昭和５６年４月。布美枝（松下奈緒）と茂（向井理）の長女・藍子（青谷優衣）は大学に進学し、次女の喜子（荒井萌）は中学三年生になった。茂は長いことずっと仕事漬けの日々を送っていたが、このところ漫画の注文が急に減り、弟の光男（永岡佑）やアシスタントたちはプロダクションの先行きを心配していた。ある日、茂はテレビ局のクルーからの取材を仕事場で受け、視聴者受けを第一に考えるインタビュアーからの質問に当惑する。茂の妖怪は、いまや世の中の流行からは取り残されたものになりつつあった。あれほど夢中だった南方の仮面や装飾品に向ける茂の目には光が消え、それらを「ガラクタ」とまで呼ぶ始末。喜子は修学旅行のしおりに妖怪の絵を描いたことでクラスメートたちから白い目で見られるようになってしまい、妖怪ブームが過ぎ去って虚無感を抱えている茂と同じ気持ちをわかちあうことになる。漫画家になる夢をあきらめて郷里の山梨に帰り教師になった河合はるこ（南明奈）が久しぶりに村井家を訪れ、茂に山梨に来てのびのびした子供時代の話を学校でしてもらえないかという。茂は山梨を訪れ、自然の風景の中に、ある妖怪の姿を見るのだが･･･。