クロマグロ 養殖拡大の動き
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クロマグロ 養殖拡大の動き

12月29日 11時8分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

資源の減少が懸念されているクロマグロを安定的に確保するため、水産会社などの間では、来年から養殖事業を大幅に拡大する動きが広がっています。

クロマグロを巡っては、ことしワシントン条約の締約国会議で大西洋クロマグロの国際取引の禁止が議論されたほか、水産庁が来年度から太平洋クロマグロの漁獲規制などを導入する方針で、資源管理が強化される流れとなっています。こうしたなか、水産業界最大手で沖縄県などでマグロの養殖を手がけている「マルハニチロホールディングス」は、来年新たに和歌山県沖にマグロの養殖場を設置し、4年後の生産量を現在のおよそ3000トンから30%程度増やすことにしています。さらに人工的に卵からふ化させた稚魚を育てる「完全養殖」も進め、3年後には出荷したいとしています。一方、マグロの輸入を手がける大手商社の「三菱商事」も、グループの水産会社を通じて来年新たに和歌山県沖でマグロの養殖を始めるほか、水産会社の「極洋」もマグロ養殖の拡大を検討しています。国内の養殖クロマグロの生産量は、今のところ供給量全体の10%程度とされていますが、資源管理が強化されるなか、安定的なマグロの調達を目指す動きは今後も広がりそうです。