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宮城県のDV・性犯罪根絶対策懇 被害経験女性も委員に

 ドメスティックバイオレンス(DV)や性犯罪の根絶対策を検討するため、宮城県が今月発足させる有識者懇談会の委員に、自ら性犯罪の被害経験を公表し、被害者支援を続ける小林美佳さん(35)=東京都=の就任が内定したことが15日、分かった。
 小林さんは2000年8月、仕事帰りに見知らぬ男2人に乱暴される被害に遭った。08年4月、著書「性犯罪被害にあうということ」を出版し、実名と顔写真を公開して被害を告白。現在は仕事の傍ら性犯罪被害者の支援に取り組み、全国で講演活動も行っている。
 県環境生活部は「性犯罪の根絶を目指す上で、被害者の実情や望みなど生の声を聞き、対策を検討すべきだと考えて委員就任を要請した。懇談会の深い議論が期待できる」と話した。ほかに、みやぎ被害者支援センター参与の大坂純さん(54)、宮城県母子生活支援施設長の大塚憲治さん(59)、DVに詳しい東北大大学院教授の沼崎一郎さん(52)、犯罪学が専門の慶大教授の太田達也さん(46)が委員に就任する。
 名称は「女性と子どもの安全・安心社会づくり懇談会」で、小泉保県環境生活部長が座長を務める。27日に県庁で初会合を開き、来年3月までDVや性犯罪の対策を協議、県がつくる「施策大綱」に意見を反映させる。
 宮城県は11月、全庁組織「女性と子どもに対する暴力的行為の根絶対策推進本部」を設置し、規制強化を含めた抜本的な対策に乗り出した。本部長の村井嘉浩知事は「タブーを設けず検討する」との考えを示している。


2010年12月16日木曜日


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