米海兵隊岩国基地の航空機騒音などをめぐり、岩国市に今年寄せられた苦情は、28日午後5時現在で2188件となった。記録が残る1977年以来初めて年間2千件を突破し、過去最多。沖合1キロに移設された新滑走路の運用が本格化した6月以降も、昨年同期より増加した。
市基地政策課によると、苦情の内訳は、米軍と自衛隊の航空機騒音2023件▽工場・市街地の上空飛行90件▽弾薬処理51件▽その他24件。
新滑走路が本格運用された6月以降の航空機騒音の苦情は計868件で、旧滑走路だった昨年6〜12月を55件上回った。月別で航空機騒音の苦情が最も多かったのは、4月の390件だった。
年間の苦情総数はこれまで08年の1742件が最多。航空機騒音に限れば09年の1592件が最も多かった。同課は「新滑走路の運用で騒音測定値は低下傾向だが、飛行ルートなどが変わったことで、以前とは、体感的な違いがあるかもしれない」としている。
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