日本政府、駐ロ大使更迭

「メドベージェフ大統領の北方領土訪問、対処できず」

 日本政府はロシアとの北方領土(ロシア側呼称:クリル列島の南側4島)問題できちんと対処できなかったという理由で、駐ロシア大使を突然、事実上更迭するという強い措置に出た。

 その一方で、中国漁船が日本の海上保安庁巡視船に衝突する映像を故意に流出させた海上保安官は刑事処罰しないことにした。領土問題に対し「強気の姿勢」を求める日本国内のムードを、政府がそのまま受け止めたということだ。

 日本政府は、ロシアのメドベージェフ大統領が先月、北方領土を訪問する直前になっても、「この時期にロシア大統領の訪問はないだろう」と間違った情報を報告した責任を問い、河野雅治駐ロシア大使(写真)を退任させる方針を固めた。

 日本政府はメドベージェフ大統領の北方領土訪問直後、河野大使を一時帰国させ、その三日後に復帰させたが、「召還」ではなく「業務協議のための一時帰国」と強調、ロシアとの関係悪化をできるだけ避けようという姿勢を見せていた。

 しかし、今月13日にシュワロフ第1副首相が再び北方領土を訪問したことから、ついに大使更迭という決断を下した模様だ。

 日本の各メディアは、「ロシアの政治指導者たちに北方領土訪問を控えてほしいという要求したが、これに真正面から対抗しているロシア側に対し、強い不満を示したもの」と報じている。河野大使は昨年4月に駐ロシア大使に就任、在任期間は1年8カ月だった。日本のメディアによると、後任の駐ロシア大使として有力なのは原田親仁・駐チェコ大使だという。

 一方、日本政府は尖閣諸島(中国名:釣魚島)での中国漁船衝突事件で、衝突の瞬間を撮影した映像を故意に流出させた海上保安庁の一色正春保安官(43)に対し、停職12カ月という甘い処分を下した。一色保安官は取り調べで、「わたしは間違っていない。国民が真相を知り、判断できるようにしただけ」と話すなど、始終正当だとの姿勢を見せた。

東京=車学峯(チャ・ハクボン)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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