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年間8億円を突破 地方自治体の朝鮮学校補助金

2011.1.1 01:30

 平成21年度に全国の地方自治体から朝鮮学校へ支給された補助金が8億円を超えていたことが31日、拉致被害者の支援組織「救う会」の集計で分かった。北朝鮮による韓国・延坪(ヨンピョン)島への砲撃を受け、政府は朝鮮学校の高校無償化に関する手続きを停止しているが、無償化が適用された場合の国費の総額は2億円弱とされる。すでにこの4倍を超える公金が地方自治体から朝鮮学校に交付されていたことになる。

 朝鮮学校への補助金については、文部科学省が判明分として、27都道府県7億6千万円と公表していた。これをもとに救う会が調査した結果、文科省が未把握だった市区町村で補助金が次々と判明。大阪府内の市区町村は文科省調査ではゼロだったが、大阪市で2700万円を市内8校に交付。東大阪市でも540万円を交付し、合計12市1町から3633万6千円の補助金が出されていた。

 千葉県内の市町村も当初ゼロだったが、千葉、船橋、市原、佐倉の4市が「千葉朝鮮学園振興協議会」なる団体を結成。4市は協議会に負担金名目で協議会に納め、協議会経由で補助金を支出しており、21年度は271万円が学校に支払われていた。

 このほか北海道、福島県、茨城県、栃木県、滋賀県、山口県、愛媛県などで市町村による補助金が新たに判明。都道府県別の順位では大阪府が2億2144万円と最も多く、兵庫県(1億8816万)、東京都(1億1382万)、神奈川県(8850万円)と続き、全国で総額8億1528万円に達した。

 朝鮮学校の無償化をめぐっては、教育内容を問わないままの公費支出に批判が相次いだ。これをきっかけに補助金を見直す地方自治体が相次いでおり、支給を留保する動きも出ている。

 こうした動きに在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)は警戒感を強めている。無償化獲得と地方自治体からの補助金獲得を分け、各傘下組織にさまざまな抗議活動を指示。今後も、より損失の大きい補助金への波及を押しとどめる方に力を注いでいくとみられる。

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