訪日外国人13カ月連続増加も 円高…年間1000万人厳しく (1/2ページ)

2010.12.23 05:00

 日本政府観光局が22日発表した11月の訪日外国人数(推計値)は、前年同月比12.4%増の63万5000人と、13カ月連続で増加した。

 景気の回復傾向に加え、羽田空港の国際化なども増加要因となった。

 ただ、増加幅は年間で最低水準に近く、減速感を示す内容となった。

 内訳では、沖縄・尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件の影響で、これまでの牽引役(けんいんやく)だった中国人旅行者が15.9%減となったが、タイやシンガポール、ドイツなど、幅広い地域からの旅行者が増加。北朝鮮との緊張状態が懸念されていた韓国人旅行者も51.3%増え、全体を押し上げた。

 1~11月の累計では、前年同期比29.2%増の796万3300人となり、統計を取り始めた1964年以来、過去最高となった。中国やアジア地域などからの観光客が増加したことが大きな要因だが、先行きについては、円高基調の定着、中国との関係など不安材料もある。

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