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都知事選:東国原氏、出馬の意向固める

宮崎県の東国原英夫知事
宮崎県の東国原英夫知事

 宮崎県の東国原英夫知事(53)が、来春予定の東京都知事選に立候補する意向を固めた。東国原氏は来年1月に宮崎県知事の任期満了を迎え、1期限りでの退任を表明。今後については明らかにしていなかった。既に周辺には「東京は日本で最大の地方だ」と語るなど、都知事として地方分権などに取り組む意欲を見せている。

 関係者が26日、明らかにした。東国原氏は9月の不出馬表明の際、家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)対策を巡り国と対立した経緯を踏まえ「知事の限界。このままでは地方はじり貧だ」と吐露。先月16日の会見では、退任後の政治活動について「参院選と衆院選、大都市圏の知事選は当然視野に入ってくる」と初めて都知事選出馬の可能性に触れた。その後の毎日新聞などの取材にも「ど真ん中で暴れたい」などと話していた。

 政治家としての転身の意欲は以前から強く、自民党総裁の座を求めた09年6月の国政転身騒動などの際には「国の形を変える」と発言。しかし、任期途中の投げ出しだと県民の反発を招き、断念したこともあった。

 他自治体の首長との連携について「広域連合で共闘し、中央省庁との対立軸で活動する」とも発言。都知事の立場から大阪府の橋下徹知事らと連携し、国に対して地方への財源や権限移譲などを求めていくとみられる。

 東国原氏は同県都城市出身。07年、官製談合事件による知事辞任を受けての出直し選挙に無所属で出馬し、「宮崎をどげんかせんといかん」と訴えて初当選した。【石田宗久】

 ◇石原知事、対応明確にせず

 都知事選に関し、現職の石原慎太郎氏(78)は、出馬するか対応を示していない。3選を果たした前回07年選挙時には「最後のご奉公」と明言していたが、最近は「政治の世界は一寸先は闇」と言葉を濁している。

 知事与党の自民、公明は石原氏の対応を見守りつつ、候補の選定を進めている。民主も独自候補擁立を目指しており、現職国会議員らの名前が取りざたされている。みんなの党、共産も候補擁立を目指している。

毎日新聞 2010年12月27日 2時30分

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