政府、2011年度予算案を閣議決定へ 一般会計過去最大 2011年度も借金が税収上回る
政府は24日夕方の臨時閣議で、2011年度予算案を決定する。一般会計の総額は、2010年度よりも1,000億円程度上回り、過去最大の92兆4,000億円程度となる見通し。新規の国債発行額は、2010年度とほぼ同じ、およそ44兆3,000億円となる見込みだが、税収の見通しは41兆円弱で、税収を借金が上回る状態は、2011年度も続くことになる。
今回の予算編成は、膨らみ続ける社会保障とマニフェスト実現の板挟みとなった。
結局、最後は無駄削減ではなく、埋蔵金で財源不足の穴を埋める課題の多い予算編成となった。
今回、最大の焦点は、マニフェストの目玉「子ども手当」の支給額だったが、結局、3歳未満のみ2万円に上げる中途半端な決着となった。
また、ガソリン価格の引き下げなども実現せず、多くの民主党のマニフェスト政策は、先送りされた形となった。
というのも、消費税の議論が進まない中、年金などの社会保障費が財政を圧迫し、新たな政策を実現できず、結局、不足した年金財源も埋蔵金でまかなう、まさに綱渡りの予算編成になった。
2011年の予算審議で、予算案や関連法案が年度内に成立しなければ、政権への致命的な打撃になる可能性があり、2011年3月末をいかに乗り切るかが、菅政権の最大のヤマ場となる。
(12/24 12:10)