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フィギュア:安藤、七つのジャンプ成功 女王復帰を狙う

 ◇全日本選手権女子フリー(26日・長野)

 フリーでの逆転が、安藤の必勝パターンになりつつある。フリーで逆転優勝した中国杯はSP3位、ロシア杯は5位。この日、SP首位の浅田にわずか1.46点差の2位でフリーに臨む姿には余裕すら感じられた。

 全く危なげなかった。冒頭の3回転-2回転から七つのジャンプがすべて成功。三つのスピンもすべてでレベル4評価を得た。妖艶なムードの滑りが多い安藤だが、演技終了後に右足をリンクで躍らせ、両手で2回もガッツポーズ。「うれしくって、自然に出た」と照れ笑いした。

 「全日本は、日本で一番大事な試合」。五輪や世界選手権の舞台を踏んだ安藤でも、主要国際大会の代表選考が懸かる全日本選手権では重圧が襲う。そんな繊細な元世界女王に、ニコライ・モロゾフ・コーチは「今日はお客さんのために滑りなさい」とアドバイスした。「はっとした。日本には自分を支えてくれる人たちがたくさんいる」。観客席や応援の横断幕を見ていると、胸の鼓動が収まった。

 基礎点が1.1倍になる演技の後半に五つのジャンプを集めた今季のフリー。「五輪が終わり、楽しみながらやっているけど、実際には大変な挑戦」と言う。完成の域に近づきつつあるフリーを武器に、4年ぶりの地元開催となった世界選手権で、女王復帰を狙う。【芳賀竜也】

毎日新聞 2010年12月26日 21時26分(最終更新 12月26日 23時28分)

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