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福岡の車転落、死者7人に ワゴン車は定員超過 '10/12/26

 24日午後11時40分ごろ、福岡県太宰府市向佐野4丁目の県道交差点で9人が乗ったワゴン車と乗用車が衝突し、ワゴン車が沿道の池に転落した。池から男女5人と生後6カ月の男の乳児が救出されたが全員死亡。乗用車の男性も池で見つかったが、死亡した。県警は男性が事故後に救助のため、池に飛び込んだ可能性があるとみている。

 ワゴン車の残る3人は乳児の母親と18歳の男性2人で、自力で脱出し軽傷。「福岡市にイルミネーションを見に行く途中だった」としている。

 また、少なくとも1人が「乗用車と並走していて事故になった」と話していることが県警への取材で判明。ただ、証言が食い違う生存者もおり、県警は事故状況を慎重に調べている。

 県警によるとワゴン車は定員7人で、定員オーバーによる道交法違反の疑いがあるという。

 ワゴン車の死者は、県立八女農業高3年生で同じクラスの井手綾美いで・あやみさん(17)=八女市、石原瞳いしはら・ひとみさん(18)=久留米市、末吉泰子すえよし・やすこさん(18)=筑後市=と、いずれも八女市のアルバイト山本翔やまもと・しょうさん(18)と息子悠斗ゆうとちゃん、農業手伝い佐藤慎一郎さとう・しんいちろうさん(18)。

 乗用車の男性は、現場近くの太宰府市内に住むアルバイトの秦智之しん・ともゆきさん(26)。乗用車は現場近くのガソリンスタンドに、左前部が損傷した状態で放置してあった。

 ワゴン車が沈んだ付近は水深3メートル弱で、当時は水温5度程度、気温3度程度だったとみられる。

 ワゴン車はガードレールなどを突き破り転落。現場の県道は見通しの良い片側2車線で、福岡市中心部につながっており、夜間でも一定の交通量がある。

【写真説明】9人乗りのワゴン車が柵(中央)を突き破って池に転落した県道(左が福岡市方面)沿いの事故現場。右奥はワゴン車と衝突した乗用車が放置されていたガソリンスタンド=25日午後、福岡県太宰府市で共同通信社ヘリから




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