韓国人の政治意識、保守派が急増(下)

 また、「民主主義は常に、ほかのいかなる政治形態よりも優れている」という主張(以下、「民主主義」)と、「状況によっては独裁政治の方が優れている」という主張(以下、「独裁政治」)のうち、どちらを支持するか、という設問に対しては、金泳三(キム・ヨンサム)政権下の1996年には「民主主義」が64.9%を占めたのに対し、「独裁政治」は17.4%にとどまった。その後、金大中(キム・デジュン)政権下の2001年には、「民主主義」(44.6%)と「独裁政治」(36.9%)の差が大幅に縮まり、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権下の06年もあまり変わらない結果(「民主主義」42.8%、「独裁政治」36.2%)となった。ところが、李明博(イ・ミョンバク)政権下の昨年には、「民主主義」が65.6%だったのに対し、「独裁政治」は19.0%となり、再び「民主主義」を支持する人が増えた。このほか、昨年の調査では、政府が政策を立案する際、「国民全体の利益を考慮すべきだ」という回答(62.7%)が、「国民の多くが望む政策を立案すべきだ」という回答(35.6%)を大幅に上回った。

 一方、昨年の社会に対する意識調査では、「大部分の人々を信頼できるか」という設問に対し、「信頼できる」(29.7%)という回答よりも、「十分に注意すべきだ」(64.0%)という回答が2倍以上多い結果となった。具体的に見ると、「親せき」に対する信頼度は85.1%に達したが、「隣人」に対する信頼度は58.6%、「初対面の人」に対する信頼度は16.8%にとどまった。なお、昨年の「コリア・バロメーター」調査は、全国の成人1000人を対象に、各家庭を訪問する形で11月に行われた。

洪永林(ホン・ヨンリム)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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