2010年10月28日 10時44分 更新:10月28日 11時32分
【モスクワ大前仁】「プーチン氏が存命の限り、大統領でいてもらいたい」。ロシア南部チェチェン共和国のラムザン・カディロフ首長(共和国大統領から改称)は、12年の大統領選でプーチン首相への支持を表明した。ロシアの有力政治家が大統領選に向けて特定候補の支持を表明するのは初めて。
米誌ニューズウィークとの会見で発言した。プーチン首相について「約束を守る人物で、チェチェンに平和をもたらした。私のアイドルであり、同じ男性だが愛している」と絶賛。首長はもともと独立派武装組織の幹部だったが、父の故アフマト・カディロフ共和国大統領と共にロシア政府に取り込まれる格好で体制派に転じた。プーチン氏と親しい間柄を築いており、これまでも共和国の首都グロズヌイの主要道を「プーチン大通り」と命名している。
12年3月の大統領選を巡っては、プーチン氏が復帰を目指すのか、現職メドベージェフ大統領が再選を目指すのか明確になっていない。このような状況で、有力政治家だったルシコフ前モスクワ市長が9月初旬、メドベージェフ氏の指導力を疑問視する発言をしたことから、解任される事態も起きている。