結核を病んでいた深沢（村上弘明）が未払いだった原稿料を渡すために布美枝（松下奈緒）と茂（向井理）のもとを訪ね、その金で布美枝は藍子を連れて安来と境港に帰省することになる。結婚から三年ぶりの里帰りだった。実家では弟の貴司（星野源）に縁談が持ち上がっており、父・源兵衛（大杉漣）は実家の酒屋のほかに新しく二件目の店を出すことを計画し、その店を貴司に継がせるつもりでいた。布美枝は貴司にはひそかに付き合っている女性がいること、女性はひとり娘で家業を継ぐことを義務付けられており、彼女と結婚するためには貴司が家を出て婿入りするしかないことを知る。店をもたせたいという源兵衛の思いと恋人との間で貴司は板挟みとなり悩んでいた。布美枝は貴司にたいして自分の本当の気持ちを大切にすべきだとアドバイスする。ついに貴司は源兵衛にたいして恋人と結婚したい気持ちを打ち明け、店は継げないと明言する。怒りにかられた源兵衛が相手の女性の家に乗り込もうとしたその時、子供同士で遊んでいた藍子がビー玉を飲み込んでしまい、大騒ぎになる。とっさに布美枝は藍子の背中を叩き、吐き出させようとするが・・・。