【北京・成沢健一】中国を訪問している公明党の山口那津男代表は15日、北京の人民大会堂で中国の習近平国家副主席と会談した。習氏が10月に党中央軍事委員会副主席に就任し、胡錦濤国家主席の後継者に内定してから日本の政党幹部と会談するのは初めて。習氏は「中国は日本をライバルではなくパートナーとみなしている。中国は覇権を求めない」と語り、関係改善に向けて政党間や民間の交流を活発化させることの重要性を強調した。
9月に起きた尖閣諸島沖での漁船衝突事件以来、日本の政党トップとして初めて訪中した山口代表は「両国の戦略的互恵関係は重要であり、尖閣の問題など政府間には波があるが、それを乗り越えていかなければならない」と指摘。習氏は「地球村にいる両国は互いに引っ越すことはできない。健全かつ安定した両国関係はアジアと世界の繁栄にとって重要だ」と語った。
毎日新聞 2010年12月16日 東京朝刊