昭和４７年４月。絹代（竹下景子）と修平（風間杜夫）との同居を機に茂（向井理）は家を改築し、あちこちにドアや奇妙な階段をとりつけられた村井家はさながら迷路のようになっていた。茂の仕事はますます忙しくなる一方で、締め切りに追い立てられる日々が続いていた。布美枝（松下奈緒）の長女の藍子（菊池和澄）は小学四年生になり、父親が漫画家であるために学校でクラスメートたちの好奇の目にさらされてしまう。藍子は学校で「水木しげるの漫画にはウソばかり描いてある」といじめられ、その悩みを布美枝に相談することもできずにいた。藍子の担任の畑野先生（堀内敬子）が家庭訪問にやってきて、布美枝は彼女から藍子が学校で居心地が悪そうにしていることを初めて聞く。安来でミシンの販売店を営む布美枝の弟の貴司（星野源）が研修で東京にやってくる。貴司は夫婦の気持ちがすれ違わないために、茂と会話することをたいせつにするよう布美枝に言う。布美枝は藍子が水木しげるという有名人の娘であることに苦しんでいたのだとようやく気づき、毎日のあわただしさの中で自分の子供をしっかり見れていなかったことへの後悔の念にかられる。そして・・・。