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「ロンドン裏道散策」 のご案内
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渡英して5年、ロンドン在住の建築家・木下周介氏が、自分の足と経験から見て回った、日常生活と結びついているデザインをリポートします。
主なイギリス出身のデザイナー
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C.R.マッキントッシュ(建築家・デザイナー 1868〜1928)
テレンス・コンラン(デザイナー 1931〜)
ポール・スミス(ファッションデザイナー 1946〜)
ロス・ラブグローブ(デザイナー 1958〜)
ジャスパー・モリソン(デザイナー 1959〜)
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ライターから
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バカげた話だが、過去5年の間のロンドン生活で、僕は12回引っ越しをしている。
別に、何か問題を起こして家を追い出されたり、何かから逃げていた訳ではない。
僕に引っ越しブームが訪れたのは、ちょうど2年前、一度ロンドンでの生活を引き揚げて、ディプロマのコース論文を仕上げるために、再びトランク一つでロンドンに戻って来ていた時だった。論文を仕上げなければならないから当然ラップトップは必要だったが、学校の先生に論文をチェックしてもらう時は、自分宛にホットメールに論文を送り、学校でそれをプリントアウトすればいいわけだから、プリンタも必要なかったし、季節も夏だったから重たい上着も必要なかった。自分が過去2年半、生活していた環境に戻って来たのに、まったく状況が違った。とにかく身軽だった。そこでこんなに身軽なら、せっかくだからいろんな所に住んでみようと思い、いろいろな家を転々とし始めたのである。
新たな場所に引っ越すと、自然に近所を歩くことになる。スーパーはどこか? ランドリーはどこか? 安くて美味しそうなレストランはどこか? 自然に生活に必要なものを求めて歩くことになる。そうして歩いているうちに、そこの地域の性格や仕組みがなんとなく見えて来るようになる。そしてそれはやがて習慣に、生活の一部になっていく。このプロセスが楽しくて僕は引っ越しを繰り返してたのかもしれない。そして、それは僕自身がこのロンドンで学んだ都市との接し方そのものでもあったと思う。
〜 木下周介
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プロフィール
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木下周介
きのしたしゅうすけ
多摩美術大学建築科卒業
University of East londonにてDiploma in Architecture, P.G diploma取得
ピーター・ソルターに師事。
1999年5月より渡英
2004年4月に帰国
e151ns@yahoo.co.jp
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