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【週刊・中田宏】(50)尖閣映像流出で処分の一色氏こそ「国士」 (2/3ページ)
一色氏は22日、神戸市の自宅で産経新聞の取材に応じ、「今回のことは後悔していない。処分の内容を聞いたときは当然だと思った」と話した。また、同日付で辞職願が受理されて依願退職となったことに対しては、「今後は仕事を探さなければならない。官舎を出て家も探す必要もあり、どういった方面の仕事をするか見当もつかない」などと淡々と語った。
中田氏は一色氏をどう評するのか。「私は、一色氏は日本という国を思い、国民のために命がけで行動した『国士』だと思っている」と評価。「一色氏が衝突映像を流出させたことは、止むにやまれず、国民に広く知らせるべき情報を明らかにした、国益にかなう行為であり、私は感謝の意をささげたい」と続ける。
さらに中田氏は「私が一色氏の立場にあったとしても、同じように映像を流出させたかもしれない。しかし、何よりも、私は政治家として、そんなことを一公務員にさせるような政治判断はしない」とした。
尖閣諸島を守るためのアイデアを中田氏は提案する。「それほど知られていないが、尖閣諸島にはセンカクモグラという、絶滅危惧(きぐ)種の希少な動物がいる。登山家の野口健さんも保護活動を提唱しているが、生態調査などの目的で調査団を即刻上陸させて、もっと広く尖閣諸島について、国民に伝えていくべきだ」
最後に中田氏は「私自身、上陸の許可さえ出れば、尖閣諸島に住み込みたいくらいだ。政治家として、国家の主権、国民の生命と財産を守ることが最優先にすべき価値観だ」と力を込めた。
【普天間飛行場移設が尖閣諸島問題にも影響】
中田氏が1年を振り返って、今年を象徴するニュースに選んだのが、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題。「尖閣諸島問題も、普天間問題で日米同盟が弱体化してしまったことが原因。それを考えると、移設問題の影響は非常に大きい」と中田氏は話す。
■過去記事はこちらから→特集「週刊・中田宏」
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