2人殺害:検察側、刑減軽認めず…「反省の自首と言えぬ」

2010年11月2日 0時36分

 男性2人を殺害したなどとして強盗殺人など9罪に問われ、裁判員裁判2例目の死刑求刑の可能性が高い住所不定で無職、池田容之(ひろゆき)被告(32)の公判は1日午後も、横浜地裁(朝山芳史裁判長)で審理が続いた。自供による自首を巡り、弁護側は「死刑判決はためらわれる」と主張、検察側は「反省して自首したとはいえない」と刑の減軽を認めない姿勢を示した。

 午後の公判では、切断・遺棄された遺体の写真や凶器の電動のこぎりなどが示され、顔をそむける男性裁判員もいた。印刷した写真は、裁判員が見ずに済ますこともできるよう表紙付きで配布され、検察官は「重要な証拠なので、できる限り見てほしい」と要望。共犯者の供述調書を読み上げ、現場の様子を詳細に描写すると、女性裁判員はハンカチで額を押さえ、落ち着かない様子を見せた。

 冒頭陳述で、検察側は殺害状況を詳述し▽遺族が極刑を望み、社会的影響も大きい▽動機は覚せい剤密輸の利権目当て▽自分で凶器を購入し計画的--などと指摘。一方、弁護側は「耳をふさぎたくなるような事実もあるが、被告は正直に話した。死をもって償うしかないのでは、と今は思っている」と情状を訴えた。判決は16日。【中島和哉、山田麻未】

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