社会

水俣病の審査会めぐり 弁護士会が県などの対応批判
(新潟県)
 新潟水俣病の認定審査会の委員を務め、県独自の認定基準を設けるよう提言した弁護士について、県と新潟市が再任しないことを決めた問題で、県弁護士会は28日、県などの対応を批判した。

 県と新潟市は、認定審査会の委員を努めていた鈴木俊弁護士について、2年の任期が終了したとして再任しないことを決めている。鈴木弁護士は「国の認定基準は最高裁判決で否定されており、県と新潟市は独自の基準を設けるべき」と提言していた。
 この問題で、県弁護士会は28日、記者会見し、鈴木弁護士が提言を行ったことなどが実質的な理由と考えざるを得ないと述べ、対応を批判した。
「少数意見、あるいは全体の方向と違う意見を言ったからといって委員を排除するということがもしあるとすれば、審議会がなんのためにあるのか、会議がなんのためにあるのか意味をなさない」
県は、「弁護士の委員は2人いたが、もともと1人の予定だったので再任しなかった」と説明している。
 県弁護士会は、県と新潟市に対し、審査会の委員の選任に際しては公平性を保つよう要望している。
[ 12/28 19:08 テレビ新潟]