昭和３５年の秋。布美枝（松下奈緒）は貸本漫画家の村井茂（向井理）との見合いを控えて、期待と不安の入り混じる思いで日々を過ごしていた。いっぽう、東京に住む茂はまだヒット作がなく、貧しい暮らしをしていた。仕事に全力投球したい茂は結婚にたいする関心はなかったが、郷里の境港より上京してきた父・修平（風間杜夫）と母・絹代（竹下景子）から布美枝との見合いを強引にねじ込まれてしまう。そして翌年、いよいよやってきた見合い当日の１月２５日。布美枝の背の高さを相手に印象付けたくない源兵衛（大杉漣）だったが、見合いの最中に石油ストーブの火が消え、源兵衛がうまく点火できずにいるのを見かねた布美枝は思わず立ち上がってしまい、その長身ぶりを明らかにすることに。見合いはつつがなく進行し、ふたりはお互いに好感をもつ。茂の両親は源兵衛とミヤコ（古手川祐子）にたいし、布美枝をぜひ茂の妻として迎えたいと頼むとともに、五日後に結婚式を挙げたいと頭を下げる。あまりのスピードの速さに驚くほかない飯田家だったが、挙式は五日後の１月３０日に決定。結婚に向けて、両家が動き始める。