東北新幹線の全線開業で、東京駅を出発する新青森行き「はやて」の一番列車=4日午前6時28分
強風の影響で、全線開業した東北新幹線のダイヤが乱れ、利用客に状況を説明する駅員=4日午後3時6分、JR新青森駅
東北新幹線は4日、新たに八戸―新青森(81・8キロ)が開通、国が1972年に盛岡駅以北の基本計画を決定してから38年を経て、東京―新青森の全線約675キロが開業した。E2系「はやて」が最短3時間20分で走行、これまでより39分の短縮となる。
しかし新青森発の一番列車はやて12号が、盛岡駅での秋田新幹線との連結トラブルにより東京着が15分遅れたほか、強風の影響で一時、上下の全線で運転を見合わせるなどダイヤは大混乱。JR東日本によると、8本が運休、22本が遅れ、約1万7千人に影響が出た。
東京駅では午後5時35分ごろ、仙台行きのやまびこがドアを開けず、乗車予定の約200人をホームに残したまま発車。ダイヤ混乱の影響で、ドアの開閉を操作する車掌が乗っていなかったとみられる。
東北新幹線の延伸は2002年の盛岡―八戸開業以来。来年3月12日には九州新幹線鹿児島ルートが全線開業し、青森から鹿児島までの「大動脈」がつながる。
午前6時31分、はやて12号がホームから万歳の声に送られ新青森駅を出発。三村申吾青森県知事は「開業は38年来の悲願。新たなる旅立ちの日を喜びたい」と述べた。