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医療の選択肢を広げるのが狙い

2010/06/15 00:26

 

 

 

決断の医療:腎臓移植は今/4止

今野県議「社会復帰は行政の仕事」 /宮城

 

 

平成22年6月12日付け 毎日新聞 宮城

http://mainichi.jp/area/miyagi/archive/news/2010/06/12/20100612ddlk04040189000c.html

 

 

 ◇意見書発案の今野県議

 

 ◇透析つらく、生体腎移植 ドナー不足声上げるべきだ

 

 県議会2月定例会で可決された「修復腎(病気腎)移植の早期実現を求める意見書」は、腎臓が機能しなくなり人工透析を受けている一般の患者が強く要望したわけではない。意見書を発案し、尽力したのは元人工透析患者の今野隆吉県議(70)。「移植の道を開いて患者を社会復帰させるのが行政の仕事」と話す今野さんに、修復腎移植の必要性を聞いた。5月19日に生体腎移植を受け、入院してリハビリを続けているため、インタビューは電話で行った。【聞き手・比嘉洋】

 

 

 --意見書を発案した狙いは。

 

 ◆修復腎移植は臨床研究としてのみ実施が認められ、医療法人の徳洲会グループなどで細々と行われているが、一般医療としては国に認められていない。保険が適用され、高額医療として認められるようにしたい。県議会の意見書採択に先立って、国政レベルでは08年5月に超党派の国会議員連盟が修復腎移植を容認する見解を発表した。ドナー(臓器提供者)不足は全国共通の問題。地方議会からも声を上げるべきだ。

 

 

 --2月定例会の本会議で障害者1級認定を受けたことを明らかにしたわけは。

 

 ◆透析患者として移植の問題に取り組む覚悟を示そうと思った。糖尿病による腎不全で透析を始めたのは09年9月。透析のつらさは身をもって知っている。議員活動する身としては透析のために週3回、4時間ずつ拘束されることが一番つらかった。全身のかゆみや頭痛、食事制限のストレスに苦しむ患者もいるし、心不全などの合併症も引き起こす。しかも一生続けなければいけない。

 

 

 --透析をどう受け止めていますか。

 

 ◆透析は治療・回復医療ではなく延命医療だ。透析歴10年になると生存率は37%になる。日本ではドナーが現れるのを待っている間に亡くなってしまうのが現実だ。私が透析で通院している間にも同じクリニックで患者が次々と亡くなった。県内でも透析患者はどんどん増えているが、その裏で毎年200人以上亡くなっている。

 

 

 --県内の腎臓病の患者団体は今回の意見書採択を知らず、積極的に求めてもいなかった。事前に相談する必要はなかったのでしょうか。

 

 ◆意見書は医療の選択肢を広げるのが狙い。修復腎移植が嫌な患者は受けなければいいだけの話で、必ずしも団体に相談する必要はない。苦しんでいる患者のために移植の道を開いて社会復帰させるのが行政の仕事だ。

 

 

 --透析患者の移植希望者は少ないとのデータもあるが、どう思いますか。

 

 ◆患者の多くは透析医療に感謝している。透析は自立支援医療(更生医療)制度の対象で、実際の医療費は患者1人当たり毎月50万円程度かかるのに、自己負担は月額1、2万円で済んでいるからだ。日本の医療は「透析ありき」だ。私は透析導入時に医師に「5年の命」と言われたが、移植するための手続きは一切知らされなかった。

 対照的に病院側にとっては安定した収入が得られる医療だ。「もうかる医療」と言っていいくらいだ。だが、増え続ける透析の医療費は財政を圧迫している。移植機会を拡大し透析の医療費の増加を抑え、産科など別の医療に予算を振り向けることが必要だ。

 

 

 --生体腎移植手術を宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)で受けたわけは。

 

 ◆当初は病院で実施している修復腎の移植手術を受けるために、移植希望の登録の申請をしに行った。登録には家族の同意が必要なので娘を連れていったら、申請手続き中に娘が「私がドナーになってもいい」と言ってきた。病院側から「親子関係なら問題ない」と言われ、さっそく手術を行うことになった。今はとても快調だ。=おわり

 

 

 

 

<お知らせ> 

 

 

 6月13日(日)、松山市の市総合福祉センターで、「えひめ移植者の会(野村正良会長)」が第21回総会と記念講演会を開催しました。

 

記念講演では、市立宇和島病院の近藤俊文名誉院長が、「どうなる日本の移植医療」と題して、日本と諸外国の移植医療の現状と日本の移植医療の課題等について講演をされました。 

 

また、今回の総会には、昨年の12月30日、臨床研究第1例目となる修復腎移植を受けられた患者さん(愛媛県40歳代男性)が出席され、過去の透析をされていたころの生活や修復腎移植を受けられた経過、現在の生活の様子等を詳しくお話し・ご報告していただきました。

 

4月からは職場にも復帰。現在、毎日元気にお仕事をされています。

 

喜びにあふれたお元気なお姿に接し、誠に嬉しいかぎりです。

 

まさに、修復腎移植という医療の選択肢により、重度の慢性腎不全患者さんの命を救ったと言えましょう。

 

詳しい内容は、整理できしだい別途報告させていただきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カテゴリ: リビング  > 健康    フォルダ: 22.3.17宮城県議会 意見書採択

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