ソウル大工学部博士課程、3年連続で大幅欠員のワケ(下)
ソウル大学機械航空工学科で修士号を取得し、博士課程に進学する代わりに法学専門大学院に進学したB氏(27)は、「修士・博士課程に進学する学生たちは、勉強よりも軍入隊の問題を何とか逃れようとしているケースが多い」と打ち明けた。
ソウル大材料工学科のある教授は、「兵役特例の恩恵を受けようと工学部大学院に進学する学生がおり、純粋に工学博士号を取得しようという学生だけを数えると、競争倍率はさらに低下する」と話した。工学部の教授たちは志願者減少が実験室(研究室)の学生たちのレベル低下につながっていると話す。ある教授は「実験室で修士・博士課程の学生と話が通じないケースもある」と話した。
権威的な実験室の雰囲気や事務的な雑務までこなさなくてはならない現実も、工学系の学生たちが大学院の実験室に背を向ける要因といえる。ソウル大工学部の修士課程を修了したキム氏(25)は、「教授は『王』、学生は『従者』という実験室の文化のせいで、きちんと勉強して教授になりたいという友人たちは、早々に海外へ行ってしまう。韓国の大学は、外国の大学の実験室のように、教授と学生がパートナーとして協力関係を結ぶことができない、前近代的な構造を持っている」と指摘した。
ソウル大工学部のカン・テジン学長は、「工学部博士課程の学生一人に投入される年間教育費が、米国の大学の30%の水準にすぎない。博士課程の学生の生活費と研究費が教授たちの外部プロジェクト研究費に左右される状況の中、工科大学博士課程に対する政府の支援が切実に必要な状況だ」と話した。工学部のある教授は「工科大学の博士課程志願者を増やすため、産学協力企業が数百社に上る中国精華大学のように、企業と手を結んで工学の優秀な人材を育成する必要がある」と話した。
李碩浩(イ・ソクホ)記者
キム・ウンジョン記者
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