韓国人の政治意識、保守派が急増(上)

昨年は保守派が再び急増、過半数占める

特定の政治的傾向を持つ政府への失望が思想・心情を変える

政治への関心度、1996年64%→昨年は43%

「民主主義に満足」昨年は過去最高65%

 韓国国民は1990年代まで保守派が多かったが、2000年代に入って進歩派がオピニオンリーダーとしての地位を確立し、最近になって再び保守派が増えていることが分かった。

 こうした結果は、米国ミズーリ大政治学科のシン・ドチョル教授の研究グループと、世論調査会社・韓国ギャラップが共同で、1994年から昨年まで8回にわたって韓国人の政治・社会に対する考えを調べた「コリア・バロメーター」調査によるものだ。回答者たちが政治的な傾向を自ら評価した結果を、「保守派」と「進歩派」の2グループに分けた同調査の結果、金泳三(キム・ヨンサム)政権下の94-97年には、保守派が55-60%と過半数を占めた。その後、98年に金大中(キム・デジュン)政権が発足して以降は進歩派が増加し、2001年の同調査では進歩派の比率が過去最高の63.0%に達した。だが、その後は再び保守派が増え、昨年の同調査では保守派の比率が過半数(51.2%)を占めた。

 シン教授はこの結果について、「国民の政治的な傾向は、経済情勢や調査時点での政権の傾向と関係が深いため、非常に可変的だ」と説明した。また、韓国ギャラップのホ・ジンジェ取締役は、「特定の政治的傾向を持つ政権が誕生すれば、国民は期待を寄せるが、目に見える成果が得られない場合、自らの政治的な思想・心情を変えるほど、失望感が大きくなる」との見方を示した。

 一方、同調査の結果、「韓国の民主主義」に対する満足度は、1996年の55.4%から、98年には43.5%、99年には45.4%、2001年には46.8%、04年には59.6%と推移し、昨年は65.7%と、過去最高を記録した。一方、「政治に対する関心度」は、1996年の64.3%から、98年には53.1%、99年には50.6%、2001年には41.9%、06年には42.8%、昨年には42.7%と推移し、2000年代に入って半数を割り込んだことが分かった。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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