連載海外&国内SEO情報ウォッチ
「ページランクはSEOには意味がないよ」グーグル公式発言 など10+2記事(海外&国内SEO情報)

鈴木 謙一 2010/12/17(金) 09:00 この記事をTwitterでつぶやく(123)この記事をはてなブックマークに追加(30)Check 印刷用印刷用
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「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、
国内と海外の検索マーケティング関連情報を
さらっとまとめて毎週金曜日にお届けします。

今週のピックアップ

  • 「ページランクはSEOには意味がないよ」グーグル公式発言
    (Google Webmaster Central Help Forum)

    グーグル社員のジョン・ミューラー氏がウェブマスター向け公式フォーラムでグーグルツールバーのPageRank(ページランク)について説明した。

    ツールバーで見えるPageRankは、私たちが内部で使い随時更新しているPageRankの、過去のある時点のデータを示しているだけだ。

    サイトの「クロール」「インデックス」「順位付け」に対して、ツールバーのPageRankは何も変化を与えない。

    ウェブマスターとして、もっと他のことに意識を向けることを、強く推奨する。

    SEO業界に長い人には“耳にタコ”かもしれないが、改めて説明しておこう。

    Googleツールバーに表示されるものなど、われわれが触れる「PageRank」は、「ツールバーPageRank(TBPR)」と呼ばれる。ミューラー氏の発言にあるように、このTBPRは、グーグルがリンクを評価して順位決定に利用している内部データとしてのPageRankとは別モノだと考えるほうがいい。

    ツールバーPageRank

    だから、ツールバーPageRankを意識しすぎたり、その変化に一喜一憂したり、ツールバーPageRankが消えた(表示されなくなった)からといって心配になったりするのは、時間の無駄である。

    ちなみに、「過去のある時点のデータ」ではあるが、手動でペナルティが与えられたページやドメイン名に関しては、下げられたスコアが早めにツールバーPageRankに反映されるようだ。

日本語で読めるSEO/SEM情報

  • ついにヤフーが制裁発動、虫眼鏡スパム業者をインデックス削除!
    (Yahoo! 検索スタッフブログ)

    ヤフーのキーワード補助入力や関連検索ワードを狙ったスパム、いわゆる「虫眼鏡スパム」に関しては、先週のこのコーナーでも問題提起していたが、ついにヤフーがこうした行為に対する考え方や取り組みを公式に明らかにした。

    詳しい内容は公式アナウンスを読んでいただくとして、重要な2点を引用しておこう(太字強調は筆者による)。

    本機能を、SEOやいやがらせ等の目的で利用する行為は禁止しています。そのような行為を発見した場合には、なんらかの措置を実施することがあります。また、被害が発生した場合には、刑事・民事での法的責任を追求することがあります
    このようなスパム行為に関しては、実際にスパム行為を行なっている企業(実行者)だけでなく、当該企業に依頼を行なっている各サイト(依頼者)に対しても何らかの措置を検討する場合がありますのでご注意ください。

    スパム行為をサービスとして提供する側も、お金を払ってそうしたサービスを利用する側も、法的処置を含んだ対応を受けることがありえると明言している。

    キーワード補助入力や関連検索ワードは非常に手助けになる機能で、筆者もよく利用する。ビービットの調査によれば、10人中10人がキーワード補助入力の機能を利用していたそうだ。この機能を悪用・乱用することはユーザーの利便性を大きく損なう大迷惑な行為と言える。

    もしまだスパム行為を働く悪徳SEO業者を発見したらすぐにヤフーに通報しよう。そういうサービス妨害行為をのさばらせておくと、検索エンジンマーケティング業界全体のイメージを損なう。

    なお、すでにこれらの機能を悪用したスパム業者のサイトがヤフーの検索結果からインデックス削除されているようだ。ヤフーがついに(歓迎すべき)強硬手段に出たのであろう。

  • グーグルウェブマスターツール地域ターゲットの正しい使い方
    (SEMリサーチ)

    前々回のこのコーナーでグーグルウェブマスターツールの地域ターゲットの仕様について簡単に触れた。SEMリサーチの渡辺隆広氏が、地域ターゲットの特徴と使い方をもっと詳しく解説している。グローバルサイトを運用しているウェブ担当者は一読しておくことをお勧めする。

  • DMOZ登録サイト(グーグルディレクトリ登録サイト)はグーグル検索に有利らしい
    (株式会社フルスピード公式SEOブログ)

    日本でもっとも規模の大きなディレクトリ型検索サービスといえばヤフーカテゴリだ。では、世界でもっとも規模が大きいディレクトリ型検索サービスは何かというと、DMOZ(Open Directory Project)だろう。グーグルにはGoogleディレクトリサービスがあるが、このデータはDMOZから来ている。

    かつてヤフーカテゴリ登録サイトがヤフーの検索結果でかなり優遇された時期があった。同じようにGoogleディレクトリに登録されているサイトはグーグルで優遇されるのだろうか? フルスピード公式ブログが自社のデータから判断し、DMOZに登録されること、すなわちGoogleディレクトリに登録されることは、グーグルのウェブ検索において何らかのアドバンテージがあるようだと結論付けている。

    とはいえ、DMOZは特に日本語分野でのエディタが不足しているようなのが悩みどころではあるのだが。

  • 2010年検索キーワードランキング発表
    (Google Japan 公式ブログ)

    グーグルヤフーがともに、今年の年間検索数のランキングを発表した。 総合ランキングのTOP3は次のようになっている。

    1. YouTube
    2. Yahoo
    3. Facebook
    1. YouTube
    2. mixi
    3. Google

    どちらの検索エンジンでもYouTubeが1位を獲得している。尖閣諸島での中国漁船衝突ビデオの流出を筆頭に、確かにYouTubeが話題にのぼることが多かったかもしれない。ソーシャルメディアサイトがランキング入りしているが、グーグルでは世界最大のFacebookが出ているのに対し、ヤフーでは日本最大のmixiが出ているのは、ユーザー層の違いによるものであろうか。また、グーグルでは「Yahoo」、ヤフーでは「Google」とライバルとも言える相手方のブランドを含んだ検索がなされているのが面白い。

  • SEOにも“早起きは三文の得”
    (住 太陽(motoharusumi) on Twitter)

    古くから日本のSEO業界で活躍している住太陽氏が12月10日の早朝にSEOに関する有益なツイートを連発していたので紹介する。

    SEOで誘導できるサーチから来るイチゲンサンのトラフィックなんかよりも、被リンク対策をきちんとやっていれば、または広告の最適化をきちんとやっていれば、ずっと多くのCV数が得られるのが普通だよ。断言してもいいけど、SEOのトラフィックはCVRが多い、とか言う奴は詐欺師だ(4:43 AM
    新規のトラフィック誘導経路に限れば、1. 被リンク、2. 広告、3.検索、の3種類しかない。この中で1と2の施策を十分にやっていたら、3のCVRがいちばん高いとかあり得ない(4:45 AM
    SEOってのはあくまでも、CVをのばす手段ではなくて「情報を探している人にリーチする手段」に過ぎない。トラフィックを増やすのはSEOは得意だけど、CV数を増やすなら広告かリンク(クチコミ)に注力したほうがいい(4:48 AM
    SEOで集客できる人の大半は「単に情報を探している人」だ。その人たちにものが売れるか、っていう話で言えば、あんたが毎日何回検索して、そのうち何回ものを買っているか、っていう割合を考えてみればいい。CVRは1/1000以下でしょ。でも、親しい誰かさんのオススメの商品は高確率で買う(4:53 AM
    でね、僕が提唱してるのは「誰かさんのオススメ」を最大化する方法。あんたの自画自賛なんて誰も見ちゃいない。CVが増えるSEOをやりたければ、リンク付きの「誰かさんのオススメ」を増やすような施策を考えることだよ。(4:56 AM
    僕は自分では自画自賛の売り込みページみたいなものは持ってないけど、仕事はくる。これはなぜかっていうと、誰かさんがオススメしてくれるから。誰かさんのオススメは、自画自賛の数千倍の威力があるものだ(5:02 AM
    誰かがオススメしてくれるリンクについて、やれnofollowがついてるとか、そんな細かいことを気にしてたらCVは取れない。そんな細かいことはどうでもいい。SEOマニアは何か本末転倒だ。実際にトラフィック流入につながって、さらにCVにつながるなら、nofollowとかどうでもいい(5:09 AM
    なんで「誰かさんのオススメ」に価値があるかと言えば、そのオススメしてくれた誰かさんを信用・信頼している人たちがいて、その人たちがオススメを無条件に受け入れてくれるから。一方、業者の自画自賛を無条件に受け入れる人なんていない(5:15 AM
    たださ、SEO業者諸君はさ、「SEOはCVRが高い」とか言うと、僕から詐欺認定されることは忘れないでほしいんだ。基本、調べ物のために検索してる人たちはその時点では何も買わない、ってのは事実なわけだから、ひどい嘘は言っちゃいけない(5:23 AM
    この話はアマゾンとか楽天でもわりと同じ話なんだ。自分と同じような好みを持ったレビュアーを発見できれば、その人の評価は信頼に足る、ってくらいの意味合いであって、評価の合計が☆いくつ、みたいなのは別に気にしなくていい。要は、購入を検討している人を後押しするレビューがあるかどうか。(5:42AM

    ちなみに住氏のツイッターアカウントは、SEO関連のツイートよりも趣味の「バイク」に関する話題が圧倒的に多いので、フォローするときは心しておいたほうがいい。(笑)

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鈴木 謙一

鈴木 謙一(すずき けんいち)

フリーランスのインターネットコンサルタント。アメリカを中心としたSEO/SEMのコアな情報を日本に持ち込み、「海外SEO情報ブログ」で“海外SEO”のブランドを確立。サーチエンジンマーケティング専門ソーシャルニュースサイト、Sphinn(スピン)の公式日本版であるサービス「Sphinn Japan」立ち上げメンバーでもある。

現在は、株式会社セルフデザイン・ホールディングスの執行役員/SEOセンター長として、SEOの研究やトレーニング、および海外SEOコンサルティング業務にも携わる。

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