泡盛レーシング
 
 



ALTEC 288-16Hドライバーに変更してから約1ヶ月が過ぎました。


この1ヶ月は心が平安で、ALTECユーザーとなってから初めて経験する心持ちです。
・・・あっ、“心”とはオーディオに於ける部分の事です。その他の心の大部分は平安ではありませんw。

オーディオに於ける心の平安は諦めと妥協によるものです。
ALTECの3WAYでのワイドレンジを諦めて、タンジェリン・フェイズプラグとアルニコ磁気回路という組み合わせの288Hドライバーで得られる音に妥協しています。

しかし、この諦めと妥協は心地良いんですよね〜。
これがALTECの真骨頂なのでしょうか。ALTEC A5を数十年使い続けていらっしゃる方々のお気持ちが分かる気がします。
・・・イヤ、勝手に誤解してるのかも?そうだとしても、VOTTのユニットをPA・楽器用のホーンと箱に入れて自作ネットワークでまとめた微妙なスピーカーですが、ALTECらしい・・・J.B.Lansingさんの意図に沿った音に仕上がってきたんじゃないかと思っております。
・・・自惚れ過ぎですね、スミマセン〜。


でも、まだイジるんですよね。
最後のセッティング(←本当です、多分w)288Hを導入して、オーディオ・システム全体を調和させる最後の一手を残していまして。

それはスピーカーネットワークで、288Hに掛けるイコライジング用のコンデンサ。
手持ちの異なる品種のコンデンサで異なる容量を試しましたが、どうも容量は0.47μFがオールマイティで良さそう。問題は品種の選定のようで、288Hのローカットに使用しているauricapのキャラクターと同質のコンデンサーが必要に感じたんです。
ローカットのコンデンサとイコライジングのコンデンサは直列に接続される(抵抗が並列に入りますけど)のですが、どうもこの状況でコンデンサのキャラクターが違う場合に音質的な長所が相殺される傾向があるようです。
同系統のコンデンサの組み合わせがベターではないかと思うのであります。

auricapのキャラクター、全体的にニュートラルだけど上手く響きを出してくる、音の粒子を砕いて細かくしてくれる印象?です。
コレに組み合わせるにはハイエンド系のコンデンサしかないかも・・・っと思い、今回もコチラのサイト様を参考にさせて頂いた上で選抜した候補はDueland VSFとムンドルフ Silver/Gold/Oilの二つ。
・・・金額でムンドルフにしてしまいましたw。出物があったんです。
ムンドルフ Silver/Gold/Oilは銀の成分によるのか?高域にエフェクトが掛かると評価されているのが懸念材料ですが、むしろ2WAYの不足感を補ってくれるかも?っと期待もしています。


ちなみに、この方式のイコライザー回路はA5の純正ネットワークであるN500Fでも採用されているんですよね。
疑問に思うのは、どのホーンに合わせてイコライジング量を設定しているのか?っということ。
同年代でセクトラル・ホーンとマルチセルラ・ホーンが存在していて、セクトラル・ホーンの方が高域が伸びています。米国本土でのスタンダードであるマルチセルラに合わせていればセクトラルではやり過ぎになるのでは?
同心円のフェイズプラグとタンジェリン・フェイズプラグの違いでも問題になるような気がします。そもそもタンジェリン・フェイズプラグは定指向性のマンタレイ・ホーンと組み合わせることを前提としており、N500Fのイコライジングが定指向性ホーンのハイ落ちを補正するようになっているのか?
そもそも、N500Fの高域補正はスクリーン透過による減衰を想定しているのかも??


・・・等々、考えれば考えるほど分かりませんね〜。



コメント ( 6 ) | Trackback ( 0 )


前の記事へ 次の記事へ
 
コメント
 
 
 
N500Fとは (Nong-Khai)
2010-12-12 01:37:40
N500Fは本来288-16G+311-90と515B+828Bの組み合わせの元、
映写スクリーン透過を前提のアカデミック・カーブに基づいて設定されて居ます。
その為5kHzから上のイコライジングは一切施して居りません。
ハイ落ち補正に関しては当時ホール用としてチャンデバ駆動の元、
グライコに依る10〜15Hz迄の補正が主でしたよ。


 
 
 
N500Gと間違えていました (シオーヤ)
2010-12-12 12:30:34
ご指摘ありがとうございます!
N500FとN500Gを間違えていましたw。お詫びして訂正します。

しかし、A7用のN500GもA5用のN500Fと同じ値のインピーダンス補正回路が入るんですね。416もマルチにしたり自作ネットワークを組むに当たってインピ補正回路は必須ということでしょうか。
それと共に511Bは高域補正して使用するホーンということがハッキリしました。周波数特性を見れば明らかなんですが、それを知らずにセッティングしきれなかったのが悔やまれます。
この事実を知っていれば、もしかするとA5構成まで突き進まなかったかもしれませんね。
 
 
 
補正 (Nong-Khai)
2010-12-12 16:29:43
インピーダンス補正は本来ネットワーク定数を既定値に収める為に入れ、
高域補正はマンタレー時代から入りました。
此所ら辺の変化は604のネットワークを見ると明らかです。
そして補正やイコライズには必ず功罪が付き纏います。
此の落し所を見極めるのが難しい点ですね。
511は高域に優れ、311は中域に優れた点が有りますから、
大規模ホールに於いては311&511(811)の組合せが存在した訳です。
そんな訳で500〜5(8)kHz迄は311、其処から上を511(811)で組むマニアも居たんですよ。
只ユニット数が増えると音色や表現差の問題が発生…
やはり落し所の重要性って話になります。
 
 
 
潔さ (シオーヤ)
2010-12-12 19:44:31
マルチセルラ時代の604が敢えて高域補正を入れなかったところが興味深いですね〜。
511と311を組み合わせることは僕も考えましたが、部屋の大きさが問題で断念しました。他にも色々思うところがあって511ではなくH91を使っていたんですが、結局は仰る“音色や表現差の問題”ですよね・・・。2WAYに落ち着く事にしました。

インピーダンス補正に関しては追い込む余地があると思っております。
クロスオーバーの310Hz付近は高域と低域のホーンのカットオフやバスレフの共振周波数やらで混み合っている様で、複雑ですね。
 
 
 
思い切り (Nong-Khai)
2010-12-12 20:51:43
スピーカーのインピーダンス特性はまず一直線に成りません。
ネットワークを組めば必ずと言って良い程共振やディップが発生します。
ですから古い設計では極力部品点数を減らし適度な補正と共振点の減少を心掛けてたと感じます。
最終的に私の取った方法は常時変化するインピーダンスをアンプで吸収する古典的バイアンプに至りました。
チャンデバ前のバッファーアンプもビット欠けとインピーダンス対策です。
 
 
 
ナルホドです (シオーヤ)
2010-12-13 20:23:05
スピーカーネットワークは“木を見て森を見ず”なスタイルでセッティングするものではない、という事でしょうか。
超・古典的な手法で粗を探せば山ほどあるこの方式ですが、シンプルでフレキシブルなところがカプリースな僕の性にあってるんですよね〜。
知識は僅かに、ほぼ感性のみでセッティングですw!
 
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
規約に同意の上 コメント投稿を行ってください。
※文字化け等の原因になりますので、顔文字の利用はお控えください。
下記数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。この数字を読み取っていただくことで自動化されたプログラムによる投稿でないことを確認させていただいております。
数字4桁
 
この記事のトラックバック Ping-URL
 


ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません
 
・送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております
※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。