ベクトル3

ベクトルの足し算

さて、「当たり前」なんてアホな感覚は、捨てられましたか?

では、ベクトルの話に戻りましょう。

「ベクトルを足す」とは、どういうことでしょう?

なんせ「ベクトル」というのは今までに無い新しい考え方ですから、「定義(ルール)」を作ってやる必要があります。

ベクトルを足すとは、矢印をつなぎ合わせる事である

というルールを作りましょう。

例えば上の絵で言えば、「赤いベクトル」と「青いベクトル」を足すと「緑のベクトル」になると決める訳です。

ベクトルの先っぽとシッポを繋ぎ合せて、出発点と終点を結べば良い訳です。

・・・

言葉で書くと長いですね。いちいち「赤いベクトル」・・・とか言っていたら手間がかかります。

そこで、書き方を少し考えましょう。

まず、ベクトルに名前を付けましょう。a,b,c でも x、y、z良いのですが、普通の数(スカラー)ではない事を表す必要があります。そこで、の様に、文字の上に矢印をつけて、「ベクトルである」つまり「向きを持った量である」事を示す必要があります。

それを用いてと名前を付けましょう。

こうすれば、「赤いベクトルと青いベクトルを足すと、緑のベクトルになる」なんてまわりくどく言わなくても、「=」と書けますね。

では、定義が決まり、書き方を簡単にできたところで、もう少し足し算の性質を調べてみましょう。


次のページ目次へ

1