尖閣ビデオ:石垣保安部編集と同一か 那覇地検に提出

2010年11月6日 2時30分 更新:11月6日 8時48分

動画サイト「ユーチューブ」に投稿された、沖縄・尖閣諸島沖で海上保安庁の巡視船「みずき」と中国漁船が衝突した様子を撮影した映像
動画サイト「ユーチューブ」に投稿された、沖縄・尖閣諸島沖で海上保安庁の巡視船「みずき」と中国漁船が衝突した様子を撮影した映像

 沖縄・尖閣諸島沖の日本の領海内で海上保安庁の巡視船に中国の漁船が衝突した事件に絡み、インターネット上に流出した衝突時のビデオは、石垣海上保安部(沖縄県石垣市)が捜査過程で編集し、送検時の資料とは別に那覇地検(那覇市)に提出した資料映像の一つと同一と見られることが、政府関係者の話で分かった。ビデオの長さ(約44分)や構成がほぼ同じで、他に同様の映像資料はないことから、この資料映像が流出したとみられる。

 流出映像は、漁船が網を引き上げるなどし外国人漁業規制法違反容疑で捜査中の内容▽巡視船「よなくに」の船尾をこするようにぶつけて逃走する最初の衝突▽並走しながら繰り返し停船を求める巡視船「みずき」に衝突し、船長が公務執行妨害容疑で逮捕された2回目の衝突--の三つの場面が6本に分割されていた。

 政府関係者などによると、同保安部から那覇地検に提供された資料映像の一つも、同様に三つの場面で構成されていた。流出映像をつなげて見ると、時間や構成がほぼ同じ内容になるという。

 海保が事件当時に撮影した元のビデオは、数時間以上の長さがある。政府が国会に提出したビデオは6分余りで、流出した映像とは異なっていた。ただ、分割されるなど加工されている部分もある。海保などは、拡大されている個所などをオリジナルの映像資料と見比べるなどして、流出映像と資料映像が同一かを特定する作業を進めている。【石原聖】

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