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[7734] 【ネタ】完全憑依!魔法先生ネギま!!(魔法先生ネギま!)
Name: りの◆80174f7f ID:f333584f
Date: 2010/12/25 01:24
※このSSはセリフしかありません。しかも酷いオチです。


 ちょうど、三学期の修了式の2-A教室。
 ネギ先生が正式に来年から3-Aの教師になることが決まった後の話である。


「というわけで2-Aの皆さん! 3年になってからもよろしくお願いしまーすっ!!」

「よろしくネギせんせーい!!」
「先生こっち向いてこっちー!!」
「ほら見て見て~っ! 学年トップのトロフィー!!」
「お~~っ! みんなネギ先生のお陰だねっ!」
「ネギ先生がいれば中間テストもトップ確実だー♪」

「……待ってください。……いえ、もういいんですよ、皆さん」

「……はい?」

「これから、皆さんに大事なお知らせがあります。心を落ち着けて僕のいうことを聞いてください」

「…………は?」
「……え? え、なに?」
「なにこれ、いったいどうしたの? ネギ君、なんかあったの?」

「僕の正体は、ネギ=スプリングフィールドじゃありません。実はトラックに撥ねられて死亡した単なるいち男子高校生です。ちなみにネギ君の体に入ったのは村が魔物に襲われている最中で、軽く死ぬかと思いました」

「……ええええええええええええええええええええええええええええー!!?」

「ちなみに学園に来て三日でアスナさんの正体が実は単なる大学生だということが判明しています。遺憾ながらその正体が男性であることも判明しました。しかもこの人、新聞配達とか嫌だって理由で高畑先生に甘えまくって生活費を完全援助させてやがります」
「てへ♪ だって面倒くさかったんだもーん」
「アスナさんの体に入ったのがつい最近なくせに口調が完全に女言葉なのは、ネカマ時代に培った技術だそうです。キモいですよね」
「ひっどー! もう一緒に寝てあげないぞ?」
「こんなネカマ野郎と一緒に寝てドキドキしたいたなんて僕は正直死にたいです」
「あははははっ、そんな落ち込まなくても、ちゃんと体は女の子なのになー?」

「な……それやったら、本物のアスナはもうどこにもおらんの? アスナ、ウチらのこと騙しとったん!?」
「ちなみに木乃香さんの正体が実はくたびれた会社員で、刹那さん狙いのために今のうちからこっそりアプローチしたり、さりげに魔法の訓練をしようと思って僕の荷物を物色したりしていることはバレバレですよ?」
「ぐ……っ!!」

「な、なんだって!? それじゃ、今のお嬢様はニセモノだというのか!!」
「はい。そうですよ、刹那さん」
「それじゃ……この前、私と一緒に食事に誘ってくれて、その後、一緒にキスまでしたのは……」
「はい。中身は男です。でもあなたの正体だって実はちょっと剣道をかじってるだけでロクに剣を振ったこともないような貧弱な高校生ですよね?しかも烏族の正体を出す方法が分からなくて高いところからジャンプして軽く骨折してましたよね?」
「ぐはぁぁぁっ!? バレていたのかーっ!!」

「な……刹那、お前……!! やけに仕事をサボると思っていたら!」
「そういう龍宮さんだって、正体は単なる無職のプー太郎の男性でしょう? ロクに銃を撃てないのに仕事に参加するから他の魔法生徒の足を引っ張りまくりで嫌味を言われまくってるじゃないですか」
「くぅ……っ、私だって龍宮のイメージを守ろうと頑張って……!」
「だからって同室なのをいいことに刹那を喰っちまったのは頂けません。正体が男で残念でしたね」
「ぐふぁぅぅっ!!」

「え-と、次にあやかさん。いくらお金持ちの体に入ったからといってメイドを五人もベッド連れ込むのは頂けません」
「あ、あれは決してやましいことじゃなく! ちょっと寂しくて一緒に寝て欲しかっただけというか……!!」
「はい。まさかソレでなにもしないとはボクも思ってませんでした、もしかして中の人は童貞ですか?」
「……し、仕方ないじゃない! 機会に恵まれなかっんだから!!」
「女言葉に逃げないでください」

「ああ、それでやけにベッドの中のあやか、反応が可愛かったのねー?」
「そういう千鶴さんも中身は男ですよね? なんというか……オカマバーに勤めてられたようですけど」
「そうだけど、私は別に良いかなぁ。男でも女でもイケる口だし、あやかも夏美ちゃんも可愛かったしねぇ」
「さらっと喰ってましたか」
「美味しかったわ。ふふふふふ」

「……死にたい」
「夏美さん、いつか良いこともありますよ」
「地味なキャラに入っちゃったと思ったらまさかの百合展開で天国と思ったのに、まさかみんな男だったなんて……」
「いいじゃないですかコレからもその調子で、きっと千鶴さんが慰めてくれますよ性的に」
「男と絡むなんてイヤだぁぁぁっ!」
「常識があれば良いというものではないものですね。いっそそんなもの忘れてしまえば良いのに」

「しかし、そーいう事になってたとはねー。予想外だわ、そりゃ」
「ああ、ハルナさんは確か漫画家さんなんでしたっけ?」
「まぁ、同人だけどね。いやー、女体は気持ち良いしこの世界の漫画は全部知らないもんだからスゲェ楽しめるし、天国だと思ってたんだけど、こりゃ予想外だわ。びっくりびっくり」
「欲望のままに生きてますね」
「だって別に本編に関わる気なかったしさー。あー、でも本屋ちゃんの中身が男の子だったのは意外かなぁ?」

「う、あ……ええ!?」
「大丈夫ですよ本屋さん。誰も怒ってませんから、例え貴女が引きこもりがちで登校拒否時の根暗の中学生男子だって、現在は見た目は可愛さ抜群の女の子です。少なくともヴィジュアル的には誰も虐めませんしむしろみんな同じ穴のムジナですから」
「そ、そんなぁ……せっかく、この世界で、頑張ろうと思ってたのに……」
「いや、普通に頑張れますって。でも気持ち悪いので僕に片思いっぽい迫り方するのだけは禁止です。その思いは夕映さんかハルナさん辺りに受け止めてもらってください」

「そ、それは困りますっ! ネギ先生がのどかを完全拒否なんて原作無視ですよっ!」
「夕映さん。もう今の時点で原作とかもうあきらかに関係ない世界になってますから安心してください。というか、原作偏重型の二次創作作家であった貴女が一番この状況に馴染んでいるのは分かりますが、口調まで再現しないでください男なのに」
「それは断固拒否します! 口調はキャラの魂、例えオリ展開だろうが口調がおざなりになったら、そのキャラを使う意味がありません!」
「キャラの人格はすでに僕達が存在しているしている時点で失われているわけですけどね」
「く……だからといって、原作を汚すような行為は許容できません……っ!」
「でもお風呂で他の皆さんの裸をガン見してましたよね?」

「「「「あー、あったあった」」」」

「ぐふぁぁっ!!」



~(以下省略)~


「というわけで、憑依した結果一番かわいそうなヒト大賞は、せっかく憑依したのに誰にも終始気付かれていなかった相坂さよさんに決定しまーす!!」

「「「「おー」」」」

「あはははは、全くキャラとして絡めなかったのは虚しいですけど、気付いてもらえて嬉しいです」
「いやー、もう全然関係ないキャラと化してるねー」
「いーじゃん相坂さんなんかさー。俺とか、ザジのキャラ全然分かんなかったからひたすら無言だったし。もう辛かったのなんのって」
「それだったら、美沙きちなんて、キャラに彼氏がいたから悲惨だよ?」
「あー、男振ったのかー。外道ー」
「……うぅ、まだ付き合ってるんだよ……。なんか言い出せなくて……」
「ゲェ-!? 悲惨すぎる!!」
「……この前なんて、三時間も別れ話したのに、最後にキスされて『もう少し頑張っていこう』って結論になっちゃって……!」
「あー、あるある。そのパターンって典型的なズルズル長引きパターンだよねー」
「いやー、しかしどーしようか俺ら。なぁ、ハカセ」
「はっはっは、ぜんぜん天才じゃないしなー、俺。ロボット研究会辞めちゃったし」
「げ、茶々丸とかどーすんの?」
「いやちゃんと引継ぎとかはしといたよ? っていうか、茶々丸に入った人ってどーなってんだ?」
「…………なんか視界がターミネーターっぽい」
「うわ微妙」
「………………メシ喰えないのって虚しい。性欲もないから幼女にムラムラしないし」
「幼女言うなよ」
「魔法の使い方分からなくなったから普通の幼女だけどなー。あの精神と時の部屋の魔法装置、誰か使い方調べてくれよー、マジで」
「あー、あれあったら便利なのに」
「教えて超先生!」
「いや俺天才でもなんでもないって。っつーか、タイムトラベルの装置の場所とか巧妙に隠されすぎてて俺にもわからんし。これってマズくないか?」
「知らねー」
「キミらやる気なさすぎ。私はマジに料理の勉強一からやってるよ?」
「うわ、凄いっすね! 五月さん完全再現計画っスか!?」
「いやー、私も元はめっちゃいい年だったんだけど、営業の仕事には飽きてたからさ。やっぱ手に職があると人生違うよね」
「先生と呼ばせてください!」
「でもヒトに食べさせるものを作るのはムズいね。この歳で自分の店持ってたとか凄すぎる」
「そりゃ確かに」
「そーだっ! 前から聞こうと思ってたけど千雨ちゃん、HPめっちゃつまんなくなってたよ!?」
「ぐはぁ! しゃーないだろ! さすがに写真撮影とかやる気しないし、コラムとかで更新するしかなかったんだよ!!」
「……でも、あからさまに文章がつまんなくなってる件」
「ぐふぁ!!」
「まぁ、そんな感じで双子はネットサーフィンしかしなくなったので、さんぽ部は解散となったのでござるよ。ニンニン」
「ニンニン、はさすがの楓さんでも言ってなかったんじゃないか? ……じゃないアルか?」
「いや、言い直すな」

「いやー、カミングアウトしてしまうとラクですねー」
「誰が誰だかわかんなくなったけどね」
「これからどーしましょう?」
「まずは修学旅行はハワイだ。異論は認めねぇ」

「「「「賛成」」」」

 こうして、見た目は女子中学生、中身はオール男という素敵クラス、新生3-Aによる長ーい一年が始まったのである。
 エイプリルフールだからってウソはよくないよね、という話。



<おしまい>



[7734] 完全憑依!魔法先生ネギま!!補完編
Name: りの◆80174f7f ID:f333584f
Date: 2009/04/04 09:19
■がんばれ柿崎さん

「頼むから、ちゃんとやってくれよ!」
「はいはい、らじゃーらじゃー。ぶらじゃー」
「うおぃ釘宮ぁっ!」
「分かった分かった。男の格好して俺が新しい彼氏だー、俺の彼女に近づくな-、でしょ。はいはい」
「そうだ! 今日こそあの野郎と別れるんだよ! 男なんかと付き合い続けてたまるかっ! 俺は、全うな人生を取り返すんだっ!!」
「あー、はいはい。分かった分かった」
「…………で、俺はどうすればいいんだ?」
「あ、はい。ええと……桜子さんはなにかあったときのフォローを頼みます」
「…………分かったよ。というか、別に敬語じゃなくていいんだが」
「いえ、なんかその……年齢差とか、ですね」
「桜子さんって、結婚とかもしてたんだっけ?」
「…………妻もいたし、息子はお前さん達くらいの歳だったが……色々あって、もう、離婚したしな。しっかりした子だったから俺が戻らなくても問題ないだろうさ。学生も楽しいし、今はまぁ、君達の青春を手伝うよ」
「ど、どうも……」
「じゃ、行ってらっしゃい。俺は後で行くから」
「……よし、分かったっ!!」


~(以下省略)~


「で?」
「死にたい……」
「えーと、『い、今のは全部嘘なの! わたしのことホントに好きか試したくて……私最低だよね?』だっけ」
「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……やめて、やめてぇぇぇぇっ!」
「で、『それじゃ、俺の本心を見せてやるよ。君が見たかったのは、それなんだろう!?』と」
「…………うぅ、これだけやったら振られると、振られると思ったんだよぅ」
「それで、抱き合ってぶちゅー、と」
「うぇぇぇぇぇん」
「えーと、なんていうか、あんたさー……馬鹿じゃない?」
「……だって、いくらなんでも最後まで騙しっぱなしとか気の毒だろー! 向こうが怒って別れるって流れになるって思ったんだよー!!」
「お幸せに」
「ええーん!!」
「…………お似合いじゃないか。学生の恋愛で終わるんじゃなくて、きっとその先まで付き合ってくれるぞ?」
「桜子さんに言われると生々しい未来像がぁ!!」
「諦めなってー。あ、桜子さん、帰りに寄るところあります?」
「…………ああ、宝くじが当選したんでな。銀行に」
「わー、いいですねぇ。奢ってくださいよー」
「いいとも」





■がんばれ魔法少女エヴァンジェリンさん

「ネ、ネギ=スプリングフィールド……!」

「なんですかエヴァンジェリンさん。血は上げませんよ? どーしても欲しかったら、比較的血があまってそうなアキラさん辺りに頼み込んでから貰ってください。あのヒト隠れロリコンみたいですから」
「いやそうじゃなくて。……え、マジで? この前えらく優しくされたんだけど」
「あー、狙われてませねー。ロックオンですねー。お幸せに」
「なっ……なんかあったら助けろよっ!?」
「やなこったですよ。あ、この前、茶々丸さんがメンテナンスの勉強とかサボってるみたいだから将来が不安だってこぼしてましたよ? 長い付き合いになるんですからちゃんと面倒見てあげないと」
「……ぐっ、……すいません」
「じゃ、そういうことで」
「ま、待った!」
「……なんですか? 僕はこんなナリでも中学教師並みの学力が必要とされてるので鬼のように忙しいんですが。いくらこの体が長いからって、魔法の勉強もしなきゃならないし、語学だって勉強しなきゃいけないし、本気で余裕無いんですが」
「いえあの、それでお願いがあるわけなんですが」
「えらく腰が低くなりましたね。エヴァンジェリンの癖に」
「ヒドッ! 俺だって、いきなり人格変わったとか言われないように苦労してキャラ作ったのにっ!!」
「ま、いいでしょう。一応教師ですし相談は乗りますよ。学園から脱出とかは無理ですけど」
「それは諦めてるけど……そうじゃなくて、その、なんというか……」
「……? 告白したりしてきたらクラス全員でイジメますよ?」
「しねーよ!」
「それは何よりです」
「そーじゃなくて、その……。……私に、魔法を教えてくれ!」
「ああ、そういえば。うーん、確かに、デメリットは少ないですし、僕にメリットのある要求ですから、レッスンすることも吝かではありません」
「あ、ありがとう! 助かる! いちいち魔法先生に脅されたり、他の魔法生徒に怯えられたり、警備とか言われても怖いから家に引きこもったりで、めっちゃ肩身が狭かったんだよ!」
「刹那さん以下ですね……」
「茶々丸のヒト、スゲェ頼りになるよ。ロケットパンチとか撃てるし。割と言う事聞いてくれるし」
「相棒に恵まれましたね、どっかの駄目スナイパーとは大違いです」
「でも、ゼンマイ巻く時に手元が狂うたびに『殺すぞ』ってスゴい目で睨まれるのがちょっと怖いです」
「あれ、ヘンな感じになるらしいですからね。無理もありません」
「……で、魔法教えて欲しいんですけど」
「どんな魔法が使いたいんですか?」
「服とか脱がすヤツ!」

「顔を洗って出直して来い」






■朝倉さん世界の危機発言

「今回皆さんに集まっていただいたのは、この世界はこのままでは滅亡の危険があるという情報が手に入ったからです」

「「「「えー」」」」

「では、朝倉さん。証言をどうぞ」
「どうも、朝倉ですー。えーとですね、皆さん、どれくらい原作を読み込んでるかによって情報がまちまちだと思いますが、だいたいみんな、魔法世界編の途中辺りまでしか記憶ないですよね?」
「えーと、私と夏美ちゃんとアキラさんが肉奴隷になるんだっけ?」
「ならないよ!」
「ええー? それだったら、今なってるじゃないのぉ♪」
「なってないですよっ!」
「まーまー、その辺はもうみんな分かってるからいいとして、問題はその後です。実はこの後にフェイトが実は世界滅亡っぽいことをたくらんでるよーな話になるんですよ。しかもまたバックに謎の組織とかありそーな雰囲気で」

「「「「うっわー」」」」

「というわけなんですが、ぶっちゃけ、僕たち3-Aのメンバーは、クラスのアイドルへたれンジェリンさんをはじめ、駄目スナイパー色ボケ引きこもり剣士など、まったくもって戦力になりません」
「アイドルじゃねーよ!」
「どっちかって言うとバラドルだよねぇ」
「五月さん、マジに歳いってるんですねぇ」
「ん、やっぱ古い?」
「ふ、ふふっ……どうせ俺は駄目スナイパーさ……、しかも、弾代馬鹿高いしさぁ……。だいたいなんだよ対魔法障壁弾頭1ケース60万円って! GS美神かぁっ!」
「い。色ボケ……!? いや、私だって今はちゃんと剣道場に通って練習をだな……!」
「警備係とか拒否し続けてるのに?」
「ぐっっ!!」
「それで、肝心要の僕なんですが、はっきりいって子供の頃から原作を乗り越えるために死ぬほど頑張りましたが、それでもせいぜい凡百の魔法使い程度の魔力しかないので、もうなんかどーやっても世界の危機を救うとか無理です。絶対無理。死ぬ」

「「「「だよねー」」」」

「それで、この問題を回避する方法を話し合いたいのですが……」
「でも、あの漫画でそんな展開とかありえなくないですかー……?」
「だよなぁ、どうせ、フェイトの行動にも正義があった! みたいな感じで誰も死なずになぁなぁで終わるってー」

 ざわ・・・

「じゃ、まき絵さん、美空さんの案を採用で」





<完>



[7734] 完全憑依!魔法先生ネギま!!3巻まで
Name: りの◆80174f7f ID:f333584f
Date: 2009/04/04 09:51
■あらすじ

女子高である麻帆良中学3-Aのみんなはピチピチの女子中学生。
ですが残念極まりないことに、その精神は現実世界からやってきた一般人の男達なのでした。


■ネットアイドルと元サーカス団員

「おっはよー♪ 今日もちゆは綺麗だぴょーん☆」
「うるさい黙れ」
「あんま根つめてHP更新とかしてたら体壊すぞー。どーせ趣味ごとなんだし気軽にやりなってー」
「やだ。ランキングも微妙に落ちてるし掲示板の反応は悪いし、ここんとこHPの評判は下がる一方だ。更新サボるわけにはいかねーんだよ!」
「裏の世界を牛耳るためにとか?」
「いや、HPに来てくれるお客に失礼だろ」
「お前って、変に真面目だなぁ。もっと気軽に生きろよ」
「そーゆーお前だって、ここんとこ部屋に居座ってるけど、サーカスとかにも行かずにいったい何してるんだよ」
「あー、アレは空中ブランコで死にかけたので辞めた。面白生物さんたちには別れを惜しまれたから、タマに見に行くつもりだけど、さすがに今の俺じゃ曲芸は無理だしなぁ」
「まぁ。そーかもな」
「お前もHP閉鎖したら?」
「やなこった」
「真面目だねぇ」
「別にそんなわけじゃないけどさぁ」
「コスプレ写真撮ってあげよーか? 俺、写真部だったからそーゆうの得意」
「マジで!? 頼む! すっげー助かる!!」
「いえいえ、同室のよしみですよ」
「あ、でもお前、こっちの世界のキャラとかわかる?」
「ああ、コスプレ服の着こなしとかは分からないか。だったらパルっちに頼むか。あいつこっちの世界のネタにめっちゃ詳しいし」
「そーなのか、いいなぁ……」
「あー、お前、この前のコラムでガンダムとか引き合いに出して、読者に『?』って反応されてただろー」
「だって、まさかガンダムすらなくなってるなんてよー。なんだよ機動戦士ガンダーって! パチモンかよ!!」
「お前作品見てないだろ? ちゃんと見ないとネタにできないぞー」
「でも、見る時間がさー」
「確か、パルっちがビデオ持ってた筈だから見せてもらいに行こーぜ。どーせ春休みだからって予定もないし、たぶん向こうも篭もってるだろ」
「う、でも、更新まで時間が……」
「いーじゃんいーじゃん行こうぜー」
「うー、分かった」


■さんぽ部の学園案内

「無理ですけど?」
「……ネットの案内なら、アングラから外国サイトまでなんでもござれ」
「いや要りませんけど」
「そーいや、運動部の連中ってどーなってるの?」
「運動の適正ってのもありますし、だいたい辞めてる人が多いですよ。アキラさんだけは、水着目当てで続けてるだけのクセに記録も維持してますけどね」
「あー、なるほど」
「……むっつりだよねあのヒト」
「夕映さんと木乃香さんも入れて、むっつり四天王といわれています」
「あれ、あと一人は?」
「黙々とネットのエロ画像をHDDに溜め込んでる史伽さんですけど」
「なっとくー」
「……いいじゃん。趣味だし」
「いっそセルフヌードでも撮ってれば良いんじゃないですか?」
「……エロ画像だからいいんだよ。それに乳ないと嬉しくないし」
「チアはみんな続けてるんだっけ?」
「桜子さん主導でそんな感じですね。結構楽しんでいるみたいです」
「あー、桜子さんかー」
「……あのヒト苦手」
「いっそあのヒト委員長にしてしまいたいですけど、本人は管理職はこりごりって感じなんですよねー」
「あ! そーだ、ネギ先生に質問!」
「なんですか?」
「アーニャとかネカネとかはどーなってた!?」
「呼び捨ては頂けないですが、どちらも極めて普通に原作どおりでした。姉さんは失語症……というか英語喋れなかった僕に、懸命に付き合ってくれた恩人ですし。アーニャには魔法の勉強でずいぶんと世話になりました」
「へー、原作キャラいいなぁ。見てみたいなぁ」
「人の恩人を原作キャラ言わないでください」


■いいんちょの日々

「家庭訪問に来ました」
「は、はい、どうも……」
「いやそんなに怯えなくてもいいですって。金持ちのお嬢様なんだから堂々としてましょうよ」
「う、すいません。そーですよね。お嬢様お嬢様……」
「で、一応ここまで来たのは……と、ちょっと待ってくださいね」
「ナニしたんですか?」
「部屋に盗聴器とかあったらアレなので認識阻害の魔法を」
「うわー、いいですね魔法。私も教えてくださいよー」
「基礎学習だけでも5年は集中して勉強しないと無理ですよ?」
「やっぱいいです」
「でしょうね」
「……それで、家庭訪問ってナニを見に来たんですか? それとも、単なる原作の再現ですか? わたしは何もやましい事はしてないですよ!?」
「いやいやいや、落ち着いてくださいいいんちょさん」
「ま、まさか寮に私を連れ戻す気ですか!? それだけは勘弁してください!」
「千鶴さんは無理矢理はしないって主張してましたけど?」
「だからタチが悪いんですよあのオカマは!」
「まぁ、春休みですし別に逃げ出す分には構わないですけど。実家にいたらボロを出すんじゃないかと思いまして」
「う! それは、まぁ…………頑張ってますけど」
「メイドをベットに連れ込んでませんか?」
「……ぐっ!」
「まさか酒池肉林とかアホなことしてるんじゃないでしょうね?」
「いえ……その、なんかお手伝いさんに勘違いされたみたいで……夜に、お願いしなくても、添い寝してくれるんですけど……こう、寂しがりやとか思われちゃったみたいで」
「あー、それで手は出せない、と。なるほどそれならオッケーです」
「当たり前じゃないですか~……」
「まぁ、童貞だしそんな根性ないですよね」
「今は違いますよ!」
「あれ、もしかして千鶴さんと……?」
「そういう意味ではありません! 純潔は守り通していますわ!」
「またそーやって女言葉に逃げる」


■主人公宅の朝食風景

「意外とちゃんとご飯は作れるんですよね、木乃香さん」
「一人暮らしだったからなぁ」
「いっただっきまーふ♪」
「まぁ、味はいまいちですけどね。たぶんですけど、本来よりもずっと腕は落ちてるんじゃないでしょうか?」
「仕方ないだろ。しょせん一人暮らしで見につけた程度のスキルだし」
「えー、木乃香のゴハン、わたしは結構好きだよー?」
「……ありがと」
「木乃香さん微妙に顔赤らめないでください。……男だって分かってても地味に効果があるんだから、アスナさんのネカマ技術は恐ろしいですね」
「もう、ネギだって照れなくて良いのにさー。いけずー、つーん」
「触んな」
「えへへへへへー」
「どうでもいいけど、アスナってなんか別キャラだよね」
「そーいう木乃香だって標準語で喋ってるじゃーん。わたしは、木乃香のたどたどしい京都弁も好きだったのになぁー?」
「そ、そう? でも、バレちゃったし……」
「でもみんなの前ではニセ京都弁で頑張ってるんですよね?」
「それは、なんとなく体面が……」
「もしかしてまだ刹那のヒト狙ってます?」
「へー、木乃香って、刹那ちゃんの体がお目当てなんだー?」
「いやいや、そんなことは……!」
「それはいいですけど、今日ってお見合いの日なんじゃないですか?」
「う、そうだけど……」
「いっそ男とくっついてとっとと身を固めればいいんじゃないですか?」
「でも、男はなぁ……」
「刹那さん狙いだったらとっととどーにかしないと駄目人間同士でくっつくんじゃないですかね。まぁ、どーでもいいんですがそんなこと」
「そいや、ネギってパートナーどうするのー? やっぱり、わたし!?」
「アンタじゃないことは確かですね」


■吸血鬼騒動終焉

「あの、ネギ先生。なんか理事長先生がやたらと思わせぶりに学園の停電がどうとか結界がどーとか言ってきて怖いんですけど……」
「分かりました。僕の方から注意しておきます」





<3巻まで終了>



[7734] 完全憑依!魔法先生ネギま!!6巻まで
Name: りの◆80174f7f ID:f333584f
Date: 2009/04/06 22:16
■あらすじ

エロライターというのは、一見普通のライターですが、火を点けると熱でやらしい絵が浮き出てきたりする昔懐かしいエログッズです。


■サウザンドマスターとかは放置で

「あ……」
「む」
「……な、なんだ、ぼーやか」
「誰が坊やですかへたれンジェリンさん。一応魔法の手ほどきはしてあげてますが、気安く呼ばれるような仲になったつもりはありませんよ?」
「い、いや、しかし」
「あー、なるほど……周囲に関係者はいませんよ? ですから、いつもどおりに振舞って構いません」
「あ、そうでしたか、すいませんっ! つい焦って調子のった呼び方しちゃいました! マジ失礼しましたっ!」
「いえいえ」
「あれから理事長もちょっと優しくなったし、他の魔法先生も前よりイジメとかしなくなってきたんですよ! 先生のお陰です!」
「ああ、僕の事をナギ=スプリングフィールドだと勘違いしてめっちゃ真剣に告白してきたので『キモい』と断ったらショックのあまり全ての闘争心を失って抜け殻になってしまったと伝えただけですよ」
「なんですかそのストーリー!?」
「みんな納得してましたけど」
「ひどいよ!?」
「まぁ、八方丸く収まったんだからいいじゃないですか」
「うぅ、なんだか納得いかないんですが……」
「ネギ先生こんにちは」
「ああ、茶々丸さんもこんにちは。お元気そうで」
「……まぁ、視界の右下でコンディションオールグリーンとか出てるからたぶんそうなんだと思います」
「便利ですね」
「時々無意味に右下に見えるものを殴りたくなる以外は、概ね便利ですね」
「ひぃっ!」
「……だから、右下をうろつくなとあれほど」
「だって、身長的にそのくらいの位置になっちゃうからしょうがないだ……痛いイタイイタイイタイッ!!」
「茶々丸さん、無意味に主人にアイアンクローしちゃ駄目ですよー」


■スカカードの設定とかどうなったんだろう

「なぁなぁ、ネギ先生。そーいえば大停電終わってもカモ君でてけーへんけど、どーしたん?」
「彼なら普通に罠を仕掛けたおじさんに差し出しましたけど?」
「マジで!? ネギ先生の人でなしっ!」
「なにを勘違いしているのか知りませんが、妖精が罠にかかってたからって食べたりするわけないじゃないですか」
「ああ、なーんや。そっかぁ……」
「まぁ、恩人とは思われなかったようですが、今もイギリスにいるんじゃないですかね」
「そっかぁ、会えないと思うと寂しいわぁ」
「だからアーティファクト目的で仮契約結ぼうとしても無駄ですよ?」
「……ちっ、気付いたか」
「私は刹那さんみたいにエセ京都弁じゃ騙されませんから」
「あーあ、ラクして魔法使いたいのになぁ」
「真面目に勉強やるなら教えてあげますって何度も言ってるでしょうに」
「それはさすがにめんそくさいしなぁ。そーそー、それで、アスナの誕生日プレゼントはどうするん?」
「さっきの土産物屋で売ってたエロライターでいいんじゃないですか?」
「そやねぇ、300円やから半額づつなー」

「相変わらずギスギスしてるねぇ、あの連中」
「だってほら、木乃香のヒト、この前はウルスラの女子寮まで忍び込んで浴場に入りに行ってきたらしいからなー」
「あー、なるほどなるほど。ネギ君がよその女子寮に忍び込んだって話、それが原因なわけか」
「…………大騒ぎだったらしいね。ほら、ゴーヤクレープ」
「あ、桜子さん、どうもー」
「ゴチになります!」
「…………うん、意外と美味い」
「うひーっ、これ超苦いですよー!」
「えー、いけると思うけどなぁ。自腹でもう一個行こうかなー?」


■魔法先生大活躍

「やったー! ハーワーイー♪」
「ウチ海外行ったことなかったしなぁ、楽しみやわぁ」
「あ、俺もー」
「私は営業で中国の方に出たことはあるなぁ」
「海外出張お疲れ様です!」
「ハカセー、水着買ってきたー?」
「あれ、超は買ったの? 俺、どうせ自由時間は引きこもるるから買ってないけど?」
「いぇーい俺も!」
「……不毛な連中アル」
「大丈夫。そんなこともあろうかと思って、全員分ちゃんと買ってある」
「なぁ、アキラ。サイズとかどーやって調べたん?」
「丸暗記してる。ちなみに亜子は身長148センチ、バスト75、ウエスト54、ヒップ76で、トップとアンダーの差は……」
「待てえぃ! 最後のはマジでどーやって調べた!?」
「ブラをこっそり」
「先生ー! ここに犯罪者が! ここに犯罪者がいまーす!!」
「お……お嬢様、ここは麻帆良の外ですし、やはりしっかり護衛の任を果たさなければならないかなーとか」
「わぁ、嬉しいわぁ。せっかくやし一緒にトランプしよぉ?」
「はい!」

「……ふん、刹那も律儀なことだ。どうせ誰も襲ってこないというのに」
「ああ、龍宮さん。断言しているとこと悪いですけど、うちのクラスが空港に入ってすぐに千草さんを見つけましたよ」
「な!? 私の魔眼では見つけられなかったぞ?」
「いえ普通に客のフリしてこっちうかがってましたよ?」
「…………」
「魔眼の使い方なんて分かってないでしょう絶対?」
「う、うるさい! それよりどうする気だ!? 相手が千草ということは、本気で木乃香を狙って襲ってくるだろう? 私は銃とかチェックにかかりそうだから一つも持ってきてないぞ!?」
「ホントにプロ名乗る気があるんですか貴女は……。とっくに護衛のため同行して貰っている葛葉先生と神多羅木先生に捕縛していただきましたよ」
「そ、そうか……」
「あからさまにホっとしてますね?」
「……げ、原作と比べて、ずいぶん豪華な護衛だな」
「万が一にも修羅場はごめんですからね。クラスの皆さんがいかに役立たずなのを必死に主張して、なんとか同行を許可してもらいました」
「…………泣いていいか?」


■強制イベント発生

「…………」
「夕映さんにそそのかされたのは同情しますが、マジで勘弁してください」
「……うー」
「のどか、ファイトです!」
「ファイトさせないでください」


■ハワイ編完

「「「「「ただいまー」」」」」

「おかえりなさい」
「茶々丸さん、ひっさしぶりー!」
「お土産の、みんなで買ってきたハワイっぽいTシャツセットだよーー!」
「……どうも。ところでこの海人って書いているシャツは誰が選んだんですか?」
「俺だ! レアモノだぜ!!」
「ハカセは、俺の体をどうにかバージョンアップさせることにその無駄な情熱を費やしてくれてもいいと思うんですけど」
「おかえり……あの、俺のお土産は?」
「はいっ! エヴァちゃんにはハワイ名物エロライター♪」
「ありが……えええ!? 名物なの!!」
「名物だよねぇ」
「名物ですよ。良かったですね」
「そ、そーなのか? ふーん………………ありがとう」





<6巻まで終了>



[7734] 完全憑依!魔法先生ネギま!!8巻途中まで
Name: りの◆80174f7f ID:f333584f
Date: 2009/04/13 10:06
■あらすじ

「なー、ハカセ。そーいや、みんなで色々ぶっちゃけて以来、さよさん見ないね」
「んー、俺も見てないけど、朝倉の話だと、よく二人で原作談義に話を咲かせてネギ先生の貴重な情報源にしてるんだって」
「へー、原作ファンだったんだ。さよさん」
「あちこち見て回ってるらしいよ。この前は、ガンドルフィーニのヒトの家族を見れて感動した!って言ってたって」
「え、誰そのキャラ?」



■イベント合成

 ぴんぽーん

「…………はいはい、こんな日曜の朝からいったい何の用ですか?」
「あの、ネギ先生。実は内密の話があるのですが……」
「はぁ」
「ご、ごめんなさい……あの、お、おはようございます……」
「おはようございます」
「それでは、さっそく用件に移りたいのですが……よろしいですか?」
「はぁ」
「……あ、あ、あのっ、ネギ先生……」
「ネギ先生、あなたはズバリ、魔法使いですね!?」
「そうですけど?」
「…………ですよね」
「この事実を公表されたくなければ、私達に魔法を教えるですっ!」
「あ、図書館島地下に行く件は飛ばすんですね」
「ネギ先生が京都に行かなかったから、その件のフラグはなくなっちゃったでしょうがっ!」
「ふーん、ドラゴン見たくないんですか? その辺のフラグは大変じゃないんですか。ふーーーん」
「べ、別に爬虫類を見たからといって何か変わるわけが……」
「……あ、あの、ネギ先生……ドラゴンは怖いので、許してください……」
「はい、大変正直で結構です」
「そ、それならばっ、これから私達に、魔法の修行をつけてくれるのですね!?」
「弟子に取るかどうかを、これからテストして決めてあげましょう」
「……え」
「はい!?」
「というわけで、こちらの茶々丸さんに一撃でも入れることが出来れば弟子にしてあげましょう。頑張ってください」
「……どうも」
「あっ、ああっ、お、おはようございます」
「それイベント違いますよぉぉぉぉぉぉ!?」
「まぁ、私がエヴァンゲリンさんの弟子になるなんてイベントは未来永劫宇宙終焉の彼方まで発生することはありませんし」
「あのっ、ネギ先生! なんで朝から先生のお部屋に茶々丸さんがいるんでしょうか?」
「ウチのクラスで数少ない戦力ですから、色々と打ち合わせと戦力の増強を図っていたんですよ」
「そうですか……すいません」
「いえいえ、別に本屋さんは謝らなくてもいいですから。どんなトラブルがあろうが非戦闘員のあなたを巻き込むつまりなんてありませんし」
「ネギ先生……」
「足手まといな上に、怪我でもさせて責任を追及されたら、卒業試験失格になっちゃいますしね」
「あぅ~……」
「ネギ先生! それならば私に魔法の修行をしてくれれば、戦力になるです! 仮契約もしてくれたら、情報収集もなんのそのですよ!?」
「じゃ、茶々丸さん。試験開始で」
「……はい」
「だからそれは別のイベントで……クピィィィィィィッ!?」
「ああーーっ、夕映ーーーっ!?」
「うーん、アスナさんはあのデコピンにも耐えるんですが……やはり夕映さんでは戦力になりそうにも無いですね」



■この設定は何のためにあるんだろうか

「ところでアスナ、やはりアスナはパイ○ンだったか?」
「……アキラ。フロで一緒になったクラスメートに開口一番に聞くことがそれ? あとあんまり下の方をガン見するのは事情知ってる同士でもあんまりだと思う」
「亜子のは見飽きたから」
「…………なんでこんなのと同室なのかなぁ。神様はいないのかなぁ……」
「それで、アスナ。どうなんだろうか」
「へっへーん、ひみつ~☆」
「アスナもそのリアクションはなに?」
「そうか」
「いや、全然分からないんだけど」
「……はい、アキラに質問」
「史伽か。なんだ?」
「今、胸見て鳴滝姉妹区別したよね? ほとんど同じなのになんでそれで区別できるの?」
「……アキラの胸、揉んでいい?」
「別にいいだろう。だが、そのバスタオルは取ってもらおうか」
「…………まぁ、いいけど」
「良くないから! 公衆の場でそーいうお子様にお見せできない行為をするのは明らかに犯罪だから!!」
「おっぱい揉むだけだから15禁くらいじゃないかなぁ」
「風香も遠巻きに見てないで、このヘンタイ共を止めるの手伝ってよぉぉぉっ!」
「あっはっは、ツッコミが追いつかないって大変ねー」



■迷子の子犬さん

「んー、見付からないわねぇ」
「なぁ、ちづ姉。なんで最近、雨になったら外出するの?」
「そうなんですの?」
「うん、ここのところ雨が降ったら必ずだよ。あやかさんはタマに実家に逃げてるから知らないだろーけど」
「だって、ほら、メイドさん達がいつでも帰ってきてくれていいって言ってくれるから、つい……」
「あやかは寂しがり屋さんだものねぇ」
「で、でも! メイドさんたちも寂しいって言ってくれるし……」
「あやかさん、なんかドンドンおかしな方向に傾いてるような気がする……」
「そ、そうですか!?」
「そーですよ! やっぱり女の子同士なんて不潔ですっ!!」
「まぁ、夏美ちゃんたら、ふふふ」
「こ、これ以上近づかないで! 舌を噛んで先生に言いつけますよーっ!?」
「あ、あの、えっと、雨が降ったら外出する、というのはどういうことですの? 教えて欲しいなー、なんて」
「うふふ、それはねぇ。もしたしたら、迷子の子犬さんが落ちてないかなぁ……って思ったのよ」
「……それって」
「犬耳の男の子なんて可愛いわよねぇ」
「えっと、ち、ちづ姉……ほら、修学旅行ってハワイだったし、あの子は出てきたって話は聞かないし、見付からないんじゃないかなっ?」
「もう……気にしなくても大丈夫よ、夏美ちゃん」
「へ? なにを?」
「そんな嫉妬しなくても、するときは三人一緒に……」
「違うから! ちづ姉は、なにもかも間違ってるから!!」
「もう……そんな照れなくたっていいのに、ねぇ?」
「私に同意を求められても困りますわよ!?」



■小太郎は平和に暮らしています

「……まいったなぁ」
「やほ、ネギ、どしたのー?」
「どーしたん? ネギ先生が口に出して落ち込むなんて珍しいなぁ」
「僕の村を襲った悪魔を封じてあった封魔の壺が、保管されていた関西呪術協会から紛失しました。おそらく近日中にヘルマンがこっちに来ます」
「うそ! それ大事じゃん!!」
「……マジで?」
「事実です。詠春さんからの情報ですから」
「ええっ!? ネギ君、お父様と知り合いだったん?」
「木乃香さん、詠春さんと電話で連絡取り合ってるでしょう? あんたの態度がおかしくなってる可能性があるから、教師として連絡して色々聞かせてもらったんですよ」
「ふぇー、さすが教師ー。フォローはバッチリねー」
「一蓮托生ですからね。アスナさんみたいに気色悪いぐらいに猫かぶりが上手いヒトばっかりじゃないんですよ」
「そっかぁ、ネギ君、ありがとなぁ。撫で撫でしたげるわー。ほーら、いいこいいこー♪」
「触んな」
「えーと、それで、ヘルマン編なんだよね? どーするの?」
「ヘルマンはフェイトと繋がっていると見て間違いありません。恐らく現時点でのヘルマンの目的は、僕が危険かどうかの確認でしょうから、アスナさんは絶対に発見されないでください」
「……へ、なんで?」
「あー、拉致されてエッチなかっこーさせられるんやね?」
「じゃなくて、フェイト本人の指示で学園外に拉致される危険もあるからです。詳細は不明ですが、アスナさんの能力はフェイトにとって利になる部分があるようですから」
「え? え? ホントに?」
「あ、あのー、ネギ先生? そんなシリアス話、ついていけんのやけどー」
「大マジな話ですよ」
「じゃ、じゃあ、お爺ちゃんに話して守ってもらえば……」
「そ、それ! 後は高畑先生とか!!」
「下手を打てば打ち明けた本人が不用意に近づいて、僕たちの知らないフェイトの一味に殺害される危険があるので、この話は誰にもするべきではありません。証拠すら用意が出来ない突飛な話ですし」
「……でも」
「とりあえず、アスナさんはしばらく高畑先生のところに泊めてもらってください。理由はこちらで考えても構いませんので」
「え、いいの!?」
「なんでそこで喜ぶんですか。ヘンなことしたら悪魔に差し出しますよ?」
「あ、いや、なにもしないって! ほら、高畑先生ってリアクション楽しいから好きだし、くっついてたら面白そうだなーって思ってたから」
「まぁいいですが。くれぐれも学内を一人で行動しないように」
「はーい」
「なぁなぁ、ネギ君、ウチはどーすればええのん? せっちゃんのところにお泊り!?」
「いえ別にそのままでいいですよ。捕まっても痛くも痒くも無いですし」
「酷ッ!?」






<8巻途中まで完>



[7734] 完全憑依!魔法先生ネギま!!9巻終了まで
Name: りの◆80174f7f ID:250a013d
Date: 2009/06/01 15:30
■あらすじ

ネギは石になりました。


■ヘルマン編を振り返ろう

「えーと、私、いつの間にか話が終わっちゃってたんだけどー。マジでネギやられちゃったの?」
「そーやろうなー。アスナは高畑先生のトコで、ぬくぬくしてただけやもんなー」
「……さぞかしのんびりできたでしょうね。私は、戦闘のダメージで腕もげたんですが。しかも修理できる筈のヤツが揃いも揃って無能なので、ロボアームにされました」
「わー、強そうー」
「強いですよ。……色々くり抜くのに、とても便利です」
「ごめん今の無しストップストップ! ソレ目に近づけないでっ!!」
「…………ちっ」
「エヴァちゃんこの茶々丸さんめっちゃガラ悪いよ!?」
「え? あ、いえ、茶々丸さん、いつもこうですけど……?」
「なんかビクビクしてる! しかも迫害されてるっぽい!?」
「このダメ虫がうっかりヘルマンに捕まったせいで、他の魔法先生の助けも呼べずにネギ先生負けたんですよ。いっそスライムに消化されれば良かったものを……」
「そやなぁ。クラス全員、自室にネギ先生から貰ったお守り置いて、風呂は自室、移動は集団行動を心がけてたから、だれも人質なんて出ないはずやったのになー」
「……だって、俺だけ寮の外で一人ぼっちだし……茶々丸さん、ネギ先生のとこに入り浸りだし……」
「空気読んで誰かの部屋に避難すれば良かったものを……」
「だって、変な目で見てくる人多いからちょっと怖いし……」
「ダメ虫」
「めそめそめそめそ……」
「それで石にされちゃったのかぁ……。じゃ、ヘルマンは逃げちゃったの?」
「そーやねぇ。今は行方を魔法先生が追っかけてるって話や」
「……あれ、魔法先生が? なんで??」
「ヘルマンを滅ぼせば、石化が解けるかもしれないからです」
「そっかぁ……」
「ネギ先生、今は学園のさる場所で保管されてるって話やね」
「……あー、そうだよね……確かあの石化、解呪方法無いんだよねぇ」



■教師の話

「まさかしずな先生が担任になるとは、驚きでござったなぁ」
「……雪広。席変わって。私はあの胸を特等席から見守りたい」
「えーと、史伽の方だよね? 席替えしたかったら、先生に頼んで欲しいんだけど。いや、そんな食い入るような本気の目で言われても席は替われないよ??」
「……くぅ。何故、この学校は席を自由に変えられないんだ。納得いかない」
「中学だからじゃないかなぁ」
「風香、席代わって。髪型チェンジしたらたぶんバレないから」
「いやでーす。お隣のアキラの胸で我慢すればいーじゃん」
「バカッ! お前……アキラは86だぞ! それに対して、しずな先生のは99っ!! つまりそれは、体調や食事などによっては、100まで届きそうな勢いということ……。中学生のとは、桁からして違うんだよッ!! それをお前、我慢しろだと!! ……そんなの無理! 不可能!! 一度アレを見てしまえば、それ以外はどうしても小さく見えてしまう……!! それを我慢なんて、ありえない……!」

「「「「うわぁ……」」」」

「すいません姉がキモくて」
「史伽。気持ちは分からないでもないが、落ち着け」
「アキラだって、時々初等部に行って女の子達と遊びながら雪ちゃん探してるじゃないか!!」
「確かにそうだが、私はあくまで大きいお姉さんとして仲良くしているだけだ」
「この前、『泥だらけになるまで遊んだ帰りに一緒にシャワーを浴びるのは自然の流れじゃないだろうか?』って真顔で聞いてきてたじゃんか!」
「それは自然だろう?」

「「「「うわぁ……」」」」

「ごめんなさい同室の娘がキモくて……」
「亜子ちゃんは悪くないから……」
「でも、何も知らずにアキラと遊びに来る小学校くらいの女の子を見るたびに、罪の意識が……」
「き、気の毒やなぁ」
「でも、学園外の銭湯で3時間粘った木乃香もそーとーじゃない?」
「え、あ、いや、アレはあくまであちこちの銭湯の大きさとか湯加減を確かめに行こうとしてるだけでな!?」
「しかも10分毎に忘れ物したって言って脱衣所に戻ってたし」

「「「「うわぁ……」」」」

「えーと、もう止めにして帰ろっか?」
「そーだねぇ。ネギ先生いないのは残念だけど、私達じゃどーにも出来ないし……」
「ネギ先生……」
「のどか、大丈夫ですよ。原作に無い展開ですが、魔法先生も優秀ですし、きっと主人公であるネギ先生は無事に復活するはずです」
「うん……そうだよね。夕映、ありがとう」
「それじゃ、ヘルマン編も終わって銭湯も解禁になったことですし、せっかくですからこれからみんなで一緒に大浴場にいかないですか!?」

「「「「うわぁ……」」」」

「なっ、べべべ、別に私は、皆さんの裸が目的というわけでは……っ!」
「あっさり自供してる件」
「まぁ、皆さん欲望に忠実だから……ね、夏美ちゃん?」
「それはちづ姉の方だからっ……!」




■麻帆良祭

「まさか出し物があっさりメイドカフェに決まるとはねぇ」
「まぁ、順当なんじゃないかな。このクラスは可愛い子が多いからね」
「…………桜子さんに言われると、なんか照れますね」
「ははは。まぁ、私はマネージャーの役になったみたいだから、レジと会計でもやってるよ」
「えー、桜子さんも可愛いんですから売り子やりましょうよー」
「そうかい? それなら、スケジュールを調整して、柿崎君に用事ができたときにでも交代してあげることにしよう」
「ぶふぅっ! そ、それどういう意味ですか!?」
「だって、例の彼とは上手くいっているんだろう? 見に来てくれたら、一緒に抜け出すといい」
「え、あー、でも、ほら、休憩の時間はちゃんとあるわけでっ! その時に一緒に行きますからっ!!」
「ははは、きっと彼は、働いてる時の君を見に来るさ」
「……そ、そうでしょうか?」
「メイド服だしね」
「も、もうー」
「まぁ、それでそのままお別れというのも寂しいだろうからさ。その時には代わってあげるよ」
「よ、よろしくお願いします……」
「うん。任せてくれ」

「……えーと、桜子さん」
「ん、どうした釘宮君?」
「ぜひ結婚してくださいっ!!」



■忘れていた人は手を挙げよう

「……そうですか、ネギ先生、石になっちゃったんですか…………」
「うん。俺がもっとしっかりしてれば……」
「いいえ、エヴァンジェリンさんのせいじゃないですよ……それに、魔法先生の人が頑張ってくれてるなら、きっとヘルマンをやっつけて、元に戻れますから」
「…………そっかな」
「そうですよ。だから元気を出してください」
「うぅ、ありがとう、さよさん……」
「私も話しかけてくれる人がいてとても嬉しいです。ここのところ、毎夜毎晩コンビニ暮らしでしたし……」
「そうなんだ……あ、それなら、うちに来る?」
「いいんですか?」
「うん。あ、茶々丸さんが怒らなかったらだけど」
「頼んでくれるだけでも嬉しいです。ぜひ、お願いします」
「……うん。でも、茶々丸怖いから、大丈夫かなぁ。最近、腕パーツ切り替わるたびに、実験台にされちゃっててさ……この前なんて、ドリルで……」
「まぁ、大丈夫なんですか……?」

「一応見えてるけど、話しかけるのイヤだなぁ……。なんか、引きずりこまれそうだし」
「朝倉、どうかしたの?」
「ん……えーと、なんでもない」


 世界樹の告白防止の監視には、役立たずは誰も呼び出されませんでした。
 超は学園祭で使用するはずの兵器の場所も動かし方も分からないのでハカセと二人で饅頭食ってます。





<9巻まで終了>



[7734] 完全憑依!魔法先生ネギま!!10巻終了まで
Name: りの◆80174f7f ID:250a013d
Date: 2009/06/06 19:48
■あらすじ

 ヴィルヘルム・ヨーゼフ・フォン・ヘルマン伯爵は、およそ敵として追跡するには最悪レベルといっていい程、危険な存在だった。
 伯爵の石化光線は、たった一撃でいかなる劣勢をも覆す性能がある。
 なにしろ、解除が絶対に不可能な石化なのだ。それを受けることは死に等しい。

 腕利きの魔法使いを多数擁していたネギの故郷の村を全滅させたのは、無数の悪魔の軍団ではない。
 その影に隠れた、たった一体の悪魔がやったことなのだ。

 無関係な人間が巻き込まれる危険をゼロにするのは難しい。
 逃亡を続けるヘルマンを、夜のビジネス街に追い詰めることが出来たのは僥倖だった。

「逃がさんッ!!」

 ガンドルフィーニの銃が唸り、フルオートの銃弾が高速で逃げる影を追う。
 連続して壁に穴が穿たれ、そのうちの一つが影に追い付き、捉える。

「…フ、なかなかやるな」

 自分を捉えた銃弾を指先に挟み込み、ヘルマンは笑みを浮かべる。
 銃弾にではなく、次の瞬間に自分を囲むように発動した、風の障壁に対しての言葉だった。

 自分をこの結界に追い込むのが目的だったらしい。
 だが、この結界は密度は厚いが、攻撃のためのものではない。

 ──ということは。

 次の瞬間、結界内の、地面に落ちていたマンホールが弾け飛び、その中から女が飛び出した。
 完成された絵のような流麗な動きで、手にした刀を一閃させる。

 その刃に腕を飛ばされながら、ヘルマンは笑みを崩さない。
 葛葉 刀子は、歯軋りした。首を落とすつもりだったのだ。。

「いいことを教えてあげよう。目的を果たした私が、何故この世界に存在していると思う?」

 問いかける声を、刀子は無視した。
 剣を振り切った姿勢から、バランスを取り戻すことだけに集中する。

 想像通りに、ヘルマンの口から閃光が走る。その顔はいつの間にか悪魔のそれに変わっている。
 刀子は身を屈めて、薙ぎ払うように横に走った光線を凌ぐ。
 飛んで避けたい衝動を押し殺す。それをすれば、次の瞬間には自分は石像に変えられる。

「あの、ネギ=スプリングフィールドが脅威になる可能性があれば、その行動を封じるのが私の使命だった。それが終わった今、何故、この世界に留まり君達の相手をしていると思うね!?」

 避けられたにも関わらず、ヘルマンは話を続けた。
 右の拳から放たれた魔力の拳を刀に纏った気で受け流す。

 次の瞬間、左の拳が刀子の手から刀を弾いた。切り落としたはずの腕は、いつの間にか戻っている。
 さらに放たれた右の拳と左の拳の連打を、刀子は気を纏った手刀で防ぐ。

 投げ技のような格闘技に持ち込めない距離で、速いテンポで放つことが可能。

 避けにくく、相手を釘付けにするのに向いたいやらしい技だと、刀子は眉をしかめた。
 なにより、それと同時に、口から本命の一撃を繰り出すことが可能なのだ。

 予想通りにヘルマンの口に輝きが灯る。

「…それぐらい、僕達が考えないと思ったかい? だけど、可能性はゼロじゃない」

 風の結界が掻き消える。
 ぐるりと取り囲む魔法使いの包囲陣。
 周辺で包囲を狭めていた全ての魔法使いがその場に集結していた。

 その中央で、冷たい目の高畑がヘルマンを睨んでいる。

「君達と遊ぶのが楽しいよ。…今回は、なかなか楽しめたぞ」

 まるで天上から伸びた糸に引かれるように、ヘルマンの体が舞い上がった。

 だが、瞬時に掻き消えた高畑が、次の瞬間にヘルマンの目の前に出現する。
 動きの気配すら悟らせない、完璧な瞬動術だった。

 交錯する瞬間、伯爵は笑みを浮かべ、高畑は無表情に告げる。

「遊びここまでだ、伯爵」

 ヘルマンの拳が連続で放たれ、高畑の拳が迎え撃つ。
 無数の衝撃音が重なり、次の瞬間、一つの打撃音に打ち消される。

 ヘルマンが真横に吹き飛び、ビルの壁に叩きつけられていた。
 拳を振りぬいたままの姿勢で、高畑が息を吐く。

「やるな…だが、それでは私を滅ぼすことなど…ッ!」

 ビルの壁に半ばめり込んだ身体を引き抜きながら、悪魔の本性を現したヘルマンが高畑を見上げた。
 心底からの笑みを浮かべ、目を爛々と輝かせながらヘルマンが叫ぶ。

「甘かったの」

 次の瞬間。
 ヘルマンが突き刺さっていたビルの壁全体に、巨大な魔方陣が浮かび上がった。
 あの結界で視界を塞いだ数秒で描いた、悪魔を滅ぼす大魔法。

 幾重にも重なる魔法円で構成されたそれは、淡く輝きながらゆっくりと回転を始め、やがてねじれ、蠢くように中央へと収縮していく。
 まるで線を抜かれた水槽の水が渦を巻きながら消えるように、魔法円で構成された渦は、回転を早めながらその半径を小さくしていき、やがてその半径はゼロになる。
 その中に巻き込まれたヘルマンと共に、魔方陣はこの世界から消滅した。

 後には、全てのガラスの割れたビルの壁だけが残る。

「……もっとも、いつかこうなると分かっていたんじゃろうが、な」

 ビルの屋上からふわりと舞い降りながら、近衛 近右衛門は不機嫌そうに呟いた。
 この世界から逃げる手段だってあっただろう。
 理由は分からないが、あの悪魔は恐らく、こういう結果になっても構わないとどこかで思っていたのだろう。

「……やりました。目標、消滅しました」

 着地すると、集結していた魔法使い達が集まってきた。
 皆、額に流した詰めたい汗を拭い、重い息を吐いている。

 側にいつの間にか立っていた高畑が、口にくわえた煙草に火を灯しながら聞いてくる。

「解呪は…されたと、思いますか?」
「……」

 最初から諦めている口調だった。
 そして、それは近右衛門も同じだ。

 電話を手にして学園への連絡をとっていた瀬流彦が、視線をこちらに向ける。
 その表情だけで、答えは聞くまでもなかった。

「ダメだそうです」



■女子中学生のメイド喫茶に入る男性ってある意味勇気がいるよね


「あれが?」
「そーそー、あのひとだって桜子さんが言ってたぜー」
「へー、高校生だったんだ。ショタコンだから、中学生か小学生かと思ってた」
「おおー、そー言えばそういう設定あったな」
「ま、良さそうな男なんじゃないか? 写真も撮らないし、やたら触ろうとしてこないし、変に脂ぎってないし、あと普通に自分が恥ずかしい場所にいるって自覚してるし」
「おー、さすがモテモテのネットアイドルは、男の審美眼があるなー?」
「おいザジ。てめぇが面白半分に俺の個人情報晒すからあんなのが大量にクラスに押しかけるんだろうが」
「いや、お店の売り上げ上昇に繋がるかなーって、うっかりと」
「死んでしまえ」
「まぁまぁ、リアル中学生だー!って、人気も上がってたみたいだしいーんじゃない?」
「せっかくなんとかコラムのウケも良くなって人気が回復してきたってのに……俺は、真面目に自分のサイトを人気ナンバー1のサイトにしたいんだよ! 色物じゃなく!!」
「真面目だねぇ」
「だいたいお前、サーカスとかどうしたんだよ。そっちからも声かけられてるんだろ?」
「あー、なんか謎生物の相手して欲しいって言われたから、さよちゃんの人に丸投げした」
「外道め」
「いや、さよちゃんの人、面倒見いいし良い人だよ。なんか謎生物も懐いてたし」
「マジかよ」
「エヴァンジェリンの人も懐いてたし」
「同じくくりかよ」
「おお、見ろ! 柿崎さんが行った!!」
「おお……すげぇ、中学生日記ばりに照れてるよ。なんだあの初々しいカップル」
「ん……待て、あのオムレツ、五月さんのにしては作りが下手じゃね?」
「まさか……アレって」
「そうだよ。柿崎さんに頼まれてたから、まぁ、特別にね」
「おお、さすが五月さん! 数少ない元社会人だけあって空気が読める!!」
「はいはいありがとう。それより、二人とも皿洗い担当なんだから、あんまり店の方をじろじろ見ないように」
「らじゃー」
「了解」

「……しかし、ホントにアレは元男なのだろうか」
「言うなよ。言ったらたぶん、また悩み出して大変になるから」
「ちなみに俺はちょっと萌えた」
「俺もだ。ナカーマ」
「ナカ-マ」


■世界樹八景


「私は何をしているのだろう……」
「どうした龍宮」
「いや、なんというか……ほら、ここって、世界樹の下だろう?」
「うむ」
「何で私は特に何の任務もなくぼーっとこんなところにいるんだろうかなーって」
「役に立たないからだろう」
「……ちなみに、アキラは何でこんなところにいるんだ?」
「ここで行われる雪ちゃんの告白イベントを見るためだが、それがどうした?」
「…………えーと、それ見てどうするんだ?」
「可愛いじゃないか」
「でも、ほら、告白イベントって、えーと、名前忘れたけど誰かに告白されるんだろ? 確かそれで両思いっぽい雰囲気になったと思うんだけど、それでいいのか?」
「それはまぁ、難しい問題だが……それはそれとして、告白シーンを見守りたい」
「そうなんだ……」
「あの年頃の女の子が男子と付き合うのは実際は難しい。男子を取り巻く環境の方がそれを許さないことが多いからな。たいていは、周囲の男友達に冷やかされて終わりだ」
「えー、あー、うん。そうだな」
「それが分かっているから、女子の告白なんて並大抵のことでは出来ないし、成功しても長続きしない。だから、それを確実に目にする機会なんて滅多に来ない」
「普通はそうだと思うが」
「だからこそ、見る価値がある。私はそれを見たいと純粋に思って、ここにいる」
「…………それは、単に『告白する少女レアだから見たい』ってだけだよな?」
「そう聞こえなかったのか?」
「……あ、いえ……す、すいません」
「それより、さっきからお前の方を見てる大学生がいるんだが、相手しなくていいのか?」
「え? あ……あああ、そうだった!!」

「あ、夕映、あれ……」
「む……あれは、龍宮さんと……芹沢部長です!」
「……え……誰、それ?」
「龍宮さんの所属するバイアスロン部の部長で、龍宮さんにちょっと惚れてる人ですよ!」
「あ、うん……思い出した。そっか、世界樹の、告白の……」
「ふふふ、見てなさい、のどか。もうすぐあの部長が振られて銃で撃たれるのです」
「え……あれ、でも……」
「む、龍宮さん、どうしました? なんか雰囲気が……」
「……なんか、いい雰囲気になってるような」
「ああ、まさか告白を!?」
「…………あ、いきなり倒れました」
「……眠りの雲ですか」


■まほら武道会

「三人とも、おつかれー」
「お、ハカセと超さん、見てたアルか?」
「あっはっはっ、主催者じゃないからどーせ暇だしねー」
「大会の規模も小さくて、落ち着いて見れたしなぁ」
「声援ありがとうでござった!」
「俺も一応。俺は茶々丸さんの保護者ってことになってるから、見に来ないと不自然かなーって思って……」
「おお、ちっこいのも声援サンキューアル!」
「説得力はないですけどね」
「……俺もそう思うけど」
「しかし、まさかくーふぇの人が一回戦敗退とはなー」
「豪徳寺、超強かったよ! 手から謎ビームで攻撃とか、一般人の常識超えてるじゃん!」
「素になると『アル』が抜けるでござるな」
「……まだまだ修行が足りんアル」
「ニンジャの人は、決勝まで行ったのにねぇ」
「忍術はないけど、体術だけならさんざん訓練したから、当然の結果でござる」
「……優勝しました」
「茶々丸さん。腕にスタンガンとテイザー付いてた時点で反則だと思うんですけど」
「マスター、身体の一部ですからオッケーです。ほら、悪魔超人のサンシャインだって、地獄のローラーとか胸についてるけど反則にはならないでしょう?」
「茶々丸さんが悪魔超人であることには賛成するけ……ぎゃぴぃぃぃ!?」
「……南無南無……でござる」
「優勝者には手出しできないアル」
「あっはっはっ、なんでこのロボ取り締まられないんだろうねー」
「……っていうか、そもそもどーやってこんな最強ロボ作ったんだろうな、俺達」
「黙れ無能ども」





<10巻まで終了>



[7734] 完全憑依!魔法先生ネギま!!12巻終了まで
Name: りの◆80174f7f ID:34364d00
Date: 2009/07/25 23:45
■あらすじ


なんということでしょう。
ネギが石になったまま、13巻が部屋のどこを探しても見つかりません。



■バック・トゥ・ザ・フューチャーならず


「おー! 超とハカセ発見!!」
「おお、ミソちゃん」
「……ミソちゃん?」
「美空さんの俺オリジナルニックネームだぜ!」
「いらねーですよ」
「さいですか」
「……っていうか、二人ともなんでメイド服でうろついてんの? 工学部とかの出し物は?」
「いや、俺とハカセって、そろってその手の部活退部したし」
「超なんて、入ってた部活全部に頭下げまくって全部やめてたしな! いくらなんでもあちこちかけもちすぎだろ常識的に考えて!!」
「あれはつらかった。俺の精神的に」
「……はぁ、無能は無能なりに大変なんだねぇー」
「おお、言ったなぁ? 影の薄いことに定評のあるシスターの癖に!」
「はっはっはっ、なんとでも言え! くやしかったら学園祭を巨大ロボで蹂躙してみろ~!」
「無理だ!」
「俺達、凡人だしな!」
「やーい凡人凡人ー」
「畜生、極悪シスター……シスター? なんでシスターなんだ、そういえば?」
「そりゃ、人知れず麻帆良の平和を守っているからでございますよー」
「なんだって!? ちゃっかり魔法生徒やってたのか!」
「YES!」
「よし! ハカセ、通報だ! マジにオコジョ刑が適用されるのか試そうぜ!!」
「オーライ相棒! とりあえず朝倉の人に連絡だ!!」
「うぉぉぉぉぉおおおお! 待て待て待てマジで止めろストップストップッ!! それはヤバいから!! シャレにならないんだって、マジにッ!!」
「マジで?」
「大マジ。もう、記憶消去魔法が飛び交うことになるし、ヤバいことこの上ないぞ!? だから止めろって!」
「うわー、マジで記憶抹消されるのかー。MEN IN BLACKだな」
「……っていうことは、アレか? 美空の人も、魔法とか使えるのか?」
「使えるけど?」
「…………え、なんで?」
「俺、この体になったの小学生のときからだし。その頃から魔法習ってんだよ」
「へー」
「待て! ……ってことはアレか!? お前、ココネちゃんとアレか……パ、パクティオーを!?」
「してるけど?」
「おい! ハカセ、通報だ!」
「ラジャーッ! 110だなっ!?」
「待て! 別にやましいことなんてないっつーのっ! 俺は真面目に従者をやってるんだよ!!」
「へー」
「ほー」
「なにそのダブル生返事」
「ロリコンには聞き取り辛い発音で『死ね』って言っただけだ」
「いやロリコンじゃねぇって! 色々あったんだよ!真面目な理由が!!」
「まぁまぁ、そんなことより、何か用でもあるの? 探してたっぽかったけど」
「あぁ! そうそう、ハカセにお願いがあるんだけど……」
「え、なに? いくら俺が幼児体型でも肉体関係を求められても困るぞ?」
「俺はロリコンじゃねぇっつってるだろ! 誰がそんなもん求めるかこのデコメガネっ!」
「じゃあなんだ? 茶々丸さんの暴走を止めるのは俺達には無理だぞ?」
「それは深刻な問題だな……」
「うむ。ハカセなんてこの前『記憶が戻るかも』とか言われながら、一時間ぐらいロボット工学の分厚い本で頭をぐりぐりされてた」
「イジメじゃん!」
「まさにロボットの反乱だな」
「……とにかく、肉体関係でもなく茶々丸でもなく、俺が頼みたいのはカシオペア貸してくれないかなーって話なんだけど」
「なにそれ?」
「だから、超が発明したアレだよ」
「あのおっさんロボか? 脱ぎビームの。アレは俺も欲しい」
「ちげーよ! タイムマシンの方だ!!」
「おお! アレか!!」
「あったなー、アレ」
「……で、それ貸して欲しいんだけど。魔力通したら作動できるんだろ?」
「いや、手元にないんだけど」
「……っつーか、その手の危ない道具はみんな元の人が厳重にどこぞに隠してるっぽい」
「うわ~~~~~、そりゃそうか~~~~~~…………」
「はっはっはっはっ、私の元の人の賢さを恨むが良い」
「ちなみに美空の人よ。カシオペアなんて使ってどんな悪事を働くつもりだったんだ?」
「悪事じゃねぇよ。仕事のおかげでココネが学園祭楽しめてないから、カシオペア使って思う存分遊ばせてやりたいなーって思ってさぁ」
「なにその善人っぷり」
「だったら、美空の人がマスター様の分まで二倍働けばいいじゃん。その間に遊びに行かせてさ」
「ああ……いや」
「?」
「それ言ったら、ココネがさ。『ミソラと一緒じゃないなら、別にいい』って……」
「おい! ハカセ、通報だ!」
「ラジャーッ! とにかくありったけのあちこちに連絡しまくればいいんだな!?」
「うをおおおおおいっ!? 待て待て待てストーップ! なんでそこで通報する! 単なるちょっといい話じゃねぇか!!」
「バッカお前、それ明らかにフラグじゃねぇか! 主人公気取りかよこのペドフィリアめっ!!」
「言われ様が悪化した!?」



■コスプレコンテスト会場にて


「おろ、ハルナの人じゃん。やっほー」
「おっと、これはこれはまき絵さんじゃないか。こいつはラッキーなとこにいらっしゃいましたね?」
「えええええ……な、なに?」
「はっはっはっ、ビビらないビビらない。ちょ~ど探してたのよ、実は。携帯持ってないっしょ?」
「あ、うん。持ってない」
「ほら、コスプレコンテスト、まき絵ちゃんも出てたじゃん、原作」
「あはは……そだね。そう思って、なんとなく見に来たんだけど……」
「皆まで申すな。ちゃんと用意していますともっ!!」
「え、用意って!?」
「コスプレ衣装」
「えええ!?」
「ほら、そっちにある紙袋の列、あれ全部私の」
「えええええええ、あれ全部! 本当!?」
「うん、全部。可愛い系からちょっとエロチズム、男装からウケ狙いまでなんでもござれですよお嬢さん」
「うは~~~~~~、これ全部かぁぁ……うわ、これほとんど水着じゃん!?」
「麻帆良はチェック甘いよねぇ~、会場によっては下手したら禁止対象になるよーなのもオッケーだしさ? まぁ、恥ずかしいならちゃんと肌色タイツもあるけど?」
「うわ、これはちょっと色々処理しないと……って、サイズとか大丈夫なの?」
「サイズとかザジと一緒くらいでしょ、まき絵さん」
「え、なんでザジの人?」
「あぁ、もうすぐ出てくるから。ザジさんと千雨さんのコスプレコンビ」
「うわ! なにその組み合わせ!?」
「いやー、あの二人仲良いんだけど、千雨さんってやったら引きこもりじゃん。ある意味原作以上に」
「へー、そーなんだ」
「そ-なのよ。だから、せっかくの学園祭を楽しんでもらおうと引きずり出したわけ」
「鬼だこの人……」
「鬼だよ?」
「あれ、それじゃ、雪広さんは呼んでないの?」
「呼んだよ? 一応原作ごっこもしようと思ってさ~。でも、なんか千鶴さんに引っ張り回されてるみたいで全然ダメだって。南無南無」
「そっかぁ……」
「お、出てきた出てきた」


「世界の本を守るため!」
「……ビブリオレッドローズっ」「ビブリオピンクチューリップ☆」


「ザジさんが異様にノリノリなんですけど」
「満面の笑みだよねー。あれは夕映ちゃんに見せたら原作破壊って騒ぐと見た」
「夕映の人の病気、まだ治ってないんだ……」
「……まぁ、そのうち治るんじゃないかな、うん」


「二人、合わせて…」「魔法少女☆」

「ビブリオふっ!」「ビブリオン♪」


「噛んだ。今噛んだよね?」
「はっはっはっ、あれくらい可愛い可愛い。ウケてるからオッケーだって」
「ウケてるけどめっちゃ赤くなってるよ~」
「そこが萌え的には美味しいワケさ!」


「あ゛…………ぎゃぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああ!?」

「きゃー、衣装が! ごめんなさーいっ☆」


「…………服が脱げるのは原作通りなんだ……」
「ザジと二人で仕込んでみました♪」
「鬼だ、鬼がいる」
「鬼だよ?」
「めっちゃ写真に撮られてたよね、今の」
「まーまー、下着の方もきっちり見せ下着をセッティングしてたし、万事オッケーよ」
「……まず見せようとすることに問題があると思うんだけど」
「まぁまぁ、それより、まき絵さん、ど~する?」
「どーしようかなぁ……」
「この大会飛び入り自由だし、まき絵さんが出るなら付き合うよ~?」
「う、う~ん、まぁ、せっかくだし……」
「そうこなくっちゃね! それじゃさっそく衣装を決めよう! 私はそれに合わせるから、フォローは任せておきなさい!」
「はっ、はい! えぇとえぇと……」
「ふっふっふっ、同人で儲けた金で買い集めた衣装がやっと日の目を見る機会が……」
「……あのさ」
「おお、決まった!?」
「あ、うん、そーじゃなくて。……もしかして、これって、ネギ先生の代わり、してるの?」
「……あ~~、いや、まぁ……そ~かもね。ネギ先生ごっこ、って感じかなぁ」
「ネギ先生、面倒見は良かったよねぇ。相談とか乗ってくれるし…………性格悪かったけど」
「ま、そのうち戻ってくるでしょ。憎まれっ子世にはばかるってね」



■質問に答える感じで


「ねーねー、エヴァちゃん~。ちょっとえぇかな~?」
「なっ……なんですか木乃香さん?」
「まぁ、そうビクビクせんといて~。別にとって食べたりせぇへんから、ね?」
「…………千鶴さんだって常時そんなこと言ってるじゃないですか」
「ふふふふふ」
「あ、あのっ! 俺っ、もうすぐ喫茶店のシフトなのでっ!!」
「えぇ~~? さっきウチが見てきた限りじゃ、まだ一時間くらいあったけどなぁ~?」
「ひっ、ひぃ! だれか、だれか助けて……っ!!」
「助けを呼んでも誰も来んよ? 茶々丸さんにお願いしたら、快く貸してくれるって約束してくれたしなぁ……?」
「うっ……ひっく……じゅ、従者にまで、売られたぁぁぁ……!」
「あっはっはっ、茶々丸さん、主人とか絶対とか思ってないと思うけどなー?」
「分かってたけど、ハッキリ言われると辛いんですよぅ……」
「おー、よしよし。ごめんなぁ、さすがにちょっと悪ノリ過ぎたわー」
「ううぅ、いったい、何の用なんですか? それとも気まぐれに苛めに来たんですか……?」
「それはそれでそそられるけど、今日は、ネギ先生のことで相談したくてなぁ」
「ネギ先生……ですか?」
「うん、ウチも茶々丸さんづてぐらいに教えてもらっただけなんやけど、石になっちゃったんやろ?」
「……はい。俺のせいで……本当に、すいませんでした」
「あー、うん。それで相談なんやけど……ウチのアーティファクトなら、治せるんじゃないかな~って思ったんやけど」
「…………無理です。木乃香さんのアーティファクトは、効果に有効時間の制限がありますから」
「う。そ、そーやけど……ほら、京都編で石化とか治してたやろ? あの力とか、使えへんかなぁ?」
「……無理です。あの石化が解除できないのは魔力量の問題じゃなくて、石化させるメカニズムとかが良く分からないせいだそうですし……俺達みたいな一般人じゃ、解除できません」
「じゃあ、アーティファクトを片っ端から色々試したら?」
「……それはネギ先生から禁止されてます」
「そっかぁ……つまらんなぁ」
「あの……、やっぱり、危ないことはしちゃダメですよ。普通に、学園生活楽しんだほうがいいです」
「…………そーやなぁ」
「学園長先生とか、たぶん他の魔法学校とかも総動員で、呪いの解き方は調べてくれてるそーですから、大人の皆さんを信じましょうよ」
「はぁ、そーやなぁ」
「そうそう。……あ、あの、木乃香さん、用事終わってたら……ですけど、一緒に、学園祭……見ません?」
「ん、えぇよ~。アスナはなんか最近付き合い悪いしなぁ」
「えっ! もしかして、喧嘩ですか?」
「じゃなくて、なんか忙しいみたいやね~」
「へぇ~」
「あれ、そーいえばエヴァちゃん、一つ質問」
「なんですか?」
「チャチャゼロってどうしたん? 学園祭一緒に見て回らんの?」
「あー……いえ」
「?」
「これ、ネギ先生に言われたんですけど」
「なんや?」
「……もし起動させたら、たぶん殺されるから絶対起動しないようにって」
「うわぁ、それはまた物騒な話やなぁ……」
「理由、分かりますよね?」
「…………ま、なんとなくやけどね」
「ネギ先生、その辺、凄く注意してましたよ」
「ん~、ウチには口煩かったけどなぁ」
「それは木乃香さんが自重しないからだと思うんですけど……」
「最近は銭湯巡りにも飽きが来てなぁ……やっぱり、止めるヤツがおらんと張り合いが無いわ~」
「まだやってたんですか、それ」
「ライフワークやからな」

「……ところで刹那さんどうしたんですか?」
「あぁ、なんや剣道部に泣きながら連れて行かれとった」
「もしかして、刀子先生ですか?」
「うん。刀子先生やったなぁ」
「……南無南無」
「なむなむ」



<12巻まで終了>



[7734] 完全憑依!魔法先生ネギま!!15巻途中まで
Name: りの◆80174f7f ID:34364d00
Date: 2009/08/27 22:16
■著作権とか以前の問題


『次は初参加の4人組ガールズバンド! 「でこぴんロケット」!!』

 ロケットでー でこぴんがー

 とんでくぞー 

「歌詞がひどすぎる件」
「いや、だれか作詞の段階で突っ込もうよ!」
「だって、だれもオリジナルの歌詞知らなかったし。風香も知らないっつってたじゃん」
「原作読んだヤツが31人もいて、誰も歌詞知らなかったのかよ! CD一人ぐらい買ってようよ!!」
「いやだってマイナーキャラ4人だし……乳も今一つだし」
「確かに……いや、史伽の基準もおかしいけど」

 とんでけー でこぴんー うちゅうのかなたへー

 ロケットでつきぬけろー

「それにしてもこの歌詞はどうにかならなかったんだろうか」
「オリジナルで準備するしかないといってとで、桜子さんが嬉々として用意してくれた曲なんだって」
「あの人にそんな欠点が……」
「若い頃はミュージシャンに憧れていたそうで、今回の出演については練習用の道具の手配からスケジュールの調整まで、滞りなく完璧に準備してくださったそうですよ」
「仕事の出来る人って、こういうことになるとよく空回りするよね、うん」



■あらすじ

「ふー……いい風だね」
「……はい」
「ありがとう、いい休暇になったよ。アスナ君、気を遣ってくれたんだろう?」
「だって、高畑先生……ずっと出張ばっかりだし。もしかして、過労で倒れちゃうんじゃないかなーって、気が気じゃなかったんですよ?」
「ははは、このところずっと仕事が忙しくて働きづめだったからね」
「高畑先生が相手してくれないから、寂しかったです」
「……グサリとくるなぁ」
「我儘、言っちゃダメですか?」
「いやぁ、アスナ君にはダメとは言えないね」
「またそういう意地悪な言い方をするー」
「あ、ははは……ゴメンゴメン」
「許してあげます」
「ありがとう……ふぅ」
「……煙草、最近増えてますよね」
「ん…………あぁ……いやぁ、なんとなくね」
「ネギのことですか?」
「え?」
「時期、一緒ですし……なにかあったんですよね」
「…………そんなことはないよ」
「そうですか」
「……ゴメン。でも、本当に大丈夫だから。彼は今、故郷に戻ってるだけで……」
「ダメです、許してあげません」
「……え」
「なんか隠し事して、自分だけ背負ってるって顔。そういう顔の高畑先生は、ダメな高畑先生だから言うこと聞いてあげられません」
「参ったなぁ……アスナ君、今日は一段と手厳しいね」
「だって……ずっと相手をしてくれなかったし。私、ストレスが溜まってるんですよ」
「なるほど、つまりは僕の自業自得か……」
「だから、愚痴っちゃって良いですか?」
「アスナ君の気が晴れるなら、なんでも聞くよ。……僕なんかでよければね」
「それじゃ、愚痴です!」
「うん」
「私には、好きな人がいるんです!」
「…………そうかぁ」
「その人のこと、昔からずっと、だい、大、大好きだったんです。でも、自分がどうやったら側に入れるのか分からなくて、一生懸命近づこうとしても、振り向いてくれなくて……空回りしちゃったり」
「…………」
「でも、ちょっとしたことで、その人の側に近づいて……それで、分かったんですよ! その人だって、よく見たら駄目な大人なところもあるって!」
「そ、それって……」

「…………えへへ。……高畑先生の事なんですけどね、それ」

「それは……そうかぁ、うん。なんだか、情けないところ、見せちゃってたみたいだね……でも、僕は」
「待って! その先を言うのはダメです! 『自分はその通り駄目な大人だから』なんたらかんたらって言って、私の一世一代の告白を水に流そうってつもりでしょう?」
「アスナ君の気持ちは、とても嬉しいけど……」
「ダメです。なにを言っても聞きません」
「……困ったなぁ」
「宣言した以上、私はどこまでも高畑先生のことを引っ張りますからね! まずは、学園にいる間中、高畑先生を追いかけ回して困らせます! 学園にいなくなったって、携帯に毎日電話とメールかけまくってやりますから!!」
「え、ええええ!?」
「学園に戻ってこなくなったって駄目ですからね! 学園長先生に直訴して、大泣きして、暴れて、とにかく大変なことしちゃいますから!!」
「そ、それは……」
「だからっ! だから……えーと、えーと……付きあって欲しいなー、って、思うわけなんです、が……」
「……」
「だ、駄目ですか?」
「……あ、いや」
「OKですね!?」
「ま、待って。ちょっと待って!」
「うぅぅぅぅぅぅ、待ちます! ……待ちました! さぁ、答えを!!」
「ア、アスナ君落ち着いて!?」



■正論vs愛

「……というわけで高畑先生に告白してOKもらうことに成功しましたイエェェーーーッ!!」
「ゲェェェーッ! こいつ最近大人しいと思ったらそんなこと企んでやがったのかっ!?」
「普通原作キャラの男を落とすか!?」
「そういえば、アスナって、ヘルマン編の辺りで高畑先生に世話になっとったしなぁ。最近、よう付き合い悪いと思っとったけど、そういうことやったんかぁ」
「対抗馬っぽいしずな先生も担任になって忙しかったものねぇ」
「え、でも、千鶴姉さん。しずな先生と付き合ってたんじゃないの?」
「夏美ちゃんは分かってないわねぇ。決まった相手がいたなら、ああいう真面目な男は、思わせぶりな断り方なんてできないものよ」
「そーなんだ……っていうか、見てきたように言うね」
「ふふふふふ」
「許せません! 原作への冒涜ですよこれは!!」
「まぁまぁ夕映ちゃん、落ち着いて。どうせネギ君もいないし、いても原作通りにくっつくことなんてあり得ないんだから、それくらいいいでしょ?」
「そ、そーだよ。うん。いいんじゃない?」

「「「「「まぁ、柿崎さんが言うなら」」」」」

「ねぇねぇ桜子さん。なんか最近、柿崎って地味に人気あるよね」
「はははは……恋する女の子は、可愛く見えるものだしね」
「なぁなぁ、アスナ、それで付き合った後はどうするん?」
「あっ、そうだよ、どうするの? 高畑先生って危ない仕事してる人だし、一緒にやっていくのって大変なんじゃない? 仕事で怪我とかしちゃうかもしれないでしょ?」
「……んー、とりあえず告白OKしてもらってスッキリしたからもういいかなー」
「なに言ってんだこの女!?」
「外道だ、マジに外道過ぎる!!」
「え、だって、ほら、男とキスとか、エッチとか気持ち悪いし」
「…………………………せ、正論だ」
「いや、だが、しかし! 世の中には、善と悪というものがある! そしてアスナの人! 貴様のやったことは、決して許されない悪魔の所業だ!!」
「男をその気にさせといてあっさり捨てる! それがどれだけ邪悪なことか、俺達は知っているはずだ!! それを知っておきながら、なお実行するとは……!!」
「そうです! やっていいことと悪いことがありますよ!!」
「柿崎さん! この外道に女の情念ってやつを叩き込んでやってください!!」
「えぇ!? 私!!?」
「柿崎さんなら出来る! みながそれを信じてます!!」
「高畑先生の未来のためにも、どうか柿崎さんの力を……!!」
「え、、えーと……うん分かった。……え、ええと、アスナ? まずは男が気持ち悪いって言ってたけど、それは昔のことを気にしてるから、そう思い込んでるだし…………」

(中略)

「ほら、私だって、最初のうちは本気でイヤだって思ってたけど。そういうのって自分で思い込んでるだけで、かーって舞い上がってそう思い込んじゃうものなのよ。高畑先生だって、アスナのことを思ってくれてるんだから、そのことを……」


(中略)

「そりゃあ昔は男だったから照れとかもあると思うけど、告白までしたってことは相手のことを良く見てるって事でしょ? それって、本当ににどうでも良かったらできないと思う。だから……」

(中略)

「それにほら、わざわざ喜び勇んでみんなに言いに来たのだって、自慢したいからじゃないの? ほら、みんなにちゃんと祝福してもらえなかったから、つい口が滑ったんじゃない? だから、みんなも……」

(以下アスナが精神的に死亡するまで延々と続く)



<15巻途中まで終了>



[7734] 完全憑依!魔法先生ネギま!!本編最終回
Name: りの◆56b3f5f9 ID:34364d00
Date: 2009/09/10 00:12
■あらすじ

 ~10年後~



■出席番号1・相坂さよ

 まだ幽霊やってる。
 みんな卒業しちゃったので、もっぱらエヴァンジェリンとだべったり、3-Aの生徒を眺めたり。
 「心残りがあったから自縛霊になったんじゃないかと思うんですが、そもそもその記憶のない私は心残りなんて分からないわけで、いったい私はなんなんでしょう?」とちょっぴり悩む毎日。
 ちなみに前述の疑問には、エヴァが「これがホントの憑依霊とか」と答えて茶々丸に殴られていた。


■出席番号2・明石裕奈

 親がボロを出した隙を狙って魔法使いだと見抜いたことにした上、記憶を改竄される前にさんざん親に泣きついて魔法使い関係の世界に入ることに成功する。
 しかし、魔法の素質が致命的なまでに存在していなかったので、結局、魔法使いになることを断念せざるをえなかった。
 大学卒業後は麻帆良での裏の面も含めた財務関係についてを取り扱う事務員として働くことになり、そのアホみたいな予算の使われ方や、複雑すぎる政治的取引の現実に頭を痛める毎日である。
 最近の口癖は、「魔法の隠蔽なんて止めちまえば数億は予算が浮くのに」。


■出席番号3・朝倉和美

 文系の大学進んだ後、コネを使って中堅の雑誌社のバイトに入り、その後はゲーム雑誌とか系列を中心にライターをやっていた。
 ネットでWebサイト経由で色々書いていたものをまとめて本を出し、小金が出来たので雑誌社を辞めてフリーになり、現在は割と気楽に仕事をしているらしい。
 持ち前のフットワークの軽さで、千雨やハルナ達とはよく遊びにいく。


■出席番号4・綾瀬 夕映

 親友達の出世を見て、漫画描いたり小説書いたりするものもプロを目指すガッツはなく、もっぱら親友達がピンチのときに手伝いをしている。
 しかしエロ同人の世界では大人気。顔も出しまくりで個人サークルの出すエロ同人誌の売上は伸びる一方である。もちろん税金もハルナの弁護士さんの薦めでちゃんと払ってます。
 まぁ、そんな訳でエロマンガ家になりかけてるので一般的な表の世界での評判は地の底です。
 たぶん親にバレたら勘当される。
 この前のコミケで出した妊婦のヤツとか酷過ぎたし。


■出席番号5・和泉亜子

 アキラの暴走を止めるため、悩んだ末に一緒に魔法界へ。
 しかし思いは届かず、アキラとは魔法界に来てそうそう離れ離れになってしまった。
 せめて世界の危機を救おうと美空達について頑張るが、特に役に立つわけでもない。
 ココネに頼み込んで従者にしてもらったが、出てきたアーティファクトの効果は『本人とマスターの免疫力が5%上昇する』という微妙なものだった。
 むしろアーティファクトが出てきた事が驚きなのだが、美空の「FFに出てくるいらないアクセサリみてぇ」の一言に力尽きた彼女は、メインパーティーのお茶汲みに徹して決して戦いに出ることはなかったという。
 その後、美空達と共に魔法界から戻ったが、中学卒業後は魔法界に戻った。
 現在は何故かラカンの家に居候して、荒くれ者相手にお茶汲みとかしている日々。


■出席番号6・大河内アキラ

 夏の大会を前にしながら、「私は月詠を見に行く」と言い残して美空達と一緒に魔法界に。
 しかしフェイト一派に月詠がいないと判明すると即座に行動を別にして、妖精族の集落を求めて旅立つ。
 その後は妖精族の集落に溶け込みながら、妖精族のかわいい仕草に内心でニヤニヤしつつ教師として文化の発展などに貢献した。
 ぶっちゃけそのまま帰ってこなかった。


■出席番号7・柿崎 美沙

 大学卒業まで彼氏とは清い交際を続けて、卒業後に約束通りに結婚。
 専業主婦となってからも仲睦まじい夫婦で、仕事で疲れがちな旦那を支え続けた。
 結婚一年後には双子の男女の子を産み、幸せな家庭を作る。


■出席番号8・神楽坂 アスナ

 柿崎に諭されて洗の……自分の本当の気持ちを知ったアスナは、なにかとバトル漫画の世界に逃げるダメ人間になりそうになる高畑を支えるため、それはもう熱烈な勢いで彼と付き合いだしたのである。
 おかげで、ロリコンにも限度があるとばかりに高畑先生の周囲の評価は下がりに下がった。
 だが、押しに弱い彼が男の弱点を知り尽くしたアスナの圧倒的な攻撃を止めることができるはずもなく、最終的にはアスナの中学卒業を前に教職をクビになった。南無。
 それを機に魔法使いとしての活動からも足を洗った高畑先生は、理事長からの口ぞえで地方の高校で教職に就き、生徒指導員として教育に力を注いだ。
 かわいい嫁さんつきで。


■出席番号9・春日美空

 ココネの実家を守るために夏休みの開始と同時に魔法界へ渡り、とある人からのバックアップによる大金を使ってラカン氏やカゲタロウ氏のような金で力を借りれる実力者を雇い、さらにラカン氏のコネを利用して国の援助を得るなどしてフェイトの図っていた魔法界を転覆させる計画を完全に打ち砕いた。
 詳細は謎だが、本人談によると、「色々あったけどなぁなぁで片付いた。死人も特になし」とのこと。
 その後は麻帆良に戻って適当にサボりながらシスターをやってる。


■出席番号10・絡繰 茶々丸

 美空の嘆願で魔法世界に随行した結果、とうとう両手が破壊されてしまいダブルウェポンアーム茶々丸爆誕。
 しかもココネと仮契約して従者となった結果、彼女の破壊願望を反映した凶悪なアーティファクトを手に入れてデンドロビウム(0083の)みたくなってしまった。得意技は一人飽和攻撃。
 魔法世界で積みに積みまくった戦闘経験もあって完全にバケモノと化した彼女だが、麻帆良に戻ってきた後は大学に進んでロボット工学を学び、自分のボディを自力でどうにかしようとする道を選んだ。
 大学院には行かずに、麻帆良にある魔法世界関係の研究所で独自の研究を続けている。
 侵入者の撃退とかはしてません。麻帆良の地形が変わるので。


■出席番号11・釘宮 円

 大学卒業後、桜子に誘われて貿易関係の会社に就職する。
 最初はあまり気乗りしていなかったが、やがて仕事の喜びに目覚めてバンバン仕事するようになった。
 現在はニューヨーク勤め。


■出席番号12・古菲

 例の大会で負けたのがきっかけで、豪徳寺の教えを乞いに行ったりしてるうちになんとなくいい雰囲気になりつつ、高校卒業の頃には見事にカップルと化していた。
 しかし、中国語が喋れないという致命的な欠点を抱えているため実家へ報告に帰ることも出来ず、泣きそうになりながら中国語教室に通ってネイティブな発音をマスターし、やっと豪徳寺との婚約を親に報告。
 豪徳寺が五重塔みたいなところを一階づつ達人を倒しながら登る羽目になったが、豪徳寺は見事突破。親に認めてもらうことに成功。
 しかし、婚約を発表する席で、古菲の実家に敵対する暗殺拳法の一家からの挑戦状が叩きつけられ、豪徳寺の戦いはさらに加速していく……!
 色々あって日本に戻ってきた後は、珍妙な名前の拳法道場を麻帆良で開いて、子供とかに教えている。


■出席番号13・近衛木乃香

 大学卒業後は、麻帆良で事務の仕事なんぞしながらのんびりやっている。
 縁談も断りまくりで半ばニートとなった。


■出席番号14・早乙女 ハルナ

 エロ漫画家になった。と思ったら少女漫画家だったという不思議。
 もの凄くエロいのを純愛と言い切って描くそのスタイルは、多くの女性読者達を虜にしたとかなんとか。
 「少女漫画だと思い切ったのは描けないんだよね」と、絵柄とペンネーム変えて未だにエロ同人とかもやっているが、さすがに売り子や顔見せは出来ないので悔しい思いをしている。
 そんな感じでマイペースに生きており、のどか、夕映とは未だに付き合いがある。


■出席番号15・桜咲 刹那

 京都神鳴流を破門にされる。
 そのまま妖怪との混ざり者として里に隔離されるところだったが、あまりにも情けなく周囲に泣きつくので、結局長の好意で麻帆良に首輪付きで戻されることになった。
 二度と剣も術も使うことを許されない身となったが、そもそも無いもんは振れないので本人的にはOK。
 現在は、理事長の好意で麻帆良で事務関係の仕事を貰って、木乃香にくっついて回る日々。
 ぶっちゃけ周囲の好意だけで生かされているのだが、本人がそれに気付いてないところには救いがある。


■出席番号16・佐々木 まき絵

 麻帆良祭の時からハルナ達と付き合いが出来て、コミケやらにも一緒に行く仲に。
 現在はハルナのアシスタントをしつつも、自作の執筆に余念が無い。
 同人誌だけどな!


■出席番号17・椎名 桜子

 実は学生生活を続けながらも、その強運を利用して闇金融の世界での麻雀勝負で莫大な金を手に入れるなど、一人だけ世界観の違いすぎる活躍をしていた。
 なお、その金は残らず世界平和の役に立てたそうです。
 そんな事をしながらも、大学卒業までは柿崎・釘宮と付き合って学生生活を謳歌していた。
 卒業後は自分で貿易関係の会社を立ち上げ、大きな成功を収める。


■出席番号18・龍宮 真名

 バイアスロン部部長と積極的な交際の果てに、高校卒業後に電撃結婚。
 できちゃった結婚である。女の方が流されやすいと、こういうことになる。
 中身とか全然別モノなのだがいいのかバイアスロン部部長。
 性格変わったのにはなんかあったのだと未だに勘違いされているらしく、今のやたら自信がなく流されやすい真名を、何も聞かずに守ると約束されてしまったのだそうだ。
 この件を聞いた千鶴は「この世界の男どもはチョロいものねぇ」とコメントした。お前も何してんだ。


■出席番号19・超 鈴音

 ゴロゴロして過ごしている。
 こいつ実はスゲェ金持ちだから一生食うに困らないんだぜ。


■出席番号20・長瀬 楓

 中学卒業後、実家に一度帰って忍者を廃業することとなった。
 その後は普通に大学まで学生生活を送り、教員試験を取得して麻帆良で体育の教師となる。
 本人は気楽そうで何よりである。


■出席番号21・那波 千鶴

 高校、大学とコネ作りに勤しみ、大学卒業後は東京の方に移って立派なキャバクラを開いた。
 コネや資金を考えると高級クラブとかにもできるはずなのだが、本人によるとキャバクラの雰囲気というものが好きなのだそうである。
 今ではその顔は経済界の重鎮から裏社会の顔役まで及ぶとかなんとか。


■出席番号22・鳴滝 風香

 教員試験を取得して麻帆良で国語の教師となった。
 面倒見のいい、ちっこい先生として生徒に大人気である。


■出席番号23・鳴滝 史伽

 大学卒業後までダラダラ遊んで過ごし、卒業後はプログラマーとして就職。速攻で辞める。
 実家でニートをしつつ、アダルトビデオのレビューサイトを中心とした、多岐に渡るアダルトサイトのアフィ広告で小金を稼いで、好き放題絶頂に生きる日々。
 だが最近では、親に「結婚相手見つけてそいつに寄生しろ」と言われ、出会い系サイトを見ている。
 エロ話のレベルが高すぎて、いまだ話の会う相手が見付からないらしい。


■出席番号24・葉加瀬 聡美

 ニートになった。
 超と遊び歩く毎日。金は超持ちだが二人とも気にしない。
 親に「相手ぐらいちゃんと見つけろ」と言われて超を見せてみたら、たいへん怒られたらしい。


■出席番号25・長谷川 千雨

 大学卒業後は、個人サイトの規模を縮小しつつ企業のWebデザイナーとして就職。
 個人でもWebデザインの仕事をいくつか引き受け、真面目に自分の技術を伸ばしているらしい。
 フリーになればいいのに、とザジに言われているが、生来の真面目さが災いして踏ん切りがつかないらしい。
 おかげでザジとの腐れ縁も継続中。


■出席番号27・宮崎 のどか

 ちまちま趣味で小説を書いてたのをハルナに見付かり、その薦めで小説大賞に応募。
 本人は少年向け冒険小説のつもりだったのに、何故か立派な少女向け恋愛小説家になった。
 少しセンスの古い、気の弱いヒロイン像が受けたらしい。
 普通は男が描いたヒロイン像って女性にが人気でないのに謎である。魂が少女なのかもしれない。
 縁もあって小説の挿絵はだいたいハルナが描くことになり、そんな訳で仕事場を同じにして仲良くやってる。


■出席番号28・村上 夏美

 大学卒業後は東京に出てOLをやっている。
 仕事をそつなくこなすので周囲から頼りにされ、職場の同僚達にはとても人気が高い。
 なんだかんだあって、結局縁の切れなかった千鶴と同棲している。アーメン。


■出席番号29・雪広 あやか

 大学卒業後は自分のところの会社に入って真面目に働いている。
 あまり仕事は出来ないが、財閥のお嬢様なのに言うことをよく聞いて素直なのでオッサンに大人気。
 そこそこ大きなプロジェクトに関わらせてもらって忙しい日々を頑張ってる。
 親族からは政略結婚の話とかも時折出てきているらしいのだが、屋敷の古株のメイドなどがやんわりと理由をつけて断ってくれているらしい。


■出席番号30・四葉 さつき

 麻帆良で定食屋を開いた。
 味はなかなか、値段はそこそこなので、学生とかサラリーマンが良く食べに来てくれて繁盛しているらしい。
 大学の時から付き合っている料理人と近々結婚するのだとか。
 もっとも、彼は定食屋で一緒に働いている料理人でもあったりするので、誰も結婚を驚かなかった。
 仕事に生きる人間は、近場で済ませてしまうものなのである。


■出席番号31・ザジ

 千雨のヒモ。
 もとい、千雨のアシスタントとして色々使われている。個人で千雨が受ける仕事はコイツ名義。
 中学卒業前に世界を揺るがすほどの恐るべき正体が判明し3-Aを震撼させたが、なぁなぁで片付いた。
 詳細は原作ネタバレになるので秘密です。



<完結編に続く>



[7734] 完全憑依!魔法先生ネギま!!完結編一歩手前
Name: りの◆80174f7f ID:80a6ef55
Date: 2010/12/25 16:54

■あらすじ

 原作が終わったら完結編出そうと思ったらなかなか終わらなくて困ったものですクリスマススペシャル



■誰が誰だかわかる人が偉すぎて土下座せざるを得ない

「……というわけで、卒業10年を記念同窓会を開始いたしますー!」

「「「「「「かんぱーい!」」」」」」

「いやぁ、全員すっかり大人になったねー。大人のボディになったねー。おっぱい的な意味で」
「……史伽は1ミリも進化してないけどね」
「風香もじゃん。このロリ女教師」
「中身は成長したもん。ちゃんと教職について先生やってるし、生徒のみんなにも人気あるんだから!」
「うむ、風香殿はまた生徒に告白されたとか。人気者でござるな」
「すげぇぇぇーっ!!ショタ食いロリ女教師なんて、どんだけ属性抱え込む気だよ!?」
「ははは。葉加瀬は相変わらずバカだなぁ」
「誰が喰うか! ばか!!」
「いいですね、ショタ食いロリ女教師。次の同人ネタに頂きます」
「死ね! 変態同人女!! 規制されてしまえ!!」
「くくく、向こうの世界は知りませんがこっちは規制関連はスーパーおおらかですから同人界は安泰ですよ?」
「個人的に言わせて貰うと、夕映個人は規制されたほうがいいと思うけどね」
「…………うん。夕映は、もうちょっと人に見せられるものを描いたほうが……ね?」
「原作ありの同人だからいいんじゃないですか! 原作ではありえない鬼畜展開や鬱展開や陵辱展開が描けるから同人は素晴らしいのです!! 今さら少年少女向けの健全漫画やら牙を抜かれた成人漫画など描いてられません!!」
「死ねばいいのに」
「子供の影響を考えると、同意したくなるわね……」
「柿崎さん、お子さんもう幼稚園でした?」
「あら、もう姓は変わってるから、美沙でいいわよ。……アスナは、妊娠二ヶ月だっけ?」
「…………あれ、もしかしてみんな知ってる?」
「高畑先生、喜んでこちらの知り合いの人にも教えちゃったみたいでね。喜んでもらえてるんだから、怒っちゃ駄目よ?」
「あ~、はははは。はーい……」
「困ったことがあったら相談に乗るからね。やっぱり、いろいろ大変だと思うし……」
「ありがとうございまーす」
「あ! 柿崎さん!! 妊娠のときのセックスについて取材させて欲しいんですけど!!」
「ホントに何言ってんだこのヒト」
「夕映は清々しいほどにクズだねぇ」
「いっそ殺しましょうか?」
「いいねぇいいねぇ。同窓会で殺人事件とかいかにも探偵モノっぽいシチュエーションだよね」
「パルっちの漫画のネタにでもする?」
「おお、いいかも。次々殺されるかつてのクラスメート。追い詰められた犯人が語った動機は、意外なものだった……」
「…………マスター命令なので仕方なく」
「いや茶々丸さん、とっくに俺とはマスターとか全然関係なくなってますよね!? 犯行動機押し付けるためだけに昔の関係持ち出さないでくださいよ!?」
「あらあら、エヴァちゃんは相変わらずヘタレねぇ」
「相変わらず愛らしい姿のままだしな。……例の呪縛がなければ魔法世界に持ち帰るのに、惜しい」
「魔法世界からわざわざ来といてそれ!?」
「この10年で、かつて3-Aにいた輝かしきロリ達も地に墜ちたからな」
「アキラは相変わらずブレないねぇ」
「正直、アキラが魔法世界でどんな犯罪を犯してるのか想像するだけで背筋が凍るんですけど……」
「何も悪いことはしていない。ただ可愛らしい妖精達に囲まれて幸せに暮らしているだけだ」
「……真顔で言われるとマジ引くな」
「引くね」



■魔法先生ネギま!の、“先生”の部分は第二部には適用されません

「そういえば、教師になった人って意外と多いんやなぁ。やっぱり、ネギ先生の影響かな?」
「じゃ、アンケート! 現在教職についてるヒト!!」
「はーい♪ 古菲は、道場で子供に拳法教えてるアル♪」
「ああ、中国拳法の?」
「旦那が編み出した喧嘩殺法の道場アル」
「オイ中国要素どこ行った!?」
「……ウチの旦那さんが頑張って、ウチの実家の流派の先生達を総なめにしちゃったから、今更単なる我流ってワケにもいかなくなって、道場を開く羽目になったアル。……なんか実家のバックアップで強引に」
「すげぇぇぇぇ! 豪徳寺つえぇぇぇぇぇぇ!!」
「まさか流派の始祖になるとは」
「まともな教師! まともな教師はいないの!?」
「あいあい。長瀬楓、麻帆良で体育教師をやってるでござるよ」
「おお、小さくまとまってるけど適材適所だなぁ」
「ますますおっぱい大きくなったねぇ。ジャージ姿、超見たい。ねぇねぇ、風香。今度学校に見に行っていい?」
「もしも学校で史伽を見かけたら、不審者として取り押さえるでござるよ」
「じゃあ、今着替えてよ! いやもうこの際揉ませろ!!」
「死ね! このバカ妹!!」
「まぁまぁ。風香も教師なんだよね?」
「うぅ、はい…………鳴滝風香。ご存知の通り、小学校で教師やってます…………」
「ちょw 小学校ってww 風香、小学生に告白されたの!?wwww どんだけwwwwwwwww」
「うぅぅ……っ、単なる子供の憧れだもん……」
「少年の純粋な片思いか。胸が熱くなるな」
「アキラは黙ろうね?」
「いや、私はこれでも妖精達を相手に教師の真似事をしている」
「マジで!?」
「もちろん事実だとも。妖精族の教育水準を上げたと、周囲の国でも評判になっているぐらいだ」
「子供相手だからか…………」
「妖精学校の教壇からの眺めは天国だぞ……。はじめてあそこに立ったときは思わず絶頂に達っすかと……」
「はいはいアレな話は中止で~~~~」
「kwsk」
「夕映も自重で~~~~」
「でも、アキラも入れて四人か。多くは無いけど、同じクラスの卒業生って縛りじゃ多い方かな?」
「残念な結果だったけどね」


■意外とニートを続けるのは難しい

「ではアンケートその2! いまだ無職でニートなヒト!!」
「一番、超鈴音。ニートです」
「二番、葉加瀬聡美。ニートです」
「20越えても仲良し二人組みです!」
「いぇー」
「やふー」
「…………金持ってるニートってマジでムカつく存在だよね」
「というか、普通はそういうのはニートじゃなくて資産家とかって言わね?」
「……家が裕福だからと言って、普通は仕事をせずに済むわけじゃありませんのよ」
「あやかさん、会社で頑張ってるしね。噂は聞いてるよ」
「まぁ、何もかも自分で一から始めて、あそこまで会社を大きく育てた桜子さんには敵いませんわ」
「なんてニートと遠い世界の会話」
「んで、超は金持ってるんだから資産運用とかしないの?」
「いやぶっちゃけるとかなりヤバい金も混じってるせいで派手に使えないから、生活費とか遊ぶお金だけちょっとづつ切り崩して平和に生きてるわけですよ。なんか色々細工されてるらしくて税務署も来ないけどさ」
「うわぁ」
「ホントに最悪だ……」
「はーい! さんばーん、鳴滝史伽。仕事辞めて婚活中でーす」
「史伽、まったく婚活してないじゃん」
「ネットでしてるよ?」
「そういう怪しい場所でのやり取りは婚活とは言わない!」
「風華もそーいうこと言ってると婚期逃すよ? 適当に妥協して教え子にツバ付けといたら」
「小学生に?」
「詳細を是非」
「お願いだから。誰か夕映を袋に詰めて会場の端っこに置いといて」
「了解しました」
「はい、夕映が四番で。同人ばっかでちゃんとした仕事やってないからね」
「同人作家は立派な仕事ですよ!?」
「はい……五番、佐々木まき絵。同人作家しかしてません……うぅぅぅっ」
「さすがにそっち系に進む子多いねー。親が泣くよ親が?」
「親は関係ねぇだろ!?」
「えーと、あの、木乃香様も……ですよね?」
「そやなぁ。ウチも働いとらんし、ニートになるのかも」
「いやあんたはズバリ直撃でニートだから」
「むしろ、いまだ刹那にお嬢様呼ばわりさせてるのか。その歳で」
「ええやん。裏の世界も落ち着いたことやし、ウチは自由に生きるんや♪」
「え、えーと……もしかして、幽霊もニートに入るんでしょうか……? あ、相坂さよです…………」
「あ、いたんださよちゃん」
「相変わらず見事な空気っぷりだねー」
「ありがとうございます……」
「いや、さよちゃん、褒められてないから」
「ニート7人か……多いなオイ」
「いや、予想外に少なかったと言えなくね? 仲間が少なくて俺ちょっと寂しい」
「超は早く死んでボランティアとかに財産全額寄付すれば良いと思うよ」
「あ、ホントにそうなってるらしいよ? なんかそういう手続きについての書類とか見つけたし」
「マジで!? じゃあ今すぐ殺そう!」
「きゃー、死にたくないー」
「あいつらは一生あのまんまだろーねぇ」
「環境が許す限り永遠に精神が成長しない……それがニートなのだよ」
「いぇー」
「クズですね」


■実際TSとかの設定は10年後どうなってるかとか想定して考えるもんじゃないよね

「ではアンケートその3! 結婚してる人……って、これ、どうなんだろ?」
「多くない?」
「柿崎……じゃなくて、今の姓なんだっけ?」
「遠藤だけど、柿崎でいいわよ? クラスのみんなは、みんなそっちで覚えてるしね」
「はーい、で、柿崎さんが一人目。あとはアスナだっけ?」
「高畑アスナでーす♪」
「……ホントに違和感だらけだよねその名前」
「原作ブレイクってレベルじゃねぇぞ!」
「あとは、くーふぇ……って、そいや姓とかどーなってるの?」
「菲が名前だっけ? じゃ、豪徳寺菲?」
「んー、ちょっと実家との兼ね合いがあって、けっきょく、古菲のままで落ち着いたアル」
「ホント実家が大きいと大変ですわねねぇ」
「あやかちゃんは結婚しないのん?」
「おおおお、お仕事が忙しいので、今はそれどころじゃありませんのですわ!」
「家から結婚しろってせっつかれてる人は大変だよねー」
「そやなぁ」
「お前らは早く親を安心させてやれよ」
「……えーと、他に結婚してる人、いる?」
「いねぇ」
「これはアレだね。そのうち、この同窓会が行き遅れのたまり場になるフラグだね?」
「まぁまぁ、いいじゃないの。人の生き方はそれぞれだから、ね?」
「千鶴さんが言うと説得力あるなぁ」
「夏美ちゃんと末永くお幸せにー」
「あら、ありがとう♪」
「…………なんでこのクラスの連中はここまで薄情なんだろう」
「自由恋愛に寛容なんじゃね?」
「その割には、レズ少ないんだよな。やっぱ、実際女の体になったら変わるよね、そういうの」
「世間体もあるしねー」
「え、あ、でも、最近は女性同士で結婚できる国も多くなってますし! なんなら魔法世界とか!!」
「刹那はいい加減、お嬢様離れした方がいいんじゃね?」
「うん。それと、魔法世界にあんまり夢見ない方がいいよ? 別に無法地帯ってワケじゃないんだし」
「うぅぅぅぅ…………」
「なぁ、ところで、私も結婚してるんだけど?」
「あっ、そうだっけ? 龍宮さんも……」
「…………出来ちゃった婚を」
「そう、出来ちゃった婚を…………そのことは蒸し返すな! アレはちょっと油断してだな……」
「やればできる。そんな当然のことをわたし達3-Aに伝えてくれた龍宮さんのこと、みんな忘れないよ!」
「っていうか、姓も変わってるんでしょ? 芹沢だっけ?」
「……うむ、今は芹沢真名だ」
「バイアスロン部部長、芹沢っていう名前だったんだ……」
「ところで、龍宮神社とかどうなってるの? 確か、巫女さんやってたんじゃなかったっけ?」
「え? いや、どうなってるんだろう?、なんだか実家とは疎遠で……」
「見限られたんじゃね?」
「見限られたんだろうねぇ」
「うぅ……どうせ私は役立たずの駄目スナイパーで駄目巫女なんだ…………」
「ほら、いじけないいじけない」
「そうそう。超と俺なんて天才でも何でもなくなってパンピーになったけどこんなに元気!」
「いぇー」
「やふー」


■将来やりたい仕事を聞かれて、本心から就きたい仕事を答えた子供がどれほどいるのだろうか?

「っていうかさー、意外と普通に就職してる子って多いよね」
「葉加瀬もニートなりに危機感覚えた?」
「んー、みんなえらいなーって思って。せっかく、現実世界を捨てて新しい人生をゲットしたのに、地味な生活選んでさ」
「なんだかんだ言っても、魔法あるだけで普通の世界だしね、こっちは」
「それも、魔法バレがない限り普通の人生には関係ないし」
「その辺はどうなってるんですか? 麻帆良学園で魔法バレ対策係もやってるというゆーなさん」
「当分ないと思うよ。テロとかの話もすっかり無くなっちゃったし。麻帆良はアホみたいに魔法バレ対策にお金を注ぎ込むのを止めてくれないし」
「こりゃ、生きてるうちはファンタジーは夢の向こうかぁ」
「そんな楽しいもんでもないよ?」
「魔法先生……じゃなくて魔法シスターやってる人に言われてもなぁ」
「だって、私達みたいなのは、一般人の手伝いとかさ。後始末みたいなことしてるだけだから、やっぱりそんな楽しいもんでもないよ」
「そーいや、こっちの魔法使いはボランティア最高な人たちだっけ」
「よりによってココネが、その最高峰とか言われてるマギステル・マギになっちゃったしね」
「あー、魔法世界救ったときのアレで?」
「そうそう。ラカンさんがそういうの断っちゃたから」
「パートナーも大変か」
「そいや、ココネちゃん、大学卒業したらやっぱり魔法世界の方に戻るの?」
「こっちに残りたいってさ」
「やっぱ愛の力は偉大ねぇ」
「ちげぇよ!」
「でも、一度魔法世界に戻るなら、ウチに顔を出してよ。ラカンさんとかみんなも美空に会いたがってるしさ」
「へいへい。亜子はあのオッサンのとこに居候してんだっけ。オッサン、あいかわらず元気か?」
「あははは……困るぐらいね」
「いい加減あのオッサンもガキでもつくって引退すりゃーいいのに」
「……あはははは」
「亜子ちゃんも大変ねぇ」
「なにが大変なんだろうね」
「ナニが大変なんじゃない?」
「なるほど、つまり大きさ的な意味で」
「はいはいシモネタ禁止」
「ま、みんな適当に就職したりしなかったりしつつも、元気にやってるってことで!」
「だね。欠員も無しに、またこうしてクラスの全員集まることが出来たんだし、それが何よりだよ」
「ひゅーひゅー、桜子さんかっこいいー」
「釘宮はどうなんだろーねー」
「脈ないんじゃない?」
「ないよねぇ」


■この中に一人だけ間違っている人がいます

「……っつーかさ、エヴァちゃん」
「うん?」
「よく考えたらアレだよね。同窓会に出席させといてなんだけど、まだ現役中学生なんだよね」
「…………うん」
「それはこう……本人的にどうなんだろうと思って。どんな気持ち?」
「死にたいです」


■石化先生ネギま!

「ネギ君、ちっとも治らんらしいねぇ」
「全ての問題が解決したし石になってた村人さん達も全快したのに、一人だけ治ってないんだって」
「ヘルマンかぁ……」
「石化させた本人はもう死んでるけど、独自の能力だったらしくて真っ当な手段じゃ解呪ででないんだよ」
「エヴァちゃんが研究してるんだっけ?」
「うん。クウネルさんとか魔法先生の皆さんにも協力してもらってるから、そのうち……」
「無理じゃね。ヘタれだし」
「きっとアレだよ! 人類が滅んだ後とかにやっと解呪できてアダムとイヴENDになると見た!!」
「えぇっ、でも、きっと先生、滅茶苦茶怒るよ、それ……」
「でもちょっとエヴァちゃんだって満更でもなさそうな顔をしてる件」
「まぁ、このダメ吸血鬼はアオホみたいに四六時中あの石の顔とにらめっこしてるわけですし。孤独のあまり情の一つも芽生えてもおかしくはないでしょう」
「引きこもりでござるからなぁ」
「え、エヴァちゃん、ちゃんと学校行ってないの?」
「…………出席日数限界ギリギリぐらいには顔出してるよ」
「早ぅせんと、みんなオバサンになってから顔合わせる羽目になるなぁ……少ぅし困るわ」
「そだね」
「まぁ、その時には顔合わせたいって人も、魔法世界からたくさんつれてくるからさ」
「そんな一杯いるの?」
「一杯いますよ」
「それは楽しみだなぁ」
「じゃ、エヴァちゃん頑張ってなぁ」
「はいはい」



「あ、そうだ。エヴァちゃん」
「ん?」
「はい、これ。頼まれてたヤツ。闇の魔法がどーちゃらって巻物」
「おおおお、良かった~~! 闇の魔法の資料とか全然ないから困ってたんだ! ちゃんと無事に残ってたなんて……!!」
「ラカンさんが、危ないから開ける時気をつけろって」
「うん。自宅に帰ってから読むね」




<今度こそ完結編に続く>






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