昭和５９年の秋。布美枝（松下奈緒）と茂（向井理）の長女・藍子（青谷優衣）のもとに東京都の教員採用試験の合格通知が届く。娘に水木プロの仕事を手伝ってほしいと思っていた茂は不満をあらわにする。娘を手放したくないというのが茂の本音で、教員になったらどこに赴任することになるかわからないのが茂はいやだったのだ。安来の実家から布美枝の父・源兵衛（大杉漣）と母・ミヤコ（古手川祐子）が調布の村井家を訪ねてくる。藍子が教員採用試験に受かった話を聞いて源兵衛も喜ぶが、娘を家に置いておきたいという茂の思いを理解もする。源兵衛は藍子を手放さずにすむための一計を案じ、茂にそれを伝えるのだが、計画は失敗に終わり、どうしても教師になると言い張る藍子とそれに反対する茂との対立は深まるばかりだった。そして、昭和６０年４月。念願かなって教師となった藍子は都内の小学校で三年生のクラス担任になった。夢だった教師の仕事に藍子は意欲を燃やすが、しだいに元気のない様子を見せはじめ、梅雨に入ったころには追い詰められたような言葉を口にするようになって･･･。