石原都知事の一問一答来春3期目の任期満了が迫り、4選出馬するかどうか去就が注目される東京都の石原慎太郎知事。都政や国政の課題、自らの進退について共同通信のインタビューに語った。 ―知事として12年間、最も誇るべき実績は。 君らなら、何が一番と考える。 ―環境面、ディーゼル車の走行規制などは評価できると思います。 それも一つだ。一番大事なのは公会計制度を変えたこと。日本は(単年度主義で)バランスシートがない。世界の先進国では日本ぐらいだ。財務諸表がないから、事業仕分けなんてあほなことをやらなきゃいけない。(複式簿記を導入した)都は外部監査も入れて指摘したことが1年後にどうなったかフォローしている。変な金は絶対に隠せない。 ―来春の知事選。石原都政を否定する候補が出るならどうしますか。 都民の判断でしょう。私が選挙に介入するわけにはいかない。 ―年が明けて2月議会の所信表明で、進退を明らかにしますか。 そんなことは分からない。君らの言うとおり動くつもりもない。もっと早く言うかもしれない。 ―経営再建中の新銀行東京。将来像や海外との提携については。 東京という大きな背景がある銀行ならね、必ず立ち上がっていく。(提携については)やります。私が辞めても辞めなくても人脈使って援助します。 ―中国漁船衝突事件では政権の姿勢が問われた。今後の国政の課題は。 (中国に対し)毅然とした姿勢を示せばいい。だから尖閣諸島に自衛隊を常駐させる。集団的自衛権の行使ができるようにする。これをやらなかったら紛争が起きても米国は本気で日本を守りませんよ。それと消費税。国民の物欲、金銭欲が引き上げを拒んでいる。どこもできないなら、(民主、自民の)大連立でやったらいいんだ。 ―作家として今後の活動は。 七つぐらいあるんだよ、書こうと思う長編小説が。書斎だけにいると何も発想が出てこない。違う仕事をしていると刺激になって、どんどん新しい発想が出てくるよ。 【共同通信】
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