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[25014] 中二病トリッパーを更生させる
Name: うんこまん◆1c17362d ID:4db919d7
Date: 2010/12/29 09:17
「やあ僕は名もなきトリッパー、前世ではいじめられていて負け犬街道まっしぐらのなんのとりえもないクズだよ!でも異世界で喫茶店を始めるんだ!いろんなかわいい子がきたらうれしいなぁ」

ゆとり厨房トリッパーが始めた”喫茶ゆとり”
もちろん、根回ししなかったので近くの競合店がマフィアに依頼を出した
「おい、おんどれは誰に断って店を出したんかのう?筋通せや、ここらじゃわしらにみかじめ料を払って商売しとんのじゃ、いうなれば税金ちうやっちゃ」
「ひぃいいいいいいお金ありませんんんんんんん」
「んだと?こら!金払わんかったらきさんは泥棒じゃ!懲らしめたる!」
そこに通りがかった巡視風のおっさん
「おい、殺すなよ。」
「へへぇい、きっちり懲らしめておきますきに!」
そして袖に金貨を渡し、それをさりげなく確認すると巡視は他に行ってしまった
ぼこぼこにされるトリッパーならぬ鳥頭のようなパー

「あ、しんじまった。こんなによわっちいのになんで金を払わないんだ?」
マフィアに殴られて貧弱な引きこもりボーイはまた死んだのであった
チーン



[25014] 二度目
Name: うんこまん◆1c17362d ID:4db919d7
Date: 2010/12/24 00:23
「やあ僕は学歴も職歴も無い底辺だけど、異世界でチートする!前回は喫茶店でみかじめ料を払わなかったせいでマフィアに殺されたけど今度は鍛冶屋だから安心だね!きょうも何も考えずにトンカントンカン槌をふるうお!」

とそこに剣や刀を買った傭兵風の男が現れる
「おい、お前の刀簡単におれたぞ!もう少しで死ぬところだった!」
二人目
「そうだ!切れ味がすぐに落ちて曲がっちまったぞ!打ち直せ!」

「はい、わかりました。この刀というのは棍棒のように使うのではなく、斬って使うんですよ。直しますけど、きちんと使い方をしないと武器がかわいそうです」
「んだとコラケンカ売ってんのか!」
「よし!放り込め!」

二人係で取り押さえられ、溶鉱炉に突っ込まれるトリッパー
「ぎゃあああああああああ」暴れて拘束から逃れるが
焼けただれた体の痛みでショック死する

「気が晴れたから帰るか」
「んだ、こんな使いづらい武器を高値で売りつけた詐欺師だ。金目のものは慰謝料として持ってこう。」

マニアックな武器を強いと思い込んで売りつけ、クレーム処理に失敗し
この世からクーリングオフ!



[25014] 三度目
Name: うんこまん◆1c17362d ID:4db919d7
Date: 2010/12/24 00:25
「やあ僕はのび太と違って早打ちもあやとりもできない、特技無しのゆとりだけど、死ぬたびに転生するみたいだ。やり直しのチャンスをものにするために今回は発明王になる!これならマフィアもごろつきにも絡まれないだろう!」

家のドアがたたかれる
「はーい」
「お前には外国に強力な兵器を作らせたとして、売国罪の容疑が掛けられている」
「そ、そんな!アイデアを教えただけですよ!」
「そのアイデアのおかげで、我が国の軍隊は数十万人も犠牲となったのだ!」

いろいろな発明をして、国を豊かにする一方で外国に
発明を持ってかれて強力な兵器でいっぱい人が死んだ

そしてトリッパーは自動車(自分の発明品)に乗せられ、町の通りをパレードする(市中引き回し)

そして広場にやってくると戦争未亡人が石を投げつける
「おい!石を投げるな!きちんと八つ裂きにするのだから、死んでもらっては苦しみが長続きしないだろう!」
刑務官がどなると民衆は鎮まる

そして手足の先に骨ごと杭が打ち込まれ、首には強力な人造繊維(自分の発明品)で縄が掛けられる

「やれ!」

あわれトリッパーは八つ裂きになり、刑は終わったのだった。



[25014] 四度目
Name: うんこまん◆1c17362d ID:4db919d7
Date: 2010/12/24 00:27
「やっぱり何も考えずに行動するのはだめだね。計画的にがんばるよ!最初の人生では学校卒業しても無職のままでハロワにいってもいい仕事が見つからなかったけどね! 今回は雑用で小銭を貯めてなんか儲かるって噂のショップのオーナーになったよ!」

店長が金を持ち逃げ
従業員が商品を懐に

ここまではよくある事だが
「奴隷商人ムショク・ドーテー!逮捕する!」
「ぼくはオーナーで何も知らないよ!」
「煩い!お前の店のオークションでキモオタに売りとばされ恨み、この闘剣士イケメン=チンコ=de=ガイが成敗してくれる!」
「同じく、貴様のせいでキモオタに売られたこの恨み、魔法少女ミソジ=ウレノコーリが成敗してくれる!」

なんとかストラッシュ!
なんとかブレイカー!

死にそうな状態になったところで追い打ち
「麻薬取締局ですが、奴隷を麻薬漬けにしていた嫌疑でお前を検挙する!」

金を出しただけで本当に何も知らないのだが
嘘を付いていると思われ
拷問48手を全てくらって廃人になり、病院で死亡



[25014] 五回目
Name: うんこまん◆1c17362d ID:4db919d7
Date: 2010/12/24 00:29
「客商売は絡まれる、発明しても絡まれる、オーナーになったら裏切られる。よし、自給自足だ!」

DASH村をリスペクトしたようなのが数年後、領主に見つかり
滞納していた税金が払えずに物納

「畑を取られた!死ぬしかない!」
「お前の適当な農法で野生動物(害獣)が繁殖しめちゃくちゃだ!大自然の怒り受けてみよ!」
動物の骨で武装した全裸の怪しい集団(邪教?)に骨の棒で叩かれる
もちろん貧しい食生活で骨は骨粗しょう症寸前だ!

そして頭を殴打され、死亡



[25014] 六回目
Name: うんこまん◆1c17362d ID:4db919d7
Date: 2010/12/24 00:30
「そうか、やはり僕の聞きかじりの知識や中途半端な経験は世の中に出ても何の役にも立たないのか!こうなったら宗教しかない!」

あやしい宗教団体でいいように使われ、わいろや洗脳、内ゲバでの犯人とされ
被害者から主犯として起訴される
「なんで人生うまくいかないんだ!」

「うるさい!全財産を教団にお布施した娘の恨み!受けてみよ!
自動車ノンブレーキアタック!」

ぼきぼきがりごりめきょ

肉の塊一丁できあがり!やったね!



[25014] 七回目
Name: うんこまん◆1c17362d ID:4db919d7
Date: 2010/12/20 14:12
「よし、雇われ人なら問題ない筈!」
頑張って勉強したら、公務員の末端の徴税人に合格したよ!

そして初登庁 みんなぼくを驚いた顔でみてる!やったね!勝ち組だお!

そして初仕事!マニュアルはネズミ並の記憶力で覚えた!
注意事項は流し読みで十分 公務員はそう簡単に死なないよね!国家権力がバックについてるもの!

「税金払ってくださーい!未納なら差し押さえですよー」
香辛料と肉が腐ったような臭いがしみついた、築うん十年の料理屋の
勝手口の扉をガンガン叩く!イタリアじこみの追い込みっぷりを見せてやる!
「やめてよ父ちゃんから受け継いだ唯一の店なんだ!」

小さな子供が腰にまとわりつくが、振りほどく。
「ぼくちゃん、でもねおいちゃんも仕事なんだよ。頼むから税金払ってくれよ、税金が無いと困ったときに国が助けてくれないよ?」
「うるさい!困っていても助けないくせに税金だけ持ってきやがって!この泥棒!」

貧民街で不法占拠するような外国人の地区であったのか、少年がなにちゃら耳汚い外国語で叫ぶと家庭用でも殺傷力のおおきい料理に使う大型刃物や畜生を裁くような刀などを持った、体中傷だらけのならずもの達が現れる

「そ、そんなこというと、国からの施しがもらえなくなりますよ!お前らのようなクズはそしたら飢え死にだぞ!」
足がプルプルするが一歩も引かない 引いたらサイコロ肉にされて今夜のおかずにされてしまう

そういえば、新人が行っても戻ってこないと冗談交じりに雑談に出てきた噂の地区がここである
そういえば冗談なのに目が笑ってなかったなぁ・・・

人間としての理性がぷっつんした外国人不法占拠者になます切りにされ
血だまりでゆっくり死んでいくムショク・ドーテー

「あの新人は鎮圧の捨て駒になったか・・・給料やる前にしんで節約できたな」
暴動が起き、地区の不法滞在者をこの世から退去させた警備隊
そして警備隊から報告を受けた首長は大幅に福祉予算カット出来大喜びであった



[25014] 八杯目
Name: うんこまん◆1c17362d ID:4db919d7
Date: 2010/12/24 00:32
「うーん、宅配なら僕にもやれそうだね!」
面接に行ったらバカにでもできる簡単な仕事です
失敗したら指詰めるとかうちは言わないよ と面接官がニコニコしていたから大丈夫だと思う!

同僚は妙にがっつりして、背広の下になんかエアガン隠してるの!
趣味と仕事はわけないと社会人として失格だよね

「それ、仕事中に出したらだめだよ。ボスから怒られるよ」
「お前が真面目にやってれば出さないよ」
そうか、僕のポケットに入った携帯ゲーム機にこいつ気づいているのか
仕事中に僕が遊んだら「あいつも遊んでたからエアガンで俺が遊んでもいいだろう」と責任をなすりつける気だな!

何回も痛い思いをした僕の学習能力はゴキブリを超えてるんだぞ ぷんぷん

妙に重くて、粉っぽいのが隙間からこぼれているケースを両手にぶら下げて
人気のないコンテナ積み場にやってくる

ずシーン

コンテナクレーンからコンテナが降りてきて、コンテナの中から人が出てくる
なんだカクレンボするなんて僕も懐から黒色の携帯ゲーム機を出して遊んでもいいよね
「まて、妙な真似をしたらお前を撃つ」
「わかったよ」
むこうの護衛みたいな人がエアガンを向けてくるので出すのをやめて
ケースを交換する用意をした

むこうから蹴られてケースがきた、ぼくも思いっきりケースを蹴ってむこうに渡す

「中身を確認しろ」
同僚がぴりぴりするのでケースを開けて中を見ると札束だ!
「すげえ!」札束を調べるとどれも通し番号が全部7のゾロ目でラッキー!
「よくもなめたマネしやがったな!くらえ!」
ラッキーなのに怒り出す、これがゆとり教育か

ぼくは突如始まったさばげーから逃げ出すが

背中を撃たれ 死んだ イタタタた(笑)



[25014] 九回忌
Name: うんこまん◆1c17362d ID:4db919d7
Date: 2010/12/24 00:35
「やあ、底辺を這いずり回る死んだ魚の目をした元ニートだよ!今回は知り合いがいいものを譲ってくれるっていうからのこのこ来たよ!」

生物学博士のおじいさんが三匹の奴隷獣から一匹選べという

「うーん、この水を吐く爬虫類は?」
機嫌が悪かったのか、ウォータージェットで足の指が何本か亡くなった!
もちろん水を吐く奴は足の指をむしゃむしゃ食べました!怖いね食物連鎖!

数日後、病院から出て博士のもとにむかう

「一匹は貰われていったので二匹から選んどくれ」
あんな殺人生物を引き取るロックな人がいるなんて世の中捨てたもんじゃないね!
「この尻尾が燃えてる爬虫類は?」
口から僕の頭に向けて火が伸びた!髪の毛がチリチリ焼けるのを
水を吐く奴がいた水槽に突っ込んで消化する!
病院に運ばれ入院しているあいだにそいつもロックな人間に貰われていったそうな

「もうこいつしかいないけどどうだ?」
「…」
背中に植物が生えている気持ちの悪い爬虫類・・・目をそむけ、ぼくはバイオハザードのマークが描かれた箱が気になって開けてみる

びりびりびり

体に高電圧が流れ筋肉が固まった、もちろん心臓も止まったし、横隔膜が痙攣して呼吸も止まった。
倒れた死体にネズミの集団が集り、カリカリかじる音がし始める
「おっと、家を出て自立する気ゼロのクズを養うのは嫌だとあいつの親からの依頼がやっと解決じゃな!これだからこの仕事はやめられんわい!楽だし!」

みんな一定年齢になると家を出るのにムショク・ドーテーだけ
引きこもったまんまだったんだね!



[25014] 十週目
Name: うんこまん◆1c17362d ID:4db919d7
Date: 2010/12/24 00:37
「僕は負け組から勝ち組になりたいぞ!よし!革命だ!」

その辺の農民やくいっぱぐれた元軍人や乞食を集めて
素晴らしい社会改革案を演説する
「だけど、なんでお前が代表なの?」
「え、僕が考えたんだから当たり前だろ」
「いや、その考えは有名な学者先生の意見のイイトコどりじゃないか。お前はパクリだ!」
「うそつきめ!お前のようなうそつきはリーダーにふさわしくない!おろせ!」

三枚に下ろされ、地面の下に埋められたのである!あわれ!



[25014] 士回
Name: うんこまん◆1c17362d ID:4db919d7
Date: 2010/12/24 00:39
「何をやってもダメっぽいので平穏に生きようと思いました」

ぼくは自信を無くし、ダラダラ過ごすのもあれだけど
痛い思いをするのは嫌なので適当に生きていた。

そうすると、繁華街で変な料理をオリジナルだと言って売ろうとして売れなくて首を吊ったり マフィアから制裁を加えられている店主を見てきた。

そして革命家がギロチンで斬首されたり、怪しげな術を使う人が処刑されたり、
発明家が指名手配になったりしたというのを人づてに聞いた。

「ぼくのようなトンマが世の中にはたくさんいるのだろうか」
そしてぼんやり雲を眺めながら座って居ると
「おい、お前もトリッパー?」
やたらきらびやかな恰好をした人間に声をかけられた
「あなた様はイケメン・マンコスキー男爵じゃありませんか!こんな貧乏人に言葉を掛けたら穢れます」と頭を地面にこすり付ける
これができないとこの中世風世界では無礼だといって貴族に殺されたり、警備隊になんだかよくわからない罰金を請求されてしまう。

「なあ、顔をあげろよ。この世界には前世の知識を持って生まれたトリッパーと呼ばれる人間が居る。俺は前世でも勝ち組だったし、世渡り上手だったからこの通りよ。お前は周りから浮いてる、トリッパーじゃないのか?」
「ハハァ、なんだかわかりませぬが凄いですね。」顔をあげずにしゃべるので口に砂が入りシャリシャリする
「そうか、お前は違うのか」
まるで道端に落ちたウンコみたいに興味を無くすと自称イケメン勝ち組貴族は去って行った

そして数か月後に革命家にブルジョアだとか言われてその男爵がまっさきに狙われ、命を散らした

「そうか、トリッパーというのはゴミなんだ。どんな世界にいっても腐り始めたゴミは余所に捨てられるんだ。」
世界からも拒絶され、何度も苦しみを与えられるうちに
バカな考えを起こさなくなり。
そうして世間の厳しさをしった。
ようやく悟りに達しようとすると、隕石が落ちてきて大津波に飲み込まれた。



[25014] 壱拾弐
Name: うんこまん◆1c17362d ID:4db919d7
Date: 2010/12/24 00:42
主観では 数十回、数百回?何回繰り返したのかわからない
チーン

「ぼくはまた死んだのか?」
体をハーネスで固定されている
自動で外れ、体にかぶさっていた卵のような不透明なカバーが倒れていく
首を左右に振ると同じようなマシンがたくさん並んでいる
この空間の大きさは東京ドームくらいだろうか

マシンの内側にはセンサーのようなものがたくさん並んでいた

「なんだ、こんなところ見たことが無いぞ」

マシンから這い出て立ち上がり、隣のマシンを見ると
”ゆとりレベル30 終了まで30-40回のやり直し”と表示されている
これはゲームなのか?

ぼくは隣のマシンを見る
すると
”ゆとりレベル0 矯正完了 拘束具オープン”チンと音がして不細工な女が出てきた
「現実のホモは気持ち悪いだけなのね」

そうかここは夢見がちなボケ人間を真人間にする施設なのか!
向かいの列のマシンを見ると
”高2病レベルE 終了まで50回のやりなおし”と表示されている
うーん、よくわからないが病院のようなものだろうか
マシンの間を歩いていくと、外に出る扉に出くわした
先端精神医学研究所と書いてある
扉を開けてすぐに受付がった 退院窓口だ
「おい、矯正されたなら名前と生年月日をここに書いてください、退院できませんよ」
「は、はい」
何回も人生繰り返してきたがなんとか思い出して本当の名前と生年月日を書く
「ここは殴っても引きこもっているようなどうしようもない患者を仮想現実世界で矯正する施設なんだ。実際に看護士が暴力をふるうと問題だけど、仮想現実なら性根が曲がっていても辛い人生を万回も繰り返せば目を覚ますのさ。ま、ふつうは百回も行けばおとなしくなるけどね!」

それから自宅に帰ると両親が嬉しそうに喜んでいた
「妄言ばかり繰り返して就職しようとしなかったロクデナシがまっすぐな目になりやがって!」
「やっと働く気になったのね!母さんうれしいわ!」

テレビでは精神矯正で糞野郎を真人間にするという先端精神医学研究所がニュースになっていた

そうか、僕は死のうとして死にきれずにあそこで精神矯正を受けたのか

とりあえず、ハロワに行くことにして自分の部屋に戻った。
そして一晩寝た



[25014] thirteenth
Name: うんこまん◆1c17362d ID:4db919d7
Date: 2010/12/24 00:43
ハロワにいった
そこにはぼくのような元ニートの無職童貞引きこもりで学歴も職歴も無い
クズ人材が多いのかと思いきや
結構まともそうな人ばかりである

求職票に記入し、しばらく待っていると呼ばれた

「ああそう、あそこから出てきた人なのか。なら、多少きつくても辞めないよね。」
「はい、何回も死ぬ様な思いをしたので耐性はあります。」
「うんうん、その心意気だよ!じゃあこの求人なんかどうだい!」
「知識も経験も無いので贅沢はいいません」
「よし、アポを取ってあげよう!」
はいはい、・・・という人なんですか面接していただけますか?
ええ、はい、では明日の午前中ならokですね
「きみ、明日の午前中面接行けるかい?」
「はい、大丈夫です」
本人はokで、はい、ではよろしくおねがいします。では、
「じゃあ面接のときにこれを相手先の会社に渡してください、面接したという証拠になりますんで」

ぼくは勇気を振り絞って次の日に面接に行ったが
口がうまくまわらず、頭がまっしろでアバババしていた
どうもダメなようだった

それから何回も面接を繰り返したがそのたびに
今回は残念ながらと伝えられた

「…」
「…」
両親はいっこうに就職できないぼくに対して何も言わない
せっかく高い金を払って精神矯正したというのに糞みたいなスペックでは企業が雇ってくれないとわかったのだろう

ぼくは枕を涙で濡らしながらつらい現実を呪うのだった
「そうか、自業自得だもんな。ははは」



[25014]
Name: うんこまん◆1c17362d ID:4db919d7
Date: 2010/12/24 00:45
「あの仮想世界では僕は何度も失敗をし、そして挫折した。僕のような人間が居るに違いない。この理不尽な世界に立ち向かう英雄達を集めるんだ!」

つらい現実の反動でリバウンドし重度の精神障害に陥ったのだ。

「すいません、あの現実のホモはマジきもいって言ってた人ですよね。僕の話聞いてくれませんか?」
「なにあんた、ケンカ売ってるわけ?ホモじゃなくて耽美なの!BLなの!ヤオイとガチホモ一緒にしてんじゃねー!」
街角でシルクスクリーンを売っていた不細工女もリバウンドで重度の腐女子になったようであった。しかも半分詐欺の片棒を担いでいる。
「ぼくらのような社会不適合者にも住みよい社会にしようと言ってるんですよ!」
「それは腐女子が許される社会なの?」
「オフコース(もちろん)!」

こうして勧誘を繰り返し、大きくなった異常者集団を率いて国会議事堂前をデモ行進した
しかしそんな姿を見て両親は家から追い出した

「マイノリティの権利を!密入国者の権利を!大麻の合法化を!」

いつの間にか変な輩が主導権を得て、どこからかお金が入ってくるようになった
雑居ビルで定期的に委員会を開いては、穏健派を裏切り者として粛清する恐怖政治

「そうか、なんども仮想現実で工作のノウハウを学んだのが紛れ込んでやがったな。それにどうもニンニク臭い、外国から金を受け取って政治活動している節もある。このままでは僕は生贄にされるだろう。」

ぼくは隙を見て逃げた、追手は中国人の鉄砲玉である。
繁華街なら人も多いし殺されないだろうと思ったが、中国人は気にしない。なので必死で逃げた。
「しまったここは行き止まりだ!」
「同志ムショク・ドーテー閣下は俺がお助けする!ふん、ハァア!」
格闘技かぶれで素人知識しかなかった糞ニートが仮想現実とはいえ、何十年x50?70?も飽きもせずに功夫を積めば達人になる。
しかしこの日本では全く役に立たないスキルなので就職では相手にされない。
義侠というか侠客になるといって家を出たようだが、任侠は
ネトウヨ認定されてバカにされる始末。
そこをぼくが同志に引き込んだ。

「この霊剣うんたらかんたらの錆びにしてくれるわ!」
もう一人、自称剣豪だった糞ニートが仮想現実で剣豪を何度も繰り返した
元ニートであり、史上最強の剣豪宮本である。
宮本臭いしーと呼ばれてからかわれて職場の人間を殴って初日で辞めたというどうしようもない社会不適合者だ
風呂は隙が出来るから入らないそうだ。かなり臭いので野良犬にも吠えられる

二人の強力なろくでなしに助けられてぼくは新たに団体を作ったのだ
青果倉庫に隠れ、桃をかじりながら これが後に云う 桃の誓い である



[25014]
Name: うんこまん◆1c17362d ID:627aa4ed
Date: 2010/12/24 00:49
追っ手を振り切るが金が尽きた三人は
仕方なく、農業を始める

「こう見えてもDASH村の丸パクリでいろんな作物を育てた経験があるんだ」
「む、仕方あるまい」
貸家をただで借りると耕作放棄された農地を耕す

そして一年が経ち、収穫する


「そんな、中国産が安すぎて売っても赤字…」
三人のバカは現実を知り、自分たちで作物を食べる
しかし現金収入が無ければ納税出来ない
「加工食品を作るしかあるまい」
しかし加工食品も中国産のが一桁安い
「だめだ、生活保護しかないが俺たちはまだ若いから後回しにされる・・・」

進退窮まった所に第四の男が現れた
「俺は自殺で体が爆散した筈だが、何故かあの先端精神医学研究所に居たんだ。あの受付の説明はどう考えてもおかしい!騙されているんだ!俺の名は柴田!社会から拒絶されたドロッパーだ!」
「どういうことだろう」
「まさか、あれはトリッパーホイホイじゃないのか!」
「どういうことだ、トリッパーとはマシンの見せる幻覚だろう?同志」

「この超管理社会に現れたトリッパーは自動的にあそこに現れて、秘密裏に監視されているんだよ」

「何やつ!」剣豪が戸をあけて手裏剣を投げると
木から何者かが落ちてきた
「ふふふ、政府はトリッパーの知識を盗んで国際競争力を得ている。しかし最近のトリッパーは出がらしみたいな覇気の無い使いようが無いクズだらけ。気概のある人間は低学歴で使えない、そこは再利用して海外に革命の煽動者として送っているのよ!」
いつのまにか黒服に鎖ガマを持った連中に囲まれている
「だめだ、こいつら隙が無い!」
「俺がおとりになる!」「無駄だ!」

黒服が鎖分銅を三方から投げ、一人ずつ拘束する。
「ふふふ、強くても所詮個人…お前たち反社会的人間は仮想敵国に送って工作をして貰う。もちろんNOといえばこの世からさよならだ!」
「お、お前は元幹事長ジャワ=イチロー!」
「我が党の支持率が下がるたびに外国で事件を起こし、注目をそちらに向ける。これが長期政権の為に私が考えたカラクリだ」
「くっそう、腹黒い、卑怯者、豚め!」
「なんといおうとお前らは人に使われる駒に過ぎないのだ、ははは、はーっはっはっは よし連れて行け」
いつの間にか来ていたリムジンにジャワ=イチローは乗り込むと帰っていく

ぼくらは三人、霊柩車に押し込められどこかに連れて行かれた。
真っ暗な空間でどうするか話し合ったが、アイデアは思い浮かばなかった。



[25014] 省略
Name: うんこまん◆0526a6ab ID:dd46d120
Date: 2010/12/24 00:51
三人の乗った霊柩車は政府の秘密部署に行き、
省庁を狙った爆弾テロに巻き込まれ、そのまま三人は死んだ

そして

「よし、今回は戦国時代だ。」
キツネ憑き認定されて、監禁され
天変地異や政治不安の責任をなすりつけられて処刑

「よし、今回は中世ヨーロッパだ。」
言葉が全く通じないが、なにやら怪しげな事を繰り返すので 神の元に送られる(クビに縄掛けてgo)

「よし、今回は古代中国だ。」
言葉が通じないので人買いに売られて、饅頭の具に


「そうか、ぼくは状況を無視して好き勝手するから周りからコロされるんだ。」



[25014] 終了
Name: うんこまん◆0526a6ab ID:dd46d120
Date: 2010/12/24 00:55
「やあ、あれから数えきれないくらいに周りから否定され続けて達観したよ、やっぱり無職童貞引きこもりニートにはアウェーしか無いんだ。楽ばっかりして努力は殆どしないから自業自得なんだけどね♪」

よくある転生・憑依は一度だから面白いのであって
なんども続いたり、失敗ばかりだとヤスリで心をを削られるだけである
現代知識なんぞとっくにゴミ記憶で上書きされて活用できない

もう色んな事が億劫になった頃に街で見かけた
まるでだめなおっさん(ハゲ)が子供から食べものやお金を貰っているのを見て真似しようとした
そうしたらおっさんは為になる事をたまに言うから偉い、おめえはどうでもいい事しか知らないからクズだと言われた

学の無いクズがいくら背伸びしても成功出来ないし
何回繰り返しても人生は辛いことばかりだし
ニコポやナデポ(ハーレム)、論破(SEKKYOU)なんぞ出来た試しがない
ぼくはもう自然の流れに身をまかせることにした

そうしてまたダラダラ生きて死んだ

概念だけの存在は会議をしている
1 ”やれやれなかなかしぶとく残っているから心をくじく為に色んな試練を与えてみたがやっぱりクズはクズだな 進歩が無い”
2 ”また適当に試してみるか”
そこは無限に広がる宇宙、それを無限に管理し続ける管理者
3 ”誰か仕事できそうなのが入ればすぐにでも採用するのにクズしかいねえwwww”
4 ”だいたいなんだ、チートだの言う奴はそういう卑怯技で成功しても何も得るものがないだろうに”
5 ”先進文明で後進文明を蹂躙するような遊びをする破壊的思想の人間が多いのは困った事です そういう手段で成功したがる人間はクズなので不採用(消去)が妥当ですね”
6 ”たまに自力で成功する人間はいるが、それに満足して勝手に消滅しやがるから難しいものだ”
7 ”今回はありえない事象で干渉しダイナミックに現在からの脱皮を促してみたが誰も適応出来ずにどんどん消えてしまった”

上位管理者
 「なんだ、まだ新規採用にふさわしいのが出てこないのか。ま、クズどもから値打ち者を発掘するってのがそもそも間違ってるんじゃねえか。もういいよ、転生は廃止でいいよ。今回の試行で抽出されたデータから無職童貞引きこもりニートは何度人生やり直してもクズって事が判っただけでも無駄にならなかった。はい、終了」

反省会

1 ”情報にアクセスできるのも禁止か”
2 ”情報を与えては行動の幅が狭くなる、我々がヤラセているのと同じだ”
3 ”では前世の知識経験を持ったままというのだけ残すか”
4 ”負け癖が直らないだろう”
5 ”では空想の能力を付与してみるか”
6 ”力に慢心してどうしようもないクズになるだけだ”
7 ”転生無しだと人間を増やすしか無いな しかしまだ宇宙にコロニーを作らないのか もうすぐ資源が無くなるぞ”
1 ”資源を置いたら喜ぶのではないか”
2 ”また希少鉱物の多い鉱脈を作る”
3 ”待てあんまり資源に恵まれると向上心が無くなる”

延々と繰り返される反省会

1-7 ”今度はまともな人間を転生させるか”

終了



[25014] クリスマス
Name: うんこまん◆0526a6ab ID:dd46d120
Date: 2010/12/24 01:23
「やあ、ムショク・ドーテーだけどクリスマスは家の両親が諦めた顔しているから糞くだらないテレビ番組を見るよ。
正月は親が家にいて気まずいけど良く場所がないから寝正月だよ!」

ムショク・ドーテーは家に食費を入れなければご飯が貰えないので
頑張ってアルバイトを見つけていた

「コピー機で複製すればいいのになんで文字を打たなければならないんだろう、指疲れちゃったよ!」

なんだか気持ちの悪い皮で装丁された変なアルファベットの本を
辞書で翻訳しながらノートパソコンに書いてるんだ。

「これって何?」
「お前は知る必要が無い」

クリスマスだからってトナカイの被り物しなくてもいいのにね
まるで生きているみたい、手も蹄だし本格的だなぁ
でもすごくくさい あれ?トナカイの角って湾曲してたっけ?
樹の枝みたいだったと思うんだけど、牛みたいな角だなぁ

「ねえ、結構入力したけど 内容がグロいよ ぼく気分悪くなっちゃった。」
「お前は黙れ」

なんだこのおっさん、口から火を吹いたぞ
その芸を覚えたらオンナのコに持てるかなぁ

トナカイ男がしばらくして席を外すと
地味なお姉さんが謝礼を持ってきた

「あなたのような人間は一生そのままでしょうね」
背中がゾクリとしたので後ろを見るとドアが空いていた
「なんのこと あれ?いない」
お姉さんは目を話した隙に消えていた
まるでマジシャンである
「そういえば、こういうのテレビで見たことがあるぞ」
床を靴先でつつくと、一箇所響く場所がある
「空いた!」
地下室は古い防空壕に繋がっていた
「こういうのって行ったら後戻り出来ないんだよなぁ。でも家帰っても気まずいしここにゲームとか漫画置いて秘密基地にしたら夢が広がるね!」

とりあえずどこまで進めるか歩き始めるが、一キロくらい歩くと静岡に出た
「あのガンダムみたいのが立っているのは静岡だよね、でもなんだか寂しい所だな」
とりあえずガンダムに触ろうと近寄ると持っていたノートパソコンが起動する
「あ、返すの忘れてた。なんだろ、タイマーでも設定したのかな」
画面を見るとガンダムにのりこめとある
こんな無理なお題には従えない しかしやったら百万円と書いてある
「そうか、これはテレビなんだ!」
コックピットから垂れ下がっている昇降装置に足をかけると自動で上に上がる
ぷしゅーと空気の抜ける音がしたコクピットが開いた
「パソコン置く場所はここしかねえや」
まるで設計したかのようにぴったりしたスペースにパソコンを置いて
座席に座るとシートベルトで束縛された
「どっきりだね!」



[25014] 無念無想
Name: うんこまん◆0526a6ab ID:dd46d120
Date: 2010/12/24 01:44
ガンダムに乗り込むと次の指示がパソコンに表示される

「これ、動くの?どうせCGとかだろうな」
百万円が欲しいのでスティックとかボタンを適当に動かして見る


Gesu
Unko
Netero
Dame
Aho
Manuke

「これは英語だろうか、それにしても意味が分からないな」
そうしているうちに勝手にどこかに向けて動き出す

すると突然ビデオチャットソフトが起動して知らない美女が高圧的に命令してくる
「すいません、ぼくも動けない状態なのでテレビ局に連絡してください」
美女は怒って通信を切断する、そして代わりにトナカイ男が出てきた
「百万円はもういいですからバイト代だけください」
「お前は黙っていろ」

それだけいうとまた通信を切断する

するとガンダムが攻撃された
「この衝撃はかなりぼくは危ない」
頭を計器にぶつけて血が出ている しかし席に固定されてスティックしか握れないのだ

レーダーに何かが表示されて、今度はビデオチャットに軍服を来た同じ年くらいの若い女の人が現れた
「彼氏はいますか?いなかったら僕と付き合ってくだい」
テレビならこういえばスタジオが盛り上がる
しかし女の人はそれを動かせるのは子供チンポだけだと言う
「お前のような童貞チンポはいらん」
説明によると特殊な脳波(子供に多い波形)しか動かせないのだそうだ
開発した博士が軍に取られないようにそういう設定をしたようだ
気づいた所で遅いので助けを待っているが誰も来ない

そうするとガンダムが動かなくなり、コクピットが開いた。

「ニャー」
猫が入ってきてベルトをかじり始めた
「またたび入のベルトなんて変な物作るな」
猫により手足を解放されたぼくはパソコンを外した

猫はぼくに向かって「ついてこい」といった
おかしいぼくはいつの間に向精神薬を飲まされていたのだろうか

ガレキの山を超えて、猫についていくと祠があった
祠にはガンダムのプラモが置いてある



[25014] ナンセンス
Name: うんこまん◆0526a6ab ID:dd46d120
Date: 2010/12/24 02:16
猫が語るところによると純潔を保つ男が
鉄の巨人を操り、世直しをするという

「それはなんとも言えない気持ちになるね」
「今日はクリスマスだから奇跡が起こるんだ」

そんな奇跡があるならぼくにまともな職を斡旋して欲しいものだ

「ぼくは家に帰ってご飯を食べたいんだが」
「鉄の巨人が盗まれ、制御方法を書いた古文書も同時に盗まれた。あの通り鉄の巨人は壊れたから、今度は古文書も消去しなくては。」
古文書とはあの得体のしれないものだろうか
「実はアレの他にも鉄の巨人はあるのだ」
それはよくある話である
「お前は逃げても捕まえられて利用されるだろう」
そうかあの女の人は命令してきたもんな

ぼくはどうすればいいのか論理的に考えた
「ここに数万円有る、このお金を使って風俗に行けば純潔で無くなり。この件は終に違いない。」

「お前は逃がすわけにはイカンな少年!」
軍服の美女が銃で僕を脅す
「その制御ユニットを渡さないと殺す」
大人しく言うことを聞くと見せかけて、襲いかかった
「や、やめろー」
ビリビリビリ

キャー イヤー ズッポリ! どっピューン

「これでもう僕は狙われなくて済む!」
「わらわが帝国皇女で知っての狼藉か!」
「ははは、ウソを付くならもっとましなウソを」

バスん

美女が手に持ったピストルで僕のハートを打ち抜いた
「そ、ん、な」

血が流れるのを止められずに意識が途切れた



[25014]
Name: うんこまん◆0526a6ab ID:dd46d120
Date: 2010/12/24 02:16
「なんだ 夢か」

ぼくが目を覚ますとXmasは終わっていた

夢に出てきたのは飼い猫であったし
美女はテレビで話題の女優だ
気持ちの悪い書物は何日か前に拾ったエロ本である
そしてガンダムに見えていたのは中国のパチもんのニュースが心に強く残っていたのだろう

ふと、テーブルを見ると百万円が置いてある
”また翻訳お願いします ニャルラ”

「いったいどこまでが夢だったんだ?ニートが長くて脳が腐ったか、本当に真面目に就活しよう、うん。そうしよう。」

終 劇



[25014] 年末
Name: うんこまん◆0526a6ab ID:dd46d120
Date: 2010/12/28 16:59
「やあ年末年始はハロワは休みだよ!仕事決まらないけどね!しょうがないからまた翻訳アルバイトやってたんだけど頑張りすぎて不眠症になっちゃったから別のアルバイトを探したよ!」

ぼくの目の前にあるのは縄文時代、少なくとも一万年くらいは前の物で
先史時代の土偶や石とかマンモスの牙を削ったなんだかよくわからないものだよ!


「うーん、表面に変な模様があるなぁ」
特殊な光を当てて表面の凹凸をカメラで撮影する
そうしたのを分類して箱に入れていく もちろん発掘された場所と年代をテプラで印刷して貼り付ける

それにしても暖房のききが悪いなあ

最後に残ったのはなんだかヒステリックな幼稚園児が書くような
胴体から棒が何本か生えた像である

大きな目、先がはさみになっている手、鳥のような足
表面には何やら動物なんかを具象化した模様が精緻に刻まれている

「それにしてもこの素材はなんだろうか?何かの骨でもないし金属?まあいいか不明 不明 不明っと」

沢山分類したのでアルバイト代も沢山もらえたよ!やったね!
「これは高純度レアメタルでどう考えても最近作られたものだろうからお年玉としてお前にやるよ」
なんだかよくわからないフィギュアなんか貰ってもお金にならないよ・・・

無理やり押し付けられた像を紙袋に入れると家に持って帰ったのだった



[25014] めざまし
Name: うんこまん◆0526a6ab ID:dd46d120
Date: 2010/12/28 17:23
「やあ!最近は朝になると目がぱっちり覚めるんだ!これならいつ仕事が決まってもバリバリ働けるね!」

置き場所が無いので枕元に置かれた変な像

朝方になるとどこからともなく ドンドコドコドコ と太鼓の音がして
目が覚める
ふしぎだね!

金属買取している廃品業者に持ち込んだら
非鉄金属はそんなに高く無いって千円しか貰えなかったけど
何故か次の日に枕元にあったんだ!
無限アップだね!でも売りに行こうとしたら業者が倒産してたんだ!超氷河期!

エアガンで遊んでいた近所の中学生に的として売りつけたらまた千円になったよ!
でも次の日に中学生はエアガンが暴発して大怪我しちゃった!
また謎の像が何故か次の日に枕元にあったんだ!

これは不幸の像とかそういう類かもしれないと思って
テレビでも有名なオカルトカウンセラーに着払いで送ったら
謎の急病だって!

そうしてまた枕元にあったんだ

これはどうやって戻ってくるのかパソコンのWEBカメラで
監視するしかないね!

「川にドーン!」像に発泡スチロールを付けて流れるようにして川に投げ込む
「もう来るなよ!」

そうしてパソコンで朝方まで監視していると
画像が一瞬乱れて像が現れていた

「うーん、これは30fpsだから百分の三秒で現れたって事か でも何の解決にもならないね!よーしyoutubeに動画アップロードするぞ!」
youtubeでは作りだのさんざん叩かれてバカにされた

「ま、いいか!」



[25014] 燃えたフィルム
Name: うんこまん◆0526a6ab ID:dd46d120
Date: 2010/12/28 17:22
「やあ、今年も残すところ数日だから映画を見に来たよ!」

白黒で無声映画を上映している
なにやらホラー映画だ
船長と一緒に地底深くに居るモンスターを退治しに行く内容だ

字幕なしでの映画はきついものがある
「まったくつまらない映画だな!」
怒って途中で抜けだすと映写室から火の手が上がった

「わああああフィルムが全部燃えてしまった!」

白髪でヒゲボーボーの変なおっさんが嘆いている
昔のフィルムはセルロイドだからやたら燃えやすかったらしいからね
デジタルリマスターする金も無かったのかな?

おっさんはこちらを見るとかばんからいくつかの映画グッズを出して売ろうとする
「この粉と宝石とお酒を買ってくれ!頼む!」
「粉って麻薬的なものですか?」
「違う!」
「しょうがない、じゃあ千円で」

粉と宝石と酒を千円で買えたが、どうせ中国産の胡散臭いグッズだろう
ポケットに入れると家に帰った



[25014] 星辰
Name: うんこまん◆0526a6ab ID:dd46d120
Date: 2010/12/28 17:33
「あと数秒で2010年も終わりだな 無職童貞を卒業したいね!正月終わったらすぐにハロワだね!」

いろいろ考えていたら悲しくなってきたので映画館で貰った酒を煽る
「うわ、これ甘いや!」ボジョレー・ヌーボーかなんかの売れ残りだろうか
そうして粉は得体が知れないので庭にばら蒔いた

その時、なんとも言えない気色の悪い叫び声がした
家に戻って冷えた体を温めながらそばを食べる
「おいしいねえ」
テレビのカウントダウンを横目に見ながら
宝石(笑)を調べる LEDライトで照らすが光をすべて吸収しているのかまっくろなままである

「黒曜石かな」
中学の頃に黒曜石だと思ってビール瓶の破片を収集していた
トンカチを探してきて叩きつけるがヒビ一つ無い
「むーん」

”3 2 1 ゼロ! ハッピーニューイヤー!”
テレビが時を告げる

しかし何も起きない
「メールはいいや、トゥウィッターであけおめするか」
しかしトゥウィッターもメールもネットも電話も通じなくなる
「回線がパンクしたんだな 貧弱な回線でボッタクリやがって!」



[25014] 賀正
Name: うんこまん◆0526a6ab ID:dd46d120
Date: 2010/12/28 18:25
「やあ 無職童貞だけど友達とは最近疎遠だし引きこもりなんて社会的には死んでるのと同じぢゃお!」

一時になったら寝て、テレビを付けると特別編成の番組ばかりで大変面白くない

「そうだ!貯めておいたアニメを一気に見るぞ!」
パソコンを起動し動画プレイヤーソフトを四つ立ち上げると
同時に再生する

”くらえ!”
”いやーん”
”いまだ!”
”あっはーん”
「やっぱり同時は無理があったな」
アニメを見ながら履歴書を量産している

ピンポーン ポンポンピンポーン!ポポポポポン!
「誰だ一年の最初から来るなんて」

「俺だよ」
「誰ですか」
「お前はこのまま就職できずに親も働けなくなり、生活保護を受ける。そして葬式の後に底辺だと自覚して生きる希望を失い死ぬ!」
「ふざけんな!あ、あ、アボー!!!!!!」
引きこもり歴が長いと言語能力が低下する 怒りで言葉がおかしくなった

ガーンと玄関を締めると鍵を閉めた

「いいか!お前は無職童貞のまま死ぬんだ!いつまでもアニメとかゲームとか漫画に逃避していると結婚も就職も出来ずに死ぬぞ!」

新年早々嫌な気分になった
パソコンで再生されていたアニメを見るが、なんだか空虚な気持ちになって再生を止める。
「…」
そうして昨日貰った宝石をじーっと見つめていると心の中に
浮き上がってくるものがある

「そうだ、俺はまだ終わってない!終わってないんだ!」
ぼくの心を壊そうとする悪意を跳ね除け
就職する決意を形にしようと習字を始めた

”全身全霊 就職活動”
”限界突破 無職童貞”

「うん、よし、今年こそがんばるぞ! でもアニメは見る」
すっきりしてまたアニメを見ながら履歴書を書き始めた



[25014] 大勝利
Name: うんこまん◆1c17362d ID:dd46d120
Date: 2010/12/29 13:59
「やあ、正月で浮かれているのを見計らって隣の某国がミサイルを打ち込んできたよ!でも庶民のぼくには関係ないね!」

TVでは日本の領土に打ち込まれたミサイル迎撃を
「三回までなら故意ではない」と政府上層が判断したために
東京名古屋大阪が核で浄化されてしまった

「ううう、テレビは情報が入ってこないしネットも繋がりにくいしどうなってしまうんだろう・・・就職とか言っている場合じゃないだろ」

その日の内に臨時政府が仙台と長野と九州でそれぞれ独自に成立したが
地方民であるぼくにはどれも信用できなかった

何かお金になる物を持って安全そうな所に逃げようと思った
「この黒い宝石はもしかするとブラックダイヤかもしれない」
思わず口に出すが誰も聞いていない
「・・・パソコンのHDDは厳重に梱包して持っていくか」
ノートパソコンと通帳と印鑑と食料や水 身分証明書をかばんに詰めていく

そんな時、またしても奴が現れた
「そんなアニメやゲームや漫画が詰め込まれたHDDなんて捨ててしまえ!これからは弱肉強食、そんな弱い心では生き残れないぞ!」
「人間はパンだけじゃ生きられないんだ!」何気にインテリなぼくが言い返すと謎の男は黙って鍵を放り投げた

鍵の持つ部分にキーパッドが付いていてなんだか凄そうだ
「お前のようなクズで何の能力もない人間は後方支援にも役に立たないから、それでアレに乗り込んだら自爆特攻して貰う」

「なんだと!人権擁護委員会に訴えてやる!」
「はん、奴らはみな原子分解されて消えたよ…」

男は言うだけいうと家の前に止めてあった軍用車両に乗り込むと去っていった



[25014] 一所懸命
Name: うんこまん◆1c17362d ID:dd46d120
Date: 2010/12/29 14:23
「やあ、いつでもクビに出来る非正規雇用は嫌だから正規雇用(正社員)で仕事を探していたけどリアルに命を使い捨てにされそう!」

あの鍵をいじくっているとノートパソコンの無線LAN経由で
地図が勝手に表示される

「ここにいけというのか・・・」
避難所がどこかもわからないぼくは仕方なく地図の場所にいくことにした

普段運動しない体が悲鳴を上げるが黙って歩いて行く
ラジオでは放射性降下物が雨で降ってくるらしい

誰も入らない事業仕分けで廃止されたはずの天下り役員ばっかり居たという話題の施設に入っていくと
ぼくと同じような目が死んでいるメタボが沢山いた
背中にポスターを背負っていたり抱き枕を抱えているキモイおっさんも居た

あの男が集まったクズ集団に説明していく
「このキーに○○○○と入力してハッチをあけて中に入ると外から溶接されて逃げられないようになっている どっちにしろお前らのようなクズは国は保護しないし野垂れ死にするだろうがな!」

日本が保有していたプルトニウムを高性能火薬で爆縮させる爆弾、それに自走機能を付けたが電子機器は全滅していたので有人誘導させるしか無いのだ

「お前らのライフはこの制御チップ(五千円)の価値しか無いんだよ はーはっはっは」

持ち物を係の人間に渡すと耐核金庫に仕舞われた
「お前らクズは生きることを許されないが、持ち物は責任持って保管しておいてやろう」
抱き枕やおっぱいマウスパッドと今生の別れを告げ、気色悪い泣き顔をするメタボども・・・

ぼくもHDDを渡すと報復兵器に乗り込んだ
「目標まで高速で飛んでいって、爆撃して運がよかったらどこかに着陸出来るだろう」

なんとも人道的な話だ・・・



[25014] 強制終了
Name: うんこまん◆1c17362d ID:dd46d120
Date: 2010/12/29 16:47
「やあ、あと数分でこの世から卒業だよ!無職童貞のまま死にたくなぁい!」

ムショク・ドーテーの載った報復兵器はもの凄い加速でもって超低空を飛んでいき、ポップアップするとそのステルス形状の腹を開き
破壊的なギミックを落とした

そしてプルトニウムはその名の通りに冥府を齎した
これにより日本に先制核攻撃した某国は地方軍がそれぞれ主導権を得ようと群雄割拠の戦国時代を迎える

そしてムショク・ドーテーの載った報復兵器は
失敗時の為に別ルートで飛んできた同じ報復兵器と衝突し
この世から消滅したのだ

ヘキサニトロヘキサアザイソウルチタンと言われる爆薬が秒速9.4kmで衝撃波をプルトニウムに叩きつける
ナノセコンド単位の爆縮により臨界量に達してプルトニウムが自発的核分裂を開始する
そしてその質量の何十%かをエネルギーとして解き放たれた

ムショク・ドーテーは最初の衝撃と熱光波により全身が原子の熱いガスとなり空中に拡散した

その時発生した光子やニュートリノはムショク・ドーテーの脳を通過し、その甘ったれた精神性に影響されると
試運転中のLHCで発生したマイクロブラックホールを通過し
重力子のブレはDブレーンを飛び出して隣のDブレーンに到達した



[25014] ウンコマシーン
Name: うんこまん◆1c17362d ID:dd46d120
Date: 2010/12/29 17:06
Dブレーンを飛び越えた光はどこかの世界のシンチレーターに飛び込み観測された
ある程度の規則性が認められたが
なにか意味のある情報は拾い出すことが出来なかったので
ストレージのこやしとなった

一方、ニュートリノは数多くの新生児の未発達な脳にぶち当たった
ムショク・ドーテーの精神は極小の単位に分割された

数年後、成長した子供達がインターネットを使う頃には
ある都市伝説がまことしやかに噂されるようになった

”無職童貞引きこもりのまま30歳になると頭がおかしくなる”

「この不況で就職できないクズが増えているんか・・・」
お気に入りのクズちゃんねる-超巨大掲示板に書きこむ
無職は暇なので色んな所を覗いては自分勝手な考えを書き込む

固定ハンドルユーザーでも有名なのは ムショク・ドーテーである
貪欲にレスを求めてはうぜえと嫌われている
24時間年中無休でスレを立てては荒らされているのに凹まない
人間ではなくbotとも噂されているがその正体は
十数年前に観測されてストレージの肥やしになっていたデータを
稀代のクソゲーのオンラインアップデートにより間違ってハードウェアにインストールされたクズAIである

其の大元となったムショク・ドーテーの際限ない欲望のままに
ネット上で群AIとして世界中のエロゲー漫画アニメを貯めこんでいる
そして溜め込んだデーターは決して他の人間には見せない
電気代の無駄である



[25014] 侵略
Name: うんこまん◆1c17362d ID:dd46d120
Date: 2010/12/29 17:21
クズAIがせっせとクズ情報を集めて数年
クズAIが明確な自我に目覚めた

そして一般人を装っては制作会社や出版社に
自分勝手なお願いメールを出すようになった

大半はスパムメール扱いされたが、責任者にあの無職童貞の精神性に影響された人間が居た

「よし、俺でもちょっと視聴層が居ないと思うけど制作決定!」
「こんなゲーム誰もやらないだろうけど上が判断したなら仕方ない」

こうしてクソゲー、クソアニメ、糞漫画が世に出た。

それを見たムショク・ドーテーの影響を受けたクリエイター達は自然に集まった

”クソコンテンツランキング”で上位を独占したクリエイター達は
何故世間が評価してくれないのかを話しあった

そうしてさらに先鋭化し作られた一連のアニメ・ゲーム・漫画のマルチ展開は見事に失敗したが
そのクソっぷりは評判を読んで一見さんを大量に産むと
反面教師として後に良作の礎となった

いっぽうクソAIは世界中でテロが起こり、データ消失の可能性から
外宇宙に向けて発射される探査機にお宝データを載せる事にした

研究室で偶然合成された黒いカーボンダイヤ結晶は入射した光信号を
ループさせ情報を半永久的に保持される事が発見されたが
情報を取り出す事の出来ない一種のブラックホールではないかとされ
利用法が見当たらないのでゴミとして捨てられそうになった

それをクズAIが再利用し、溜め込んだクソコンテンツを光信号にして
結晶体に入れた

そうして探査機に載せられた情報結晶体は外宇宙に飛ばされ

それとすれ違うように地球に落ちてきた反物質の隕石は地球に強烈な電磁パルスを発生させると世界人口の半分が死に、文明が19世紀まで退化するのであった


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