高圧線の鉄塔が風で「ぐにゃり」、窃盗目的の破壊が原因？＝南京

　12月31日午後1時ごろ、江蘇省南京市で高圧電線塔が風で折れ曲がり、山林に火災が発生する事故が発生した。1日付けで揚子晩報が報じた。

　事故現場付近にある養鶏場の作業員は、「鉄塔からギシギシと音が聞こえたので見上げると、鉄塔がぐにゃりと傾いており、その直後に高圧線が切れるのが見えた。火玉が飛び散り、枯れ草や木が燃えた。その後、消防員が駆け付け、1時間ほどで鎮火した」と語った。火災により、養鶏場のニワトリ十数羽のほか、ヒツジ一匹が焼け死んだという。

　現場に駆けつけた地元メディアの記者は、「鉄塔の上半分が倒れ、その下にあった木が全焼した。鉄塔の土台には影響がなく、鉄塔下の高速道路には被害がなかった」と報告した。電力部門は鉄塔が折れた原因について、「送電線を盗もうとした人が鉄塔の部品を壊したところに、強風が重なって折れたのだろう」と推測している。

　修理作業員は、「高圧線は事故発生時に自動的に断電した。送電を回復するのに3〜4日はかかる」と述べた。（編集担当：畠山栄）