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【コラム 撃戦記】

過剰な性描写をめぐっての闘争は情けない

2010年12月27日

 最近「スポ根」「青少年の健全な精神と肉体」という言葉が気になった。それは石原慎太郎東京都知事が可決した「青少年の健全な育成に関する条例」の改正案の中に出てくる。この表現が過激だとして、猛反発している一部団体もある。

 「努力」を「美徳」とする団塊世代に“スポ根”漫画は愛読書だった。特に柔道、ボクシング、空手、プロレス、野球などを題材にした故・梶原一騎の作品。泥にまみれて己を鍛え、練習に打ち込む努力と精神力。主人公の少年が最後はライバルに勝つストーリーが多くの若者を熱中させた。

 時代とともに漫画も変わる。スポ根がハードな性描写に変わっても驚きはしない。ただ目を覆いたくなるような露骨な描写はいかがなものか。描写の自由が健全育成につながるとは思えない。本来は業界が自主規制すればよい問題だが、それができていないから騒ぎになる。「そんなものは常識で考えれば分かることだ」と一蹴した石原知事だが、まったくその通りである。

 知事はメディアがもてはやすニューハーフやオカマにも持論を展開している。全共闘世代は「あしたのジョー」や「愛と誠」を愛読したが、常識を逸する過剰な性描写をめぐっての闘争は情けない。 (格闘技評論家)

 

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