いているうちに、電子ピアノの音を弄り始め、しまいにはウン十万する電子オルガンをぺこぺこかき鳴らしている。驚くべき速さで楽譜も暗譜して、運指も私の見よう見まねで覚えたらしい。今度は左手も弾きたいと言い出し、私が左手を担当して連弾した。なかなか人に聞かせられるレベルまでになった。ひと通り覚えると、今度は私が「ピアノがそれぞれどう違うのか」「なにを基準としてピアノを選んでいるのか」「楽器屋でピアノのなにを見ているのか」を訊いてきた。なるほど、楽器屋にズラッと並んでいるピアノのそれぞれの違いなんて普通パッと見分からない。分かるのは多分値段の違いくらい。でも、私は「全部が全部値段が高ければ高いほどいいピアノってわけでもないよ」と言った。私が楽器屋で見ているのは「鍵盤の重さ」「鍵盤の深さ」「音」とか。これは重くて、これは軽いんだよと触らせて回ったところ、なんとなく分かったのか分からなかったのか微妙な反応をされた。多分、そんなことはどうでもいいんだと私も思う。同居人にいわせると、電子ピアノはひとつでいろんな音(グランドピアノ、ストリングス、オルガンなど)が出せるのに、なんでグランドピアノが必要なの?と疑問に思うということらしい。実際に触らせたら分かるかなと思い、グランドピアノを触らせてみて、そのあと私が鍵盤を弾いた。今度は明らかに、私と同居人とが弾いた音の違いが分かったらしい。それが「ちゃんと音を鳴らすこと」だ。「ちゃんと音を鳴らすこと」のためには、「しっかりした姿勢」「しかるべき筋肉」「ぶれない重心」「加える重さ」「耳を澄ますこと」などなどいろいろ考えるポイントと実行すべきことが増えてくる。でもそれをいちいち言葉で説明したってキリがない。試しに同居人に正しい姿勢でピアノを弾かせてみたけれど、筋肉もないし軸もブレているのでやや先程よりはマシな音がか細く鳴るくらいで、同居人はそれだけでも大分疲れたご様子。そのあと直ぐに楽器屋から退散したのであった。
何が言いたいのかって、プログラミングに限らずやってみりゃあいいんだよ。分かんなかったら都度調べればいいんだよ。でもその取っ掛かりってどうすればいいんだい、何かオススメはあるのかい?と訊かれたとき、訊かれた側は的確に答えられるのか。探してみたとき、的確な参考はあるのか。
ピアノは割とニュアンスでだいたい理解しちゃったりする部分もあるけれど、ちょっとプログラミングに関しては少々頭がお固い方々が多すぎるんじゃないの?と思う部分が最近やたら多いと思う。
わたしはそこの訳分かんない壁をなんとか取っ払いたい。でもその壁は取っ払ったらマズい人がいるらしい。専門的にそればっかり学んできた人たちや頭がキレてデキる人たちはあまりいい顔をしないらしい。
わたしみたいな低能低学歴の根っから文系でも、iPhoneのアプリを作れたら面白いじゃあないか。アイディアを出している側の人たちが、自分自身で生み出せたら面白いじゃないか。
でも間違ってることは間違ってるって分かっている人たちは指摘してもいいんじゃないか。そこは右じゃなくて左ですよ!とか。でもそこをなぜ君は右に曲がるのかね理解しかねる一般的には云々とか言われると、何が言いたいのか結局わからないよ。
とかね!
べつにあたしプログラマじゃないし、理系でもない。誰かから金とってるわけでもないしただの女子大学生だ。そこには「柔軟な思考と理解」「臨機応変な対応」のための努力の成果と結果があるだけなのだ。努力してないけど!
何言っても何やっても問題ないね!やったね!やったねたえちゃん!*5
なにが書きたかったのか忘れちゃったじゃないか!
深夜のテンションこわい!
なんとなく思ったことと共感したところを書いてみたよ。まとまってなくてオチもなくてすみません。
以下ただの愚痴。
愚痴だからね!愚痴にマジレスされたら困るよ!被害妄想もやめてね!
ざっと読んだあとにこの元記事に対してのトラックバックを読んだけれど、どうしてこういう頭の固い人が多いんだろう、とまたしても嫌悪感を覚えた。またしてもと書くのは、以前の記事「超テキトー図解ポインタ」で相当ウンザリしているから。私的なことで割とどうでもいいことなのだろうけれど、比較的根に持つタイプなのでスッキリしない。あくまでも自分用メモである図解ポインタを公開しただけで、はてな上だけでなくTwitterや何故か私の知らないところでtogetterに都合よくまとめられていたりSkype会議でプログラマたちが討論していたりと、挙句の果て論点がまるでズレた(内容的な間違いではない)ところで大バッシングを受けたりしてウンザリした。
粘着質な人が一人いるのだけどこの記事のことも批判から入ってて残念な脳の作りだなあと思った。こういう人たちってみんな何かか誰かが言い始めた固定観念か変なプライドで支配されてるんだろうか。それかなにかの新興宗教に加入していらっしゃるのだろうか。なにそれこわい。
兎にも角にも、吸収力と発想力と想像力のない人は総じてクリエイティブじゃない。私は「なにかを創りだすこと」「なにかを創りだすひと」に興味がある。作ってあるものをただ単に外野からBooBoo言ってるだけの野次には興味がない。
プログラミングができる、ということを崇高なことだと私は全然思わない。ここまで読んだ人で思っている人が居たのであればゴメンナサイ。だけど、この考えはなかなか変わらないと思います。あくまで個人的な意見だし、それ間違ってるよという意見があるならそれはそれでひとつの意見なんだと思う。でも私は誰に何を言われようが、崇高なことだとはちっとも思わない。なんかよくわかんないけど宗教みたいでちょっとゾッとします。なんでそんなピリピリしてんのかわかんない。唯一のプライドがそれができるということなら仕方ないのかもしれないけれど、私はそれを大してすごいことだと思わない。すごいことをすごいだろヘヘッとか言いながらやるの超ダサい。
そんなことより、すごいことを涼しい顔でこなす方がカッコイイじゃないか。清々しく間違えて清々しく指摘されて怒られて清々しく訂正する方がよっぽど清々しい。卑屈になんかなりたくない。
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