異物混入:情報提供者、パリバゲットに接触を試みていた
インターネット上に「大手ベーカリー・チェーン店『パリバゲット』のクリ入り食パンからネズミと見られる異物が出てきた」という書き込みと写真を掲載した男性(35)は27日、パリバゲットが所属するSPCグループ関係者に面会を提案していたことが分かった。この男性の妻は、パリバゲットとライバル関係にあるベーカリー・チェーン店「トゥレジュール」を経営していることが分かり、「自作自演ではないか」と疑う声も上がっている。
SPCグループは、「男性は27日午後4時40分ごろ、広報室に『わたしがカルマです』と電話をかけてきた」と明らかにし、29日にその電話の録音記録を警察に提出した。「カルマ」とは、男性が23日午前1時46分ごろ、インターネットサイト「DCインサイド」の製菓・製パン・ギャラリーに異物が混入した食パンの写真を掲載する際、使用したIDだ。
録音記録によると、男性は「(一般の関心が)わたしの私生活にまで及んでいるため、どのような形でもいいから、お目にかかって申し上げたいことがある。メディアや警察や世論に(露出)しない方向でしてくだされば、わたしも最大限、そちらが要求することを…」と話しているという。トゥレジュールとの関係については、「いずれにせよ(妻を)助けてやる役割以上をするものではない」と否定した。
これについて、当事者の男性は、「(捜査)結果がどうであれ、わたしが情報提供したのは事実。SPCグループに連絡をしたのは、わたしがインターネット上に掲載したから、『わたしが関与しているということで、万が一でも家族がメディアにさらされるようなことがないようにしてほしい』と要請するためだった」と説明している。
男性は25日午後6時ごろ、捜査を担当しているソウル・水西警察署に自ら出頭したが、他人名義で自作自演したという容疑は否定した。警察は国立科学捜査研究院の最終鑑識結果が発表され次第、男性に出頭を求め、再び事情を聴く予定だ。
金真明(キム・ジンミョン)記者