韓国人男性の喫煙率、初めて40%割り込む(上)

OECD加盟国では最高水準

20代、30代では顕著な高水準

「職場の政治的理由から止められない」

「たばこの値段が8055ウォン(約582円)になれば禁煙」

 ソウル市松坡区に住むチョ・ギドンさん(56)は、昨年の正月、家族の前で「禁煙」を宣言した。十数年間、妻と娘から文句を言われ続け、医師からも警告を受け、決断を下したというわけだ。

 しかし、この家族にはまだ喫煙者が一人残っている。チョさんの息子ソンウンさん(27、仮名)だ。大学の前で一人暮らしをしながら行政考試(公務員試験)の勉強をしているソンウンさんは「軍隊でたばこを覚え、除隊後しばらくやめたが試験準備のためストレスが溜まり最近は1日に一箱以上吸うこともある。試験に合格したらすぐに止めるつもりだ」と話した。

■30代男性、喫煙率最高

 韓国の成人男性の喫煙率が「魔の40%の壁」を割り30%台に下がった。保健福祉部は昨年12月末、19歳以上の成人男女3000人を対象に行った喫煙率調査で、成人男性の喫煙率は39.6%を記録し、喫煙実態調査を開始してから初めて40%以下に下がったと、2日に発表した。

 成人男性の喫煙率は2000年の67.6%から05年には52.3%、08年6月末に40.4%と、低下を続けてきたところ、アジア通貨危機に直面した09年に43.1%と一時的に変動した。しかし今回の調査で再び最低値まで低下した。

 特に40代男性の喫煙率が2010年の上半期には50.0%から、下半期43.4%と6.6ポイント低下し、50代男性は41.5%から31.3%へと10.2ポイントも減少し、中高年層で低下傾向を見せてきた。一方、30代男性(48.5%→52.2%)と20代男性(38.2%→40.9%)の喫煙率は反対に上昇した。

 福祉部のヤン・ドンギョ口腔生活健康課長は「40代は、健康に対する危機意識と家族に対する責任感が大きくなり、禁煙を試みるケースが多い」と話した。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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