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【回顧 平成22年】電子書籍、話題先行の1年 向こう数年は混戦模様か (1/5ページ)

2010.12.27 07:31
新作小説をiPad向けに配信すると発表する作家の京極夏彦さん(左)と、野間省伸副社長=5月20日、東京・音羽の講談社新作小説をiPad向けに配信すると発表する作家の京極夏彦さん(左)と、野間省伸副社長=5月20日、東京・音羽の講談社

 「電子書籍元年」といわれた今年は、著名作家が小説の電子版を次々と投入し、出版社をはじめ印刷業界、日本の電機メーカーまで相次いで電子書籍事業に進出して関連ニュースが絶えなかった。ただ、主な電子書籍端末が出そろったのは年末になってから。関係者から「電子書籍バブル」との声が出始めているように、話題先行の1年だった感は否めない。電子書籍に揺れた出版界の状況を概観してみる。(溝上健良、海老沢類)

                   

 ◆iPadで号砲

 電子書籍が一気に注目を集めた背景には、米アップル社の多機能情報端末「iPad(アイパッド)」が5月に国内で発売されたことが大きい。この直前、講談社は作家の京極夏彦さんが、新作小説の電子版を出すことを発表。国内大手出版社がiPad向けの新刊配信に乗り出すのは初めてだった。発表会見で「実験台を買って出た」と京極さんは語ったが、電子版は発売後5日で1万部を売り上げるヒットとなった。

 米国で電子書籍専用端末「キンドル」を発売している米アマゾン・ドットコムは8月、日本語表示にも対応した新型を米国で発売。「流れに乗り遅れるな」と関係各社の動きがあわただしくなってきた。

 こうした中、著名作家も次々と電子書籍を刊行。村上龍さんは11月、電子書籍の企画・出版会社「G2010」の設立を発表し、「無名の新人でも質が高ければ(同社が電子版で)出す」と語った。

 そして年末にソニーとシャープの電子書籍端末「リーダー」と「ガラパゴス」が同時に発売され、主な端末が出そろった。

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新作小説をiPad向けに配信すると発表する作家の京極夏彦さん(左)と、野間省伸副社長=5月20日、東京・音羽の講談社
評論家の歌田明弘さん
電子書籍データをもとに、わずか10分で本が完成する「エスプレッソ・ブック・マシン」=東京都千代田区の三省堂書店神保町本店

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