強い寒気に伴う雪の影響で、福島県内の国道では、大型トラックなど少なくとも300台の車が立往生したまま一夜を明かし、20時間以上たった今も100台以上が動けなくなっています。福島県は除雪作業を進めるため、陸上自衛隊に災害派遣を要請しました。
福島県内は、強い寒気に伴う雪の影響で、ところによって1メートルを超える積雪になっています。この雪のため、福島県内の国道49号線は、西会津町と会津坂下町の間のおよそ12キロの区間で、25日夜9時半ごろ、大型トラックがスリップして道を塞いだのをきっかけに渋滞し、少なくとも300台の車が立往生したまま一夜を明かしました。国土交通省郡山国道事務所は、除雪作業を進めるとともに、警察と共に現場付近を通行止めにして、一台一台の車に、引き返したりう回したりするよう呼びかけていますが、スリップしたり坂道を登れなくなったりして、午後5時現在、少なくとも130台が動けないままだということです。現場では、国道事務所の職員が食べ物やガソリンを配りながら状況を説明しているということですが、全員には行き届いてはいないということです。また、猪苗代町と会津若松市の間の22キロの区間でも数十台が立往生しているということです。今のところけが人の情報はなく、消防によりますと、西会津町で、80代の男性が車の中で気分が悪いと訴え治療を受けましたが、症状は軽かったということです。福島県は、除雪作業を進めるため、26日午後4時、陸上自衛隊に災害派遣を要請しました。陸上自衛隊は、隊員およそ100人と車両16台を福島県郡山市の駐屯地から西会津町に派遣し、除雪作業に当たることにしています。国道事務所によりますと、復旧の見通しは立っていないということで、国土交通省東北地方整備局の馬場裕之課長は「大雪には警戒していたが、予想を超える事態だ。除雪しながら多くの大型車を重機で一台一台移動させるのに時間がかかる。できるだけ早く開通できるよう努力する」と話しています。