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水温1度 「中に子どもが」叫ぶ女性 太宰府転落

2010年12月25日3時29分

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 筑紫野署によると、現場は片側2車線の県道の交差点で、筑紫野市から福岡市方面に向かう緩やかな左カーブという。県道を走っていた乗用車に、脇道から進入した車が衝突し、乗用車が池に転落した可能性があるという。

 現場周辺は静かな住宅地。近くに住む女性(28)は水没する車を目撃。事故にあった男女を介抱したという。

 「夜11時半ごろ、クラクションの大きな音がした後、ドーンとぶつかるような音がした。事故かと思ってベランダに出たら、水面から車が3分の1くらい出ていて、だんだん沈んでいった。110番と119番通報をして、家から外に出ると、若い男女2人が『中に子どもがいる』『助けて』と叫んでいた。女性は子どもの名前を叫んでパニックになっている様子だった。ずぶぬれだったので、タオルを掛けてあげたり、背中をさすってあげたりした。池の隣のマンションの住民も、音を聞いて出てきているようだった」と話した。

 転落した黒の乗用車は、福岡県警が用意した2台のクレーン車でゆっくりと引き揚げられた。車内に取り残されていた人はおらず、県警のダイバー数人が池に潜り、捜索を続けた。水温は1度前後と、きわめて冷たいという。

 現場付近のガソリンスタンドの従業員の男性によると、大きな衝突音が2回して、しばらくして消防車やパトカーが現場に来たという。気がつくと、ガソリンスタンドには左前のバンパーが破損した黒の小型乗用車が止まっていたという。

 池のすぐそばに住む男性(76)によると、25日午前1時半ごろ、たんかに乗せられ、布かビニールで覆われた人2人が池から引き揚げられていた。池は深さ2メートル程で、県道沿いの部分には脇に街路樹とガードレールがあるが、県道と交差する道路沿いの部分には高さ1メートルほどのガードレールしかないという。それでも「余程のスピードで突っ込まないと突き破れないのでは」と話す。

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