漁業資源枯渇が国内マスメディアに見えない [BM時評]
(2010/12/19)
(「Blog vs. Media 時評」に同文掲載。コメントなどはそちらに)
2010年は国際生物多様性年と定められ、クロマグロなどを中心に漁業資源枯渇にも注目が集まった年でした。大西洋クロマグロは3月のワシントン条約締約国会議で禁輸が議論され、12月には日本の主要漁場を管理する中西部太平洋まぐろ類委員会で初めて漁獲規制が合意されたのですが、それを伝える国内マスメディアの論調は資源枯渇が視野になく、いまだに消費に支障があるかどうかにポイントを置く不思議なトーンでした。
こう解説されています。「図の青の部分が産卵場で獲られた成熟群、赤の部分は日本海北部漁場(能登から新潟にかけて)で獲られた未成漁である。操業が本格化した翌年から、産卵群は直線的に減っていることがわかる。6年間で7%に落ち込んでしまった。2007年から、北の方の未成漁にも手を出している。海に残しておけば、来年から産卵群に加わる群れを、根こそぎ獲っているのである。今年は、6月から漁が始まって、ほぼ2週間で未成漁の群れを獲り尽くしてしまった」 こんな愚かな、幼魚を根こそぎにする漁業をしているから成熟した親魚も見る見る減っていく訳です。その意味では今回の26%削減合意は遅すぎたし、もっと大幅削減でも良かったはずです。乱獲で資源量がはっきり落ちているメバチマグロなども含めて包括的な規制を考え、持続可能な漁業に引っ張っていくのが新聞などマスメディアの仕事と思うのですが……。 【参照】2006/11/19「世界規模での漁業崩壊が見えてきた [ブログ時評69]」 【リンクはご自由ですが、記事内容の無断での転載はご遠慮下さい】 ※ご意見、ご感想や要望はメールフォームで。 |